期中レビュー基準報告書第1号
独立監査人が実施する中間財務諸表に対するレビュー
レ基報1
2 0 0 7 年 1 0 月 3 0 日
改正 2 0 0 9 年 7 月 8 日
改正 2 0 1 1 年 7 月 8 日
改正 2 0 1 2 年 6 月 2 2 日
改正 2 0 1 6 年 2 月 2 6 日
改正 2 0 2 0 年 3 月 1 7 日
改正 2 0 2 1 年 4 月 7 日
改正 2 0 2 1 年 9 月 1 6 日
改正 2 0 2 1 年 1 2 月 7 日
改正 2 0 2 2 年 1 0 月 1 3 日
改正 2 0 2 3 年 3 月 1 6 日
改正 2 0 2 4 年 3 月 2 8 日
最終改正 2 0 2 4 年 9 月 2 6 日
日 本 公 認 会 計 士 協 会
監査・保証基準委員会
(報告書:第 44 号)
項番号
Ⅰ はじめに
Ⅱ 本報告書の範囲及び目的
1.本報告書の範囲 ............................................................... 1
(1) 適用時期 ................................................................... 3
2.期中レビューの目的 ........................................................... 4
Ⅲ 要求事項
1.職業倫理及び独立性並びに品質管理 ............................................. 7
2.職業的専門家としての懐疑心 ................................................... 8
3.期中レビュー契約の締結 ....................................................... 9
4.期中レビュー手続 ............................................................. 12
(1) 期中レビュー計画 ........................................................... 12
(2) 重要性の基準値 ............................................................. 14
(3) 内部統制を含む、企業及び企業環境の理解 ..................................... 15
(4) 質問、分析的手続その他の期中レビュー手続 ................................... 17
(5) 虚偽表示の評価 ............................................................. 34
(6) 経営者からの書面による確認 ................................................. 36
(7) 構成単位に対する期中レビュー手続 ........................................... 39 i
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(8) 構成単位の監査人の利用 ..................................................... 41
5.経営者への伝達と対応及び監査役等とのコミュニケーション ....................... 43
6.期中レビュー報告書 ........................................................... 50
(1) 全般的事項 ................................................................. 50
(2) 結論に関する除外 ........................................................... 63
(3) 否定的結論 ................................................................. 64
(4) 期中レビュー範囲の制約及び結論の不表明 ..................................... 65
(5) 継続企業の前提 ............................................................. 73
(6) 追記情報 ................................................................... 78
(7) その他の記載内容に関連する監査人の責任 ..................................... 79
(8) 比較情報 ................................................................... 85
7.期中レビュー調書 ............................................................. 89
8.期中レビューに際してのその他の留意事項 ....................................... 90
(1) 監査人の責任及び期中レビュー手続 ........................................... 90
(2) 監査人の交代 ............................................................... 91
(3) 審査 ....................................................................... 92
Ⅳ 適用指針
1.職業的専門家としての懐疑心 ................................................... A1
2.期中レビュー契約の締結 ....................................................... A3
3.期中レビュー手続 ............................................................. A4
(1) 期中レビュー計画 ........................................................... A4
(2) 重要性の基準値 ............................................................. A7
(3) 内部統制を含む、企業及び企業環境の理解 ..................................... A8
(4) 質問、分析的手続その他の期中レビュー手続 ................................... A11
(5) 虚偽表示の評価 ............................................................. A21
(6) 経営者からの書面による確認 ................................................. A23
(7) 構成単位に対する期中レビュー手続 ........................................... A24
(8) 構成単位の監査人の利用 ..................................................... A25
4.期中レビュー報告書 ........................................................... A26
(1) 全般的事項 ................................................................. A26
(2) 結論に関する除外 ........................................................... A28
(3) 否定的結論 ................................................................. A29
(4) 継続企業の前提 ............................................................. A30
(5) その他の記載内容に関連する監査人の責任 ..................................... A34
(6) 比較情報 ................................................................... A35
5.期中レビュー調書 ............................................................. A36
6.期中レビューに際してのその他の留意事項 ....................................... A38
(1) 審査 ....................................................................... A38
付録1 中間財務諸表に対する期中レビュー報告書の文例
付録2 経営者確認書の記載例
ii
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《Ⅰ はじめに》
2006 年6月に成立した金融商品取引法において、2008 年4月1日以後開始する事業年度から、上
場会社等に対して四半期報告書の提出が義務付けられ、当該報告書に掲載される四半期財務諸表に
ついては公認会計士又は監査法人の監査証明を受けることとされた。
これを受けて、企業会計基準委員会は四半期財務諸表の作成基準である企業会計基準第 12 号「四
半期財務諸表に関する会計基準」及び企業会計基準適用指針第 14 号「四半期財務諸表に関する会計
基準の適用指針」を 2007 年3月 14 日に公表するとともに、企業会計審議会は 2007 年3月 27 日に、
四半期レビュー基準を公表した。なお、四半期レビュー基準は、2005 年7月に国際監査・保証基準
審議会(IAASB)が年度の監査人が行う期中財務情報に係るレビューについて公表した国際レビュー
業務基準(ISRE)第 2410 号を参考として作成されている。
このような経緯を踏まえ、当協会は、2007 年 10 月 30 日付けで本報告書を公表した。
企業会計審議会から 2009 年6月 30 日付けで継続企業の前提に関する規定の見直しを含む「中間
監査基準及び四半期レビュー基準の改訂に関する意見書」が公表されたため、本報告書についても
必要な見直しを行い、2009 年7月8日付けで改正した。
企業会計審議会から 2010 年3月 26 日付けで監査報告書における意見表明の内容等を規定してい
る報告基準における国際監査基準(ISA)との差異を調整等するため、「監査基準の改訂に関する意
見書」が公表された。四半期レビュー基準についても、2011 年6月 30 日付けで、同様の観点から
「中間監査基準及び四半期レビュー基準の改訂に関する意見書」が公表された。
また、企業会計基準委員会は、公益財団法人財務会計基準機構内に設けられている基準諮問会議
からの提言を受け、四半期財務報告の大幅な簡素化に伴う会計基準等の見直しを行い、2011 年3月
25 日付けで企業会計基準第 12 号「四半期財務諸表に関する会計基準」及び企業会計基準適用指針第
14 号「四半期財務諸表に関する会計基準の適用指針」等の改正を行った。それに伴い、金融庁から
2011 年3月 31 日に関係する府令等の改正が公表された。
このような経緯を踏まえ、本報告書についても必要な見直しを行い、2011 年7月8日付けで改正
した。
当協会は、2011 年 12 月 22 日付けで明瞭性プロジェクトにより改訂された国際監査基準を参考に
新起草方針に基づく監査基準報告書を公表し、これに伴い本報告書についても必要な見直しを行い、
2012 年6月 22 日付けで改正した。
2016 年2月改正の本指針は、2015 年9月4日付けで企業内容等開示府令及び監査証明府令が改正
され、「修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される
会計基準)」(以下「修正国際基準」という。)に従って作成された四半期連結財務諸表に係る四半期
レビュー報告書の取扱いの対応が必要になったことから、所要の見直しを行ったものである。
企業会計審議会から 2018 年7月5日付けで監査報告書における意見表明の内容等を規定してい
る報告基準における国際監査基準(ISA)との差異を調整等するため、「監査基準の改訂に関する意
見書」が公表された。四半期レビュー基準についても、2019 年9月6日付けで、同様の観点から「四
半期レビュー基準の改訂に関する意見書」が公表されたため、本報告書についても必要な見直しを
行い、2020 年3月 17 日付けで改正した。
企業会計審議会から 2024 年3月 27 日付けで四半期開示制度の見直しを受けた「四半期レビュー
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基準の期中レビュー基準への改訂に係る意見書」が公表されたため、本報告書についても必要な見
直しを行い、2024 年3月 28 日付けで改正した。
《Ⅱ 本報告書の範囲及び目的》
《1.本報告書の範囲》
1.本報告書は、金融商品取引法上の期中レビューに関する実務上の指針を提供するものである。
2.本報告書では、「監査人」という用語を用いているが、これは、監査人が監査機能を発揮すると
いう意味ではなく、中間財務諸表に対して行う期中レビューは年度の財務諸表の監査人により実
施されることが求められているためである。
《(1) 適用時期》
3.本報告書の適用時期は以下のとおりである。
・ 本報告は、2008 年4月1日以後開始する連結会計年度又は事業年度に係る四半期連結財務諸
表又は四半期財務諸表の四半期レビューから適用する。
・ 「監査・保証実務委員会報告第 83 号「四半期レビューに関する実務指針」の改正について」
(2009 年7月8日)は、2009 年6月 30 日以後終了する四半期会計期間に係る四半期財務諸表
の四半期レビューから適用する。
・ 「監査・保証実務委員会報告第 83 号「四半期レビューに関する実務指針」の改正について」
(2011 年7月8日)は、2011 年4月1日以後開始する連結会計年度又は事業年度に係る四半期
連結財務諸表又は四半期財務諸表の四半期レビューから適用する。
・ 「監査・保証実務委員会報告第 83 号「四半期レビューに関する実務指針」の改正について」
(2012 年6月 22 日)は、2012 年4月1日以後開始する連結会計年度又は事業年度に係る四半
期連結財務諸表又は四半期財務諸表の四半期レビューから適用する。
・ 「監査・保証実務委員会報告第 83 号「四半期レビューに関する実務指針」の改正について」
(2016 年2月 26 日)は、2016 年4月1日以後開始する連結会計年度に係る四半期連結財務諸
表の四半期レビューから適用する。
・ 「監査・保証実務委員会報告第 83 号「四半期レビューに関する実務指針」の改正について」
(2020 年3月 17 日)は、2020 年4月1日以後開始する連結会計年度又は事業年度に係る四半
期連結財務諸表又は四半期財務諸表の四半期レビューから適用する。
なお、米国証券取引委員会に登録している会社においては、2020 年1月1日以後開始する連
結会計年度又は事業年度に係る四半期連結財務諸表又は四半期財務諸表の四半期レビューから
適用することができる。
・ 「監査・保証実務委員会報告第 83 号「四半期レビューに関する実務指針」の改正について」
(2021 年4月7日)は、2021 年4月1日以後開始する連結会計年度又は事業年度に係る四半期
連結財務諸表又は四半期財務諸表の四半期レビューから適用する。
・ 「監査・保証実務委員会報告第 83 号「四半期レビューに関する実務指針」の改正について」
(2021 年9月 16 日)は、2021 年9月1日以後に提出する四半期レビュー報告書から適用する。
・ 「監査・保証実務委員会報告第 83 号「四半期レビューに関する実務指針」の改正について」
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(2021 年 12 月7日)は、2021 年 12 月 31 日以後終了する四半期連結会計期間又は四半期会計
期間に係る四半期連結財務諸表又は四半期財務諸表の四半期レビューから適用する。なお、《付
録2》の会計上の見積りの監査に関連する事項は、2023 年3月に終了する連結会計年度又は事
業年度に係る四半期連結財務諸表又は四半期財務諸表の四半期レビューから適用する。ただし、
それ以前の連結会計年度又は事業年度に係る四半期連結財務諸表又は四半期財務諸表の四半期
レビューから適用することを妨げない。
・ 本報告書(2022 年 10 月 13 日)のうち、倫理規則に関する事項は、2023 年4月1日以後開始
する四半期連結会計期間又は四半期会計期間に係る四半期連結財務諸表又は四半期財務諸表の
四半期レビューから適用する。ただし、本報告書を、倫理規則(2022 年7月 25 日変更)と併せ
て 2023 年4月1日以後終了する連結会計年度又は事業年度の四半期連結会計期間又は四半期会
計期間に係る四半期連結財務諸表又は四半期財務諸表の四半期レビューから早期適用すること
を妨げない。
・ 本報告書(2023 年3月 16 日)は、2023 年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度
の四半期連結会計期間又は四半期会計期間に係る四半期連結財務諸表又は四半期財務諸表の四
半期レビューから適用する。ただし、本報告書を、2023 年4月1日以後終了する連結会計年度
及び事業年度の四半期連結会計期間又は四半期会計期間に係る四半期連結財務諸表又は四半期
財務諸表の四半期レビューにおいて、倫理規則(2022 年7月 25 日変更)と併せて早期適用する
ことを妨げない。また、品質管理に関する事項は、2023 年7月1日以後開始する連結会計年度
及び事業年度の四半期連結会計期間又は四半期会計期間に係る四半期連結財務諸表又は四半期
財務諸表の四半期レビューから適用する。なお、公認会計士法上の大規模監査法人以外の監査
事務所においては、2024 年7月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の四半期連結会計
期間又は四半期会計期間に係る四半期連結財務諸表又は四半期財務諸表の四半期レビューから
適用する。ただし、全ての監査事務所において、品質管理基準報告書第1号「監査事務所におけ
る品質管理」(2023 年1月 12 日)及び品質管理基準報告書第2号「監査業務に係る審査」(2023
年1月 12 日)と併せて、2024 年6月 30 日以前に開始する連結会計年度及び事業年度の四半期
連結会計期間又は四半期会計期間に係る四半期連結財務諸表又は四半期財務諸表の四半期レビ
ューから早期適用することを妨げない。
・ 本報告書(2024 年3月 28 日)は、2024 年4月1日以後開始する中間財務諸表に係る会計期
間の中間財務諸表に対する期中レビューから適用する。また、金融商品取引法(2023 年 11 月改
正)第 24 条の5第1項の表の第1号の中欄に掲げる事項を記載した半期報告書に含まれる中間
財務諸表の期中レビューについては、本報告書を適用する。ただし、改正後の金融商品取引法第
24 条の5第1項の表の第2号の中欄に掲げる事項を記載した半期報告書又は同表の第3号の中
欄に掲げる事項を記載した半期報告書に含まれる中間財務諸表については、本報告書は適用し
ない。
《2.期中レビューの目的》
4.本報告書における期中レビューの目的は、経営者の作成した中間財務諸表について、一般に公
正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、企業の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フ
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ローの状況を適正に表示していないと信じさせる事項が全ての重要な点において認められなかっ
たかどうかに関し、監査人が自ら入手した証拠に基づいて判断した結果を結論として表明するこ
とにある。当該結論は、中間財務諸表に重要な虚偽表示があるときに不適切な結論を表明するリ
スクを適度な水準に抑えるために必要な手続を実施して表明されるものであるが、期中レビュー
は、財務諸表には全体として重要な虚偽表示がないということについて合理的な保証を得るため
に実施される年度の財務諸表の監査と同様の保証を得ることを目的とするものでない(「期中レビ
ュー基準」第一 期中レビューの目的参照)。
5.期中レビューの目的と年度の財務諸表の監査の目的とは異なるものであり、期中レビューは、
中間財務諸表が一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、企業の財政状態、経営
成績及びキャッシュ・フローの状況を全ての重要な点において適正に表示しているかどうかにつ
いて意見を表明するものではなく、企業の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を
適正に表示していないと信じさせる事項が全ての重要な点において認められなかったかどうかに
ついての結論を表明するものである。したがって、期中レビュー手続は、質問、分析的手続その他
の期中レビュー手続に限定されており、年度の財務諸表の監査で要求される証拠の全てを入手す
る手続は求められていない。
6.期中レビューにおいては、通常、内部統制の運用評価手続や実査、立会、確認、証憑突合、質問
に対する回答についての証拠の入手及びその他の実証手続に基づく証拠の入手は要求されていな
い。したがって、期中レビューは、重要な事項があれば、監査人に気付かせるものであるが、年度
の財務諸表の監査であれば可能であったであろう全ての重要な事項を発見することを保証するも
のではない。
《Ⅲ 要求事項》
《1.職業倫理及び独立性並びに品質管理》
7.監査人は、期中レビューの実施に当たって、独立性を含む職業倫理に関する規定及び品質管理
の基準を遵守しなければならない。独立性を含む職業倫理に関する規定は、公認会計士法・同施
行令・同施行規則、日本公認会計士協会が公表する会則、倫理規則及びその他の倫理に関する規
定をいう。品質管理の基準は、企業会計審議会により公表された「監査に関する品質管理基準」並
びに日本公認会計士協会が公表した品質管理基準報告書第1号「監査事務所における品質管理」、
品質管理基準報告書第2号「監査業務に係る審査」及び監査基準報告書 220「監査業務における品
質管理」をいう。
《2.職業的専門家としての懐疑心》(A1 項及び A2 項参照)
8.監査人は、期中レビューにおいても、年度の財務諸表の監査と同様に職業的専門家としての正
当な注意を払い、職業的懐疑心を保持しなければならない(「四半期レビュー基準の設定に関する
意見書」二 1、A1 項及び A2 項参照)。
《3.期中レビュー契約の締結》
9.期中レビューを行う監査人は、契約を締結し、業務の内容について合意しなければならない(A3
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項参照)。
10.期中レビュー契約に関して、中間会計期間に係る期中レビュー手続開始前にその契約内容につ
いて合意しておかなければならない。
11.期中レビュー契約書の作成に当たって、少なくとも以下の期中レビューに特有の事項を記載し
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なければならない。
・ 期中レビューの目的
・ 期中レビューの対象とする中間財務諸表の範囲
・ 中間財務諸表の作成責任が経営者にあること。
・ 中間財務諸表を作成するための内部統制を整備及び運用する責任が経営者にあること。
・ 期中レビューの実施に必要な会計記録及び資料を全て提示する責任が経営者にあること。
・ 監査人が期中レビューの実施に当たり口頭で説明を受けた事項及び会計記録等に内在するア
サーションを確認するために、経営者確認書を提供することに合意すること。
《4.期中レビュー手続》
《(1) 期中レビュー計画》(A4 項から A6 項参照)
12.期中レビュー計画の策定は、前事業年度の財務諸表の監査結果を踏まえ、新たな事象や状況の
変化等を考慮する。年度の財務諸表の監査計画と同様、期中レビュー計画も連続的、反復的なプ
ロセスであるので、期中レビュー終了まで必要に応じて、見直し、修正しなければならない。
13.期中レビュー計画の策定に当たり、重要性の基準値、重要な虚偽表示リスクの識別と評価、期中
レビュー手続、構成単位に対する期中レビュー手続、構成単位の監査人の利用、継続企業の前提
等について考慮しなければならない。
《(2) 重要性の基準値》(A7 項参照)
14.期中レビューは年度の財務諸表の監査を前提として実施されるものであることから、年度の財
務諸表の監査に係る重要性の基準値を期中レビューにおいても適用することが合理的である。ま
た、中間会計期間の実績数値が通年のものよりも小さいことなどにより、期中レビューに係る重
要性の基準値を年度の財務諸表の監査に係る重要性の基準値よりも小さくする場合もあり得る
が、少なくとも、年度の財務諸表の監査に係る重要性の基準値を上限としなければならない。
《(3) 内部統制を含む、企業及び企業環境の理解》(A8 項から A10 項参照)
15.監査人は、年度の財務諸表の監査において行われる、重要な虚偽表示リスクの評価を考慮する
とともに、質問や分析を行うべき事象、取引及びアサーション等を特定し、期中レビュー計画を
十分に策定し、結論の表明のための基礎を得るために実施する質問、分析的手続その他の期中レ
ビュー手続を選択し、選択した期中レビュー手続を実施するためには、年度の財務諸表のみなら
ず中間財務諸表の作成に係る内部統制を含む、企業及び企業環境について十分な理解を得なけれ
ばならない(「期中レビュー基準」第二 実施基準 1参照)。
16.中間財務諸表の作成に関係する内部統制が、例えば、中間特有の会計処理に係る内部統制等、年
度財務諸表の作成に関係する内部統制とは異なる可能性があるため、監査人は中間財務諸表に係
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る内部統制を十分に把握し理解しなければならない。
《(4) 質問、分析的手続その他の期中レビュー手続》
17.期中レビューの手続は、質問及び分析的手続等を基本とし、質問及び分析的手続の実施に当た
っては、経営者等に対して、中間財務諸表の重要な項目に関して的確な質問を実施するとともに、
業種の特性等を踏まえたきめ細かな分析的手続を実施しなければならない(「四半期レビュー基準
の設定に関する意見書」二 2参照)。このように期中レビューは、質問(経営者、財務及び会計
に関する事項に責任を有する者その他適切な者に対して実施)、分析的手続その他の期中レビュー
手続に限定されている。当該期中レビュー手続の範囲及び種類等は、内部統制を含む、企業及び
企業環境の理解に基づき、選択されることとなる。
18.監査人は、中間財務諸表が、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、企業の財
政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を適正に表示していないと信じさせる事項が全
ての重要な点において認められなかったかどうかについて検討しなければならない。具体的な期
中レビュー手続を第 19 項から第 33 項に示す(A11 項参照)。
《① 過去に発生した修正済又は未修正の虚偽表示の検討》
19.過去の年度の財務諸表の監査又は期中レビューにおける修正済又は未修正の虚偽表示が当中間
会計期間における期中レビューに与える影響を検討し、期中レビュー手続に反映させなければな
らない。
《② 議事録の閲覧等》
20.株主総会議事録、取締役会議事録及びその他の重要な会議の議事録又は重要な決裁文書を閲覧
し、重要な意思決定及び中間財務諸表に重要な影響を与える事象の発生の有無を確かめ、また、
議事録等に記載されていない重要な事実の有無について質問しなければならない。
《③ 経営者とのディスカッション》
21.少なくとも、以下のような事象がある場合には、監査人は、経営者とのディスカッションの実施
を検討しなければならない。
・ 継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在する場合
・ 重要な未修正の虚偽表示が存在する場合
・ 重要な後発事象が存在する場合
・ 中間財務諸表に重要な影響を与える不正等がある場合
《④ 質問及び分析的手続》(A12 項及び A13 項参照)
22.監査人は、議事録の閲覧や分析的手続の結果を踏まえて、的確な質問を実施しなければならな
い。期中レビューにおいては、通常、質問に対する回答について、分析的手続・証憑突合等の追加
的な手続以外の手続を実施することにより、質問に対する回答を裏付ける証拠を入手することは
要求されていない。したがって、質問に対する回答が合理的であり、かつ、整合的であるかについ
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て十分注意を払わなければならない。
《⑤ 会計記録に基づく作成》(A14 項参照)
23.監査人は、中間財務諸表が、年度の財務諸表の作成の基礎となる会計記録に基づいて作成され
ているか確認しなければならない(「期中レビュー基準」第二 実施基準 7参照)。
《⑥ 追加的な手続》(A15 項及び A16 項参照)
24.監査人は、中間財務諸表に企業の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を重要な点
において適正に表示していない事項が存在する可能性が高いと認められる場合には、追加的な質
問や関係書類の閲覧等の追加的な手続を実施して当該事項の有無を確かめ、その事項の結論への
影響を検討しなければならない(「期中レビュー基準」第二 実施基準 8参照)。
《⑦ 後発事象等に係る期中レビュー手続》
25.監査人は、中間財務諸表において修正又は開示すべき後発事象があるかどうかについて、経営
者に質問しなければならない(「期中レビュー基準」第二 実施基準 9及び A17 項参照)。
26.監査人は、期中レビュー報告書日後に、中間財務諸表に関していかなる期中レビュー手続を実
施する義務を負わない。
なお、監査人は、期中レビュー報告書日後に、もし期中レビュー報告書日現在に気付いていたと
したら、期中レビュー報告書を修正する原因となった可能性のある事実(事後判明事実)を知ると
ころとなった場合には、必要な手続等を実施しなければならない(監査基準報告書560「後発事象」
参照)。
《⑧ 継続企業の前提に係る期中レビュー手続》(A18 項から A20 項参照)
27.監査人は、前事業年度の決算日において、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事
象又は状況が存在し、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められた場合と、前事業年度
の決算日において、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められなかったものの、当中間
会計期間において、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況を認めた場合
に、適切な期中レビュー手続を実施しなければならない(「期中レビュー基準」第二 実施基準 10
参照)。
(1) 前事業年度の決算日において、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状
況が存在し、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められた場合、監査人は、当中間会計
期間における事象又は状況の変化並びにこれらに係る経営者の評価及び対応策の変更について
質問等を行わなければならない。その結果、前事業年度の決算日において識別された継続企業
の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況並びにこれらに係る経営者の評価及び対
応策のいずれにおいても大きな変化がない場合には、前事業年度の開示を踏まえた開示が行わ
れているかどうかを検討しなければならない。これに対して、前事業年度の決算日において識
別された継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況並びにこれらに係る経
営者の評価又は対応策のいずれかに大きな変化がある場合には、継続企業の前提に基づき中間
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財務諸表を作成することが適切であるかどうかについて慎重に検討しなければならない。
(2) 前事業年度の決算日において、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状
況が存在したものの、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められなかった場合、監査
人は、当中間会計期間における事象又は状況の変化並びにこれらに係る経営者の評価及び対応
策の変更について質問等を行わなければならない。その結果、前事業年度の決算日において識
別された継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況並びにこれらに係る経
営者の評価及び対応策のいずれにおいても大きな変化がない場合には、前事業年度と同様に、
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められないものとして取り扱うこととなる。これ
に対して、前事業年度の決算日において識別された継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる
ような事象又は状況並びにこれらに係る経営者の評価又は対応策のいずれかに大きな変化があ
る場合には、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるかどうかについて慎重に検
討しなければならない。特に、経営者が継続企業の前提に関する注記を行っていない場合は、対
応策が当該事象又は状況を解消し、又は改善するものであるかどうか、及びその実行可能性に
ついて、なお一層慎重に検討しなければならない。
(3) 前事業年度の決算日において、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状
況が存在しなかったものの、当中間会計期間において実施した質問、議事録等の閲覧及び分析
的手続等の期中レビュー手続の結果、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又
は状況を認めた場合は、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるかどうかについ
て慎重に検討しなければならない。
28.監査人は、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関し、合理的な期
間について経営者が行った評価及び対応策について検討しなければならない。また、継続企業の
前提に関して経営者が行った評価の検討に当たって、経営者の評価期間と同じ期間を対象としな
ければならない。この場合、経営者の評価期間は、適用される財務報告の枠組みで要求される期
間又は法令に規定される期間となる。
29.合理的な期間については、第 27 項(1)で大きな変化がない場合には、監査人は経営者に、当中
間会計期間の決算日の翌日から、前事業年度における評価の対象となった期間の末日までの評価を
求め、かつ、少なくとも当中間会計期間の事業年度の末日までの対応策を求めなければならない。
30.第 27 項(1)で大きな変化がある場合、同(2)では大きな変化の有無にかかわらずこれに該当する
場合、又は同(3)に該当する場合には、監査人は経営者に対し、当該中間会計期間末から1年間の
経営計画の提出までは必ずしも求める必要はないが、当中間会計期間の決算日の翌日から少なく
とも1年間の期間における評価を求め、かつ、少なくとも当中間会計期間の事業年度の末日まで
の対応策を求めなければならない。このため、経営者により示された対応策の対象期間と経営者
による評価期間との間には差異が生じることがあるが、経営者により示された対応策の期間が経
営者による評価期間より短い場合には、継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在すると判
断することもあり、対応策が提示されていない期間が長ければ長いほど事業活動の継続性に関す
る判断が難しくなることに留意しなければならない(A18 項参照)。
31.監査人は、経営者による対応策が、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は
状況を解消し、又は改善するものであるかどうか、及びその実行可能性について検討し、また、経
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レ基報1
営者から具体的に対応策が提示されていない期間について、経営者はどのように対応する意向が
あるかについて質問等を行わなければならない。これらの手続の結果として、継続企業の前提に
関する重要な不確実性が存在するか否かを総合的に判断しなければならない(A19 項参照)。
《⑨ 比較情報に係る期中レビュー手続》
32.監査人は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準で要求されている比較情報が中間財務
諸表に含まれているかどうか、並びに当該情報が適切に表示及び分類されているかどうかを判断
しなければならない。
監査人は、この判断に当たって、以下の事項を検討しなければならない。
(1) 比較情報が、前事業年度の中間会計期間及び前事業年度に表示された金額並びにその他の開
示(訂正報告書が提出されている場合には、訂正後の金額及びその他の開示)と一致しているか
どうか、又は、修正再表示された場合、修正再表示された金額及びその他の開示が妥当かどうか。
(2) 比較情報に適用した会計方針又は表示方法が当中間会計期間に適用した会計方針又は表示方
法と一致しているかどうか、また、会計方針又は表示方法の変更があった場合には、当該変更が
適切に処理され、その表示及び開示が妥当かどうか。
33.監査人は、期中レビューの実施の過程において比較情報に重要な虚偽表示が存在する可能性が
あることに気付いた場合、追加的な質問等の期中レビュー手続を実施しなければならない。
《(5) 虚偽表示の評価》
34.監査人は、気が付いた未修正の虚偽表示について、中間財務諸表全体に対し、個別に又は集計し
て重要であるかどうかについて評価しなければならない(A21 項参照)。
35.監査人は、虚偽表示に気が付いたが修正されない場合は、職業的専門家として当該未修正の虚
偽表示について評価を行わなければならない。この評価に際して、金額的影響のみならず、質的
影響についても考慮しなければならない。したがって、虚偽表示の原因、過去に発生した事象に
基づくものか、期中レビューの対象となっている中間会計期間に発生したものか、また期中レビ
ューの対象となっている中間会計期間より前の中間会計期間及び年度の財務諸表、並びに期中レ
ビューの対象となっている中間会計期間を含む年度の財務諸表に影響を及ぼす事項かどうか等、
当該虚偽表示の意味するところを検討しなければならない。監査人は、当該虚偽表示の意味する
ところを十分に考慮した上で、その金額的影響について、期中レビューに係る重要性の基準値(改
訂されているときは改訂後の基準値)を基礎として決定した重要性の基準値又は中間財務諸表の
実績数値に照らして検討しなければならない。この場合、虚偽表示を評価するに当たっての判断
基準は、年度の財務諸表の監査における重要性の基準値を基礎とするが、中間会計期間の実績数
値が通年のものよりも小さいことなども考慮して判断しなければならない(A22 項参照)。
《(6) 経営者からの書面による確認》
36.監査人は、経営者に対して、期中レビュー契約書に記載されたとおり、一般に公正妥当と認めら
れる企業会計の基準に準拠して中間財務諸表を作成し適正に表示する責任を果たした旨の経営者
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レ基報1
確認書を提出するように要請しなければならない。
37.監査人は、経営者に、以下の事項について記載した経営者確認書を提出するように要請しなけ
ればならない。
(1) 期中レビュー契約書において合意したとおり、経営者が中間財務諸表の作成に関連すると認
識している又は期中レビューに関連して監査人が依頼した全ての情報及び情報を入手する機会
を監査人に提供した旨
(2) 全ての取引が記録され、中間財務諸表に反映されている旨
(3) 不正を防止し発見する内部統制を整備及び運用する責任は、経営者にあることを承知してい
る旨
(4) 不正による中間財務諸表の重要な虚偽表示の可能性に対する経営者の評価を監査人に示した旨
(5) 以下の企業に影響を与える不正又は不正の疑いがある事項に関する情報が存在する場合、当
該情報を監査人に示した旨
① 経営者による不正又は不正の疑い
② 内部統制において重要な役割を担っている従業員による不正又は不正の疑い
③ 上記以外の者による中間財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性がある不正又は不正の疑い
(6) 従業員、元従業員、投資家、規制当局又はその他の者から入手した中間財務諸表に影響する不
正の申立て又は不正の疑いがある事項に関する情報を監査人に示した旨
(7) 中間財務諸表を作成する場合にその影響を考慮すべき、既に認識されている違法行為又はそ
の疑いを全て監査人に示した旨
(8) 未修正の虚偽表示の与える影響が個別にも集計しても全体としての中間財務諸表に対して重
要性がないと判断している旨(当該未修正の虚偽表示の要約は経営者確認書に記載するか又は
添付することを求めなければならない。)
(9) 中間財務諸表を作成する場合にその影響を考慮すべき、既に認識されている又は潜在的な訴
訟事件等を、全て監査人に示した旨及び一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠し
て適正に処理し開示した旨
(10) 会計上の見積りを行う際に使用した重要な仮定が合理的であると判断している旨
(11) 関連当事者の名称、認識している全ての関連当事者との関係及び関連当事者との取引を監査
人に示した旨並びに当該関係及び取引を一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠し
て適切に処理している旨
(12) 中間決算日後に発生し、かつ、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準により中間財務
諸表の修正又は中間財務諸表における開示が要求される全ての事象を、適切に修正又は開示し
た旨
38.前項に掲げた事項に加えて、その他の事項について経営者確認書を入手する必要があると判断
した場合、当該確認事項についての経営者確認書を提出するように要請しなければならない(A23
項参照)。
《(7) 構成単位に対する期中レビュー手続》(A24 項参照)
39.監査人は、期中レビューの特質及び重要性並びに重要な虚偽表示リスクを考慮した上で、年度
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レ基報1
のグループ監査における監査の作業を実施する構成単位から、期中レビュー手続を実施すべき構
成単位を決定しなければならない。監査人は、当該構成単位に往査するか又は構成単位の監査人
に依頼して、質問、分析的手続その他期中レビュー手続を実施しなければならない。この場合、当
該構成単位の内部統制を含む、企業及び企業環境を理解するためには相応の手続を要すると考え
られるため、構成単位の監査人に依頼せず往査することのみで期中レビュー手続を実施するかど
うかについて、特に、重要な海外子会社等について留意しつつ慎重に検討しなければならない。
40.監査人は、期中レビュー手続を実施すべき構成単位に該当しない構成単位については、グルー
プの内部統制システムを理解し、グループ・レベルで分析的手続及び質問を中心とする期中レビ
ュー手続を実施しなければならない。更に追加で期中レビュー手続を行うことが必要と判断した
場合、当該構成単位に往査するか又は構成単位の監査人に依頼して追加の期中レビュー手続を実
施しなければならない。
《(8) 構成単位の監査人の利用》
41.監査人は、構成単位の財務情報に関する作業の実施を構成単位の監査人に依頼する場合には、
グループ監査人及び構成単位の監査人それぞれの責任並びにグループ監査人の期待について、構
成単位の監査人とコミュニケーションを行うことが求められている(監査基準報告書 600「グルー
プ監査における特別な考慮事項」第 29 項参照)ため、以下の事項を理解しなければならない(A25
項参照)。
(1) 構成単位の監査人が、中間財務諸表の期中レビューに関連する職業倫理に関する規定を理解
し遵守しているか。特に独立性に問題がないか。
(2) 構成単位の監査人が、職業的専門家としての能力を有しているか。
(3) 監査人が、中間財務諸表の期中レビュー手続を実施するに当たり必要な程度まで構成単位の
監査人の作業に関与することができるか。
(4) 構成単位の監査人が、適切に監督される規制環境の下で業務を行っているか。
42.監査人は、構成単位の監査人に、中間財務諸表の期中レビューにおいて要求する事項として、実
施すべき作業、その作業結果の利用目的並びに構成単位の監査人の報告の様式及び内容を適時に
伝達しなければならない。また、監査人は、構成単位の監査人に対して、中間財務諸表の期中レビ
ューについての監査人の結論に関連する事項を報告するように依頼しなければならない。
《5.経営者への伝達と対応及び監査役等とのコミュニケーション》
43.期中レビューの結果、中間財務諸表について一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準
拠して、企業の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を重要な点において適正に表
示していないと信じさせる事項が認められる場合には、監査人は、適切な階層の経営者に速やか
に報告し、改善を求めなければならない。経営者が合理的な期間内に適切に対処しない場合は、
監査人は監査役等に報告しなければならない。また、合理的な期間内に適切に対処しない場合は、
監査人は、限定付結論とするかどうかの検討に加え、年度の財務諸表の監査及び期中レビュー契
約の継続の可否等についても検討しなければならない。
44.第 43 項の報告は、適時に、口頭若しくは書面又は電磁的記録で行わなければならない。いずれ
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レ基報1
の方法によるかは、内容、影響度や重要性等、又は報告の時期によっても異なる。口頭で報告が行
われた場合にも、監査人はその内容を期中レビュー調書に記録しなければならない。
45.期中レビューの結果、不正や違法行為等の存在に気が付いた場合にも、監査人は、適切な階層の
経営者及び監査役等に速やかに報告し、改善を求めなければならない。どの階層の経営者に報告
するかは、共謀の可能性や経営者の関与等にも留意して決定しなければならない。
46.監査人は、期中レビューに関連する監査人の責任、計画した期中レビューの範囲とその実施時
期の概要、期中レビュー上の重要な発見事項及び監査人の独立性について、監査役等とコミュニ
ケーションを行わなければならない。
47.監査人は、想定されるコミュニケーションの手段、実施時期及び内容について、監査役等とコミ
ュニケーションを行わなければならない。
(1) 監査人は、職業的専門家としての判断により、口頭によるコミュニケーションが適切ではな
いと考える場合には、監査役等と書面又は電磁的記録によりコミュニケーションを行わなけれ
ばならない。
(2) 監査人は、監査役等とのコミュニケーションを適時に行わなければならない。
(3) 監査人は、口頭でコミュニケーションを行った場合には、いつ、誰と、どのような内容につい
てコミュニケーションを行ったかを期中レビュー調書に記載しなければならない。また、書面
又は電磁的記録でコミュニケーションを行った場合、その写しを期中レビュー調書として保存
しなければならない。
48.期中レビューの過程において、財務報告プロセスに対する監査役等による監視にとって重要と
判断した事項に監査人が気付いた場合には、監査役等に報告しなければならない。
49.監査人は、期中レビュー報告書において除外事項付結論の表明若しくは強調事項区分又はその
他の事項区分を設けることが見込まれる場合、当該文言の草案等について、監査役等に報告しな
ければならない。
《6.期中レビュー報告書》
《(1) 全般的事項》(A26 項参照)
50.期中レビュー報告書は、書面又は電磁的記録によらなければならず、基本的に「監査人の結論」、
「結論の根拠」、「経営者及び監査役等の責任」、「監査人の責任」という四つの区分に分けて記載
し(「期中レビュー基準」第三 報告基準 3参照)、それぞれ見出しを付けなければならない。こ
れらの区分に分けて記載される事項以外に表題、日付、宛先、監査事務所の所在地及び署名等も
期中レビュー報告書に記載しなければならない(監査基準報告書 700「財務諸表に対する意見の形
成と監査報告」第 48 項参照)。
51.期中レビュー報告書の日付は、関連する審査を完了した日以降としなければならない(監基報
220 第 36 項参照)。
《① 監査人の結論》
52.監査人は、期中レビューの対象とした中間財務諸表の範囲、及び経営者の作成した中間財務諸
表が、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、企業の財政状態、経営成績及び
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キャッシュ・フローの状況を適正に表示していないと信じさせる事項が全ての重要な点において
認められなかったことを記載しなければならない(「期中レビュー基準」第三 報告基準 5(1)
参照)。
53.「一般に公正妥当と認められる企業会計の基準」については、年度の財務諸表の監査と同様の考
え方で、「我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準」という表現を用いなけれ
レ基報1
ばならない。
《② 結論の根拠》
54.監査人は、期中レビュー報告書に、一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に準拠し
て期中レビューを行ったこと、期中レビューの結果として入手した証拠が結論の表明の基礎を与
えるものであることを記載しなければならない(「期中レビュー基準」第三 報告基準 5(2)参
照)。また、これらに加えて、監査人の責任に関し、期中レビュー報告書の「中間財務諸表の期中
レビューにおける監査人の責任」の区分に記載がある旨、及び監査人は我が国における職業倫理
に関する規定に従って会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果
たしている旨を記載しなければならない。
「一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準」の表現については、前項で述べたことと
同様の趣旨により、「我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準」という表
現を用いる。
《③ 経営者及び監査役等の責任》
55.経営者には、中間財務諸表の作成責任があること、中間財務諸表に重要な虚偽表示がないよう
に内部統制を整備及び運用する責任があること、継続企業の前提に関する評価を行い必要な開示
を行う責任があること、監査役等には、財務報告プロセスを監視する責任があることを記載しな
ければならない(「期中レビュー基準」第三 報告基準 5(3)参照)。
56.継続企業の前提に関する評価を行い必要な開示を行う責任としては、経営者は、継続企業を前
提として中間財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、財務報告の枠組みに基づ
いて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合は当該事項を開示する責任を有する旨を記
載しなければならない(監基報 700 第 34 項(2)参照)。
57.監査役等には財務報告プロセスを監視する責任があることについては、監査役等の責任として、
財務報告プロセスの整備及び運用における取締役(監査委員会の場合は執行役及び取締役)の職
務の執行を監視する旨を記載しなければならない(監基報 700 第 35 項参照)。
《④ 監査人の責任》
58.監査人の責任は独立の立場から中間財務諸表に対する結論を表明することにあること、期中レ
ビューは質問、分析的手続その他の期中レビュー手続からなり、年度の財務諸表の監査に比べて
限定的な手続となること、継続企業の前提に関する経営者の評価を検討すること、監査役等と適
切な連携を図ることを記載しなければならない(「期中レビュー基準」第三 報告基準 5(4)参
照)。
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レ基報1
59.継続企業の前提の評価に関する監査人の責任としては、以下を記載しなければならない(監基
報 700 第 39 項(2)④参照)。
(1) 継続企業の前提に関する事項について、重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関し
て重要な不確実性が認められると判断した場合には、入手した証拠に基づき、中間財務諸表に
おいて、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、適正に表示されていないと
信じさせる事項が認められないかどうか結論付けること。
(2) 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合、期中レビュー報告書において中
間財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する中間財務諸表の注
記事項が適切でない場合は、中間財務諸表に対して除外事項を付した限定付結論又は否定的結
論を表明すること。
(3) 監査人の結論は、期中レビュー報告書日までに入手した証拠に基づいているが、将来の事象
や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性があること。
60.監査役等と適切な連携を図ることに関する監査人の責任については、以下を記載しなければな
らない。
(1) 監査人は、監査役等に対して、計画した期中レビューの範囲とその実施時期、期中レビュー上
の重要な発見事項について報告を行うこと(監基報700第40項(1)参照)。
(2) 上場企業の期中レビューの場合、監査人は、監査役等に対して、独立性についての我が国にお
ける職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考
えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減
するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行うこと(A27項参照。
監基報700第40項(2)参照)。
61.監査人の責任としては、更に以下を記載しなければならない。
(1) 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に準拠して実施
する期中レビューの過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持す
ること(監基報700第39項(1)参照)。
(2) 表示及び注記事項の検討
中間財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる中間財務
諸表の作成の基準に準拠していないと信じさせる事項が認められないかどうかとともに、関連
する注記事項を含めた中間財務諸表の表示、構成及び内容、並びに中間財務諸表が基礎となる取
引や会計事象を適正に表示していないと信じさせる事項が認められないかどうかを評価するこ
と(監基報700第39項(2)⑤参照)。
(3) 第39項から第42項に記載されている構成単位に対する期中レビュー手続を実施する場合の監
査人の責任(監基報700第39項(3)参照)
① グループ中間財務諸表に対する結論表明の基礎となる、グループ内の構成単位の財務情報
に関する証拠を入手すること。
② グループ中間財務諸表の期中レビューの指揮、監督及び査閲をすること。
③ グループ監査責任者として単独で結論の表明を行うこと。
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《⑤ 利害関係》
62.公認会計士法の規定(第 25 条第2項及び第 34 条の 12 第3項参照)により期中レビュー報告書
に利害関係の有無を記載することが求められているため、期中レビュー報告書の末尾に「利害関
係」という見出しを付した上で利害関係の有無について記載しなければならない。
なお、中間連結財務諸表の期中レビューの場合には、当該利害関係の記載に連結子会社を含め
レ基報1
なければならない。
《(2) 結論に関する除外》(A28 項参照)
63.監査人は、経営者の作成した中間財務諸表について、一般に公正妥当と認められる企業会計の
基準に準拠して、企業の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を重要な点において
適正に表示していないと信じさせる事項が認められ、その影響が無限定の結論を表明することが
できない程度に重要ではあるものの、中間財務諸表全体に対して否定的結論を表明するほどでは
ないと判断したときには「限定付結論」の区分において除外事項を付した限定付結論を表明し、
「限定付結論の根拠」の区分において、修正すべき事項、可能であれば当該事項が中間財務諸表
に与える影響及びこれらを踏まえて除外事項を付した限定付結論とした理由を記載しなければな
らない(「期中レビュー基準」第三 報告基準 6参照)。
上記、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、企業の財政状態、経営成績及び
キャッシュ・フローの状況を重要な点において適正に表示していないと信じさせる事項が認めら
れるかどうかの判断に当たっては、年度の財務諸表の監査と同様、①経営者が採用した会計方針
が、企業会計の基準に準拠して継続的に適用されているかどうか、②経営者の採用した会計方針
の選択及び適用方法が会計事象や取引を適切に反映するものであるかどうか、③中間財務諸表の
表示方法が適切であるかどうか、について検討しなければならない。
修正すべき事項が中間財務諸表に与える影響額の記載を行う場合は、年度の財務諸表の監査に
おける影響額の記載に準じて記載しなければならない。
また、除外した不適切な事項及び財務諸表に与えている影響を踏まえて除外事項を付した限定
付結論とした理由も併せて記載しなければならない。
《(3) 否定的結論》(A29 項参照)
64.監査人は、経営者の作成した中間財務諸表について、一般に公正妥当と認められる企業会計の
基準に準拠して、企業の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を重要な点において
適正に表示していないと信じさせる事項が認められる場合において、その影響が中間財務諸表全
体として虚偽表示に当たるとするほどに重要であると判断したときには、否定的結論を表明し、
「結論の根拠」の区分に、その理由を記載しなければならない(「期中レビュー基準」第三 報告
基準 7参照)。
《(4) 期中レビュー範囲の制約及び結論の不表明》
65.監査人は、中間財務諸表に対して行う期中レビューの結論の表明に当たり、当該結論を表明す
るための基礎を得るために期中レビュー計画を策定し、期中レビュー手続を実施するが、期中レ
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ビューの状況によっては、重要な期中レビュー手続を実施できない場合がある。この場合、監査
人は期中レビュー範囲の制約を受けたことになる。
監査人は、重要な期中レビュー手続を実施できなかったことにより、無限定の結論を表明でき
ない場合において、その影響が中間財務諸表全体に対する結論の表明ができないほどではないと
判断したときは、除外事項を付した限定付結論を表明し、「結論の根拠」の区分に、実施できなか
った期中レビュー手続、当該事実が影響する事項及びこれらを踏まえて除外事項を付した限定付
結論とした理由を記載しなければならない(「期中レビュー基準」第三 報告基準 8参照)。
66.監査人は、重要な期中レビュー手続を実施できなかったことにより、無限定の結論の表明がで
きない場合において、その影響が中間財務諸表全体に対する結論の表明ができないほどに重要で
あると判断したときは、結論を表明してはならず、別に区分を設けて、中間財務諸表に対する結
論を表明しない旨及びその理由を記載しなければならない(「期中レビュー基準」第三 報告基準
9参照)。
67.期中レビュー範囲の制約を受け、重要な期中レビュー手続を実施できない場合には、無限定の
結論を表明することはできないが、その影響が中間財務諸表全体に対する結論の表明ができない
ほどではないと判断したときには、「限定付結論」の区分に除外事項を付した限定付結論を表明し、
期中レビュー範囲の制約に係る除外事項として、次の事項を「限定付結論の根拠」の区分に記載
しなければならない。
・ 実施できなかった期中レビュー手続
・ 中間財務諸表に対する結論において当該事実が影響する事項
・ 上記を踏まえて除外事項を付した限定付結論とした理由
ここでいう当該事実が影響する事項については、除外事項に係る中間財務諸表に計上されてい
る項目の金額又は注記事項の金額は分かるが、期中レビュー範囲の制約によりその適正性を判断
する基礎が入手できないことから、最終的な金額的影響額を算定することは通常困難である。し
たがって、期中レビュー範囲の制約の事実が影響する事項の金額的影響額の記載は、中間財務諸
表に計上されている項目の金額又は注記事項の金額を記載しなければならない。
また、実施できなかった期中レビュー手続及び中間財務諸表に与えている影響を踏まえて除外
事項を付した限定付結論とした理由も併せて記載しなければならない。
68.中間財務諸表に計上されていない事項又は注記されていない事項で、何らかの会計処理又は開
示が必要と判断されるものについて期中レビュー範囲の制約があるため、当該取扱いの判断がで
きない場合は、その旨を記載しなければならない。
69.重要な期中レビュー手続を実施できないことにより期中レビュー範囲の制約を受けた場合に、
その影響が中間財務諸表全体に対する結論の表明ができないほどに重要と判断したときは、結論
を表明しない旨を「結論の不表明」の区分に記載し、結論を表明しない理由を「結論の不表明の根
拠」の区分に記載しなければならない。この場合であっても、「結論の不表明」の区分において、
中間財務諸表について期中レビューを行った旨を記載しなければならない。
また、「監査人の責任」の区分において、以下の事項を記載しなければならない。
「監査人の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に準拠し
て実施した期中レビューに基づいて、期中レビュー報告書において独立の立場から中間財務諸表
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レ基報1
に対する結論を表明することにある。
しかしながら、本報告書の「結論の不表明の根拠」に記載されているとおり、当監査法人は、中
間財務諸表に対する結論の表明の基礎となる証拠を入手することができなかった。」
70.監査人は、構成単位の監査人によって行われた期中レビュー等の結果を利用する場合には、当
該構成単位の監査人が関与した中間財務諸表等の重要性及び構成単位の監査人の品質管理の状況
等に基づく信頼性の程度を勘案して、構成単位の監査人の実施した期中レビュー等の結果を利用
する程度及び方法を決定しなければならない(「期中レビュー基準」第二 実施基準 13 参照)。
期中レビューの計画策定段階、期中レビューの実施過程において構成単位の監査人の期中レビュ
ー等の結果を利用しようとする場合でも、当該構成単位の監査人が実施した期中レビュー手続を
実施すべき構成単位についての期中レビュー等の結果が、期中レビュー日程の変更などにより利
用できない場合など、構成単位の監査人の実施した期中レビュー等の重要な事項について、その
結果を利用できないケースがある。この場合において、更に当該事項について、重要な期中レビ
ュー手続を追加して実施できなかった場合には、重要な期中レビュー手続が実施できなかった場
合に準じて、結論の表明の適否を判断しなければならない(「期中レビュー基準」第三 報告基準
10 参照)。
71.前項のほか、①経営者から、期中レビューの範囲について制約を課された場合、②質問事項につ
いて十分な知識を有し、責任をもって回答できる適切な役職者が不在等により、十分な質問が実
施できなかった場合、③火災等による焼失又は司法当局による証拠資料の押収等によって、重要
な会計帳簿や会計記録を閲覧できなかった場合、又は十分な分析的手続を実施できなかった場合
においても、前項と同様に結論の表明の適否を判断しなければならない。
72.重要な偶発事象等の将来の帰結が予測し得ない事象又は状況について、中間財務諸表に与える
当該事象又は状況の影響が複合的かつ多岐にわたる場合には、重要な期中レビュー手続を実施で
きなかった場合に準じて、結論の表明ができるか否かを慎重に判断しなければならない(「期中レ
ビュー基準」第三 報告基準 11 参照)。
《(5) 継続企業の前提》(A30 項から A33 項参照)
73.監査人は、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合には、次のとおり結論の
表明及び期中レビュー報告書の記載を行わなければならない(「期中レビュー基準」第三 報告基
準 12 参照)。
(1) 継続企業の前提に関する事項が中間財務諸表に適切に記載されていると判断して、無限定の
結論を表明する場合には、当該継続企業の前提に関する事項について期中レビュー報告書に記
載しなければならない。
(2) 継続企業の前提に関する事項が中間財務諸表に適切に記載されていないと判断した場合は、
当該不適切な記載についての除外事項を付した限定付結論又は否定的結論を表明し、その理由
を記載しなければならない。
74.前項の継続企業の前提に関する手続の記載の前提となる注記において、継続企業の前提に重要
な疑義を生じさせるような事象又は状況を解消し、又は改善するための対応策が記載されること
となっているが、対応策の期間が経営者の評価期間より短い場合、具体的に対応策が提示されて
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レ基報1
いない期間において、なぜ事業活動を継続することができると評価したのかについての具体的な
評価内容等が記載されているかどうか検討しなければならない。
75.極めてまれな状況ではあるが、重要な不確実性が複数存在し、それが中間財務諸表に及ぼす可
能性のある影響が複合的かつ多岐にわたる場合には、監査人は、結論を表明しないことが適切と
考えることがある。この場合、監査人は、結論の表明ができるか否かを慎重に判断しなければな
らない。また、経営者の対応策及び具体的に対応策が提示されていない期間についての経営者の
評価内容等が、注記の内容として不十分と考えられる場合、監査人は、限定付結論又は否定的結
論を表明することについて慎重に検討しなければならない。
76.重要な不確実性について財務諸表に適切な注記がなされている場合、監査人は無限定の結論を
表明し、中間財務諸表における注記事項について注意を喚起するために、期中レビュー報告書に
「継続企業の前提に関する重要な不確実性」という見出しを付した区分を設け、継続企業の前提
に関する重要な不確実性が認められる旨及び当該事項は監査人の結論に影響を及ぼすものではな
い旨を記載しなければならない。
77.監査人は、継続企業の前提が成立していないことが一定の事実をもって明らかな場合で、中間
財務諸表が継続企業の前提に基づいて作成されているときは、否定的結論を表明しなければなら
ない。
《(6) 追記情報》
78.監査人は、監査人が中間財務諸表の記載を前提に当該記載を強調することが適当であると判断
して追記する強調事項と、監査人が投資者等に対して説明することが適当であると判断して追記
する説明事項とを区分して記載しなければならない(「四半期レビュー基準の改訂に関する意見書
四半期レビュー基準の改訂について」(2011 年6月 30 日 企業会計審議会)参照)。
《(7) その他の記載内容に関連する監査人の責任》
79.監査人は、期中レビューを行った中間財務諸表との重要な相違を識別するため、その他の記載
内容を通読しなければならない。
80.監査人は、その他の記載内容を通読することにより重要な相違を識別した場合、期中レビュー
を行った中間財務諸表又はその他の記載内容を修正する必要があるかどうかを判断しなければな
らない。
81.期中レビューを行った中間財務諸表に修正が必要であるが、経営者が修正することに同意しな
い場合、監査人は、除外事項付結論を表明しなければならない。
82.その他の記載内容に修正が必要であるが、経営者が修正することに同意しない場合、監査人は、
監査役等に当該事項を報告するとともに、以下のいずれかを行わなければならない。
(1) 期中レビュー報告書にその他の事項区分を設け、重要な相違について記載する。
(2) 期中レビュー報告書を発行しない。
(3) 可能な場合、期中レビュー契約を解除する。
83.監査人は、重要な相違を識別するためにその他の記載内容を通読する際に、明らかな事実の重
要な虚偽記載に気付いた場合、経営者と当該事項について協議しなければならない。
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84.監査人は、その他の記載内容に事実の重要な虚偽記載が存在すると判断したが経営者がそれを
修正又は訂正することに同意しない場合、監査役等にその他の記載内容に関する監査人の懸念を
知らせるとともに、適切な措置を講じなければならない(A34 項参照)。
《(8) 比較情報》
85.比較情報が対応数値として表示される場合、監査基準報告書 710「過年度の比較情報-対応数値
と比較財務諸表」に準じて中間財務諸表に対する結論を記載することとなるが、第 86 項及び第 87
項に記載されている場合を除き、中間財務諸表に対する結論において対応数値に言及してはなら
ない(A35 項参照)。
86.以前に発行した前事業年度の中間会計期間の期中レビュー報告書において除外事項付結論(す
なわち、限定付結論、否定的結論又は結論の不表明)が表明されている場合又は以前に発行した
前事業年度の監査報告書において貸借対照表関連の項目を原因とする除外事項付意見が表明され
ている場合で、かつ当該期中レビュー報告書における除外事項付結論又は当該監査報告書におけ
る除外事項付意見の原因となった事項が未解消のとき、監査人は、当中間会計期間に係る中間財
務諸表に対して除外事項付結論を表明しなければならない。
この場合、監査人は、期中レビュー報告書の除外事項付結論の根拠区分において、以下のいずれ
かを記載しなければならない。
(1) 当該事項が当期中の数値に及ぼす影響又は及ぼす可能性のある影響が重要である場合、除外
事項付結論の原因となった事項の説明において、当期中の数値と比較情報の両方に及ぼす影響
について記載する(<文例2-2>参照)。
(2) 上記以外の場合には、当期中の数値と比較情報との比較可能性の観点から、未解消事項が及
ぼす影響又は及ぼす可能性のある影響を勘案した結果、除外事項付結論が表明されている旨を
記載する(<文例2-3>参照)。
87.監査人は、以前に無限定の結論が表明されている中間財務諸表や無限定適正意見が表明されて
いる前事業年度の貸借対照表に重要な虚偽表示が存在するという証拠を期中レビュー手続により
入手したが、比較情報が適切に修正再表示されていない又は開示が妥当ではない場合、中間財務
諸表に対する結論において、当該中間財務諸表に含まれる比較情報について限定付結論又は否定
的結論を表明しなければならない。
88.前事業年度の中間会計期間に係る中間財務諸表について前任監査人が期中レビューをしており、
又は前事業年度の財務諸表について前任監査人が監査をしている場合に、監査人が期中レビュー
報告書において、前任監査人により比較情報の期中レビュー又は監査が行われている旨及びその
結論又は意見を記載することとしたときは、監査人は、追記情報(その他の事項区分)として以下
の事項を記載しなければならない(<文例7-2>参照)。
(1) 前事業年度の中間会計期間に係る中間財務諸表が前任監査人により期中レビューされた旨又
は前事業年度の財務諸表が前任監査人により監査された旨
(2) 前任監査人が表明した中間財務諸表に対する結論の類型及び除外事項付結論が表明された場
合にはその理由、又は前任監査人が表明した監査意見の類型及び除外事項付意見が表明された
場合にはその理由
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(3) 前任監査人の期中レビュー報告書又は監査報告書の日付
《7.期中レビュー調書》(A36 項及び A37 項参照)
89.監査人は、期中レビューに当たり、一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に準拠し
て期中レビューを実施したこと及び結論を表明するための基礎に基づいて中間財務諸表に対する
結論を表明したことを明らかにするための資料として、十分かつ適切に期中レビュー調書を作成
しなければならない。
《8.期中レビューに際してのその他の留意事項》
《(1) 監査人の責任及び期中レビュー手続》
90.期中レビューは、公認会計士又は監査法人が中間財務諸表に対して行う監査証明(金融商品取
引法第 193 条の2第1項参照)であるので、監査人は、期中レビューに当たり、年度の財務諸表の
監査と同様にその手続の実施において職業的専門家としての正当な注意を払わなければならない。
《(2) 監査人の交代》
91.「四半期レビュー基準の設定に関する意見書」二 2なお書きにおいて、監査人が交代した場合
には、後任の監査人は、前任の監査人から適切な引継を行うとともに、年度の財務諸表の監査計
画を踏まえ、期中レビューが的確に行われるように計画しなければならない。監査人の交代に当
たっては監査基準報告書 900「監査人の交代」に従わなければならない。特に、期中レビューにお
いては交代の適時性が要求されるので、適切に引き継ぐよう注意が必要である。なお、期中レビ
ューにおいて留意が必要な点は以下のとおりである。
・ 前任監査人と後任監査人は適時に引継を行うとともに、特に前任監査人は当該趣旨に鑑み、十
分な協力を行わなければならない。
・ 後任監査人は、適時に引継を受けなければならない。引継に当たっては、期中レビューにおい
ては内部統制を含む企業及び企業環境の理解が不可欠であるので、期中及び年度の財務諸表に
係る内部統制を含む企業及び企業環境の十分な理解に努める必要がある。
・ 引継においては、質問を行うとともに、監査調書の閲覧を行うこととされているが、当該監査
調書には、期中レビュー調書も含まれることに留意する。
・ 監査人が期中で交代する場合、後任監査人は、前任監査人の期中レビュー手続の実施結果を利
用できるか否かを慎重に検討しなければならない。その結果を利用した場合においても、期中
レビューの結論の表明についての責任は後任監査人が負うものであり、後任監査人は、自らの
判断によって期中レビューの結論を表明しなければならない。
《(3) 審査》(A38 項参照)
92.監査人は、年度の財務諸表の監査における意見表明に係る審査と同様、期中レビューに係る結
論の表明に先立ち、監査に関する品質管理の基準に基づいて定められた方針と手続に従い、自己
の結論が期中レビューの基準に準拠して適切に形成されているかどうかの審査を受けなければな
らない(「四半期レビュー基準の設定に関する意見書」二 3(1)参照)。
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93.審査は、年度の財務諸表の監査と期中レビューの目的や内容等の違いを踏まえて、監査事務所
の品質管理システムに準拠して、実施されなければならない。
《Ⅳ 適用指針》
《1.職業的専門家としての懐疑心》(第8項参照)
A1.監査人は、期中レビュー計画の策定から、その実施、結論を表明するための基礎の入手及び評
価、結論の表明に至るまで、中間財務諸表が一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠
して作成されていないと信じさせる事項が存在するおそれに常に注意を払う。
A2.監査人は、中間財務諸表に関する重要な虚偽表示の可能性に常に注意し、質問、分析的手続その
他の期中レビュー手続の結果や経営者の陳述が相互に矛盾していないかどうかについて批判的に
評価し、更にそれらの信憑性に疑念を抱かせることになる期中レビュー手続の結果にも注意を払う。
《2.期中レビュー契約の締結》(第9項参照)
A3.期中レビュー契約は、文書をもって行うこととなるが、期中レビューは、年度の財務諸表の監査
人と同一の監査人が行うこととなり、また金融商品取引法上監査証明として規定されていること
から、監査契約と同時に一体として締結することも可能である。
《3.期中レビュー手続》
《(1) 期中レビュー計画》(第 12 項及び第 13 項参照)
A4.監査人は、中間財務諸表に係る投資家の判断を損なうような重要な虚偽表示を看過することな
く、期中レビューを効果的かつ効率的に実施するため、期中レビューと年度の財務諸表の監査の
関係を考慮し、年度の財務諸表の監査計画の一環として期中レビュー計画を策定できる。
A5.期中レビュー手続は、中間財務諸表作成後だけでなく、中間財務諸表の作成時又は作成前に多
くの期中レビュー手続を行うことができると考えられる。例えば、内部統制を含む、企業及び企
業環境についての理解についての手続や、株主総会や取締役会等の議事録の閲覧については、中
間会計期間の末日以前から期中レビュー手続を実施することが考えられる。このように期中レビ
ュー手続を早期に実施することにより、中間財務諸表に影響を与える重要な会計上の問題を含む
重要な着眼点等を認識し、検討を開始することができる。
A6.期中レビューは、年度の財務諸表の監査を前提として実施されるものであるので、年度の財務
諸表の監査の実効性の向上のため、監査人は期中レビュー手続と同時に一部の監査手続を行い、
年度の財務諸表の監査と適切に組み合わせて期中レビューを効果的かつ効率的に実施することと
なる。例えば、期中レビュー手続として実施した取締役会議事録の閲覧の結果及び閲覧の結果実
施した追加的な手続があればその結果についても、年度の財務諸表の監査で利用することができ
る。また、中間会計期間に発生した重要な取引又は非経常的な取引、例えば、企業結合、組織変
更、事業セグメント等の売却や巨額の収益計上に係る監査手続を期中レビューの対象となる中間
会計期間における期中レビュー手続の実施と同時期に実施することも年度の財務諸表の監査の実
効性の向上のため適切であると考えられる。
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《(2) 重要性の基準値》(第 14 項参照)
A7.年度の財務諸表の監査に係る重要性の基準値を上限とする要求事項は、期中レビューに係る重
要性の基準値が年度の財務諸表の監査に係る重要性の基準値を超えると、年度の財務諸表の監査
において中間会計期間の取引や勘定について行うべき監査手続を適時にかつ効果的に実施するこ
とを計画できない、又は、年度の財務諸表の監査において検討すべき重要な着眼点等を十分に検
討できないことを考慮している。
《(3) 内部統制を含む、企業及び企業環境の理解》(第 15 項及び第 16 項参照)
A8.年度の財務諸表の監査における内部統制を含む、企業及び企業環境についての理解は、監査基
準報告書 315「重要な虚偽表示リスクの識別と評価」に従い、年度の監査計画を作成する上で求め
られている。期中レビューにおいて、中間会計期間における内部統制の変更の有無、企業の属す
る業界及び企業の事業の現状と今後の動向に関する事項を、質問等によって理解する。
A9.前事業年度に財務諸表の監査を行っている場合における期中レビューにおいては、前事業年度
の財務諸表の監査における理解を更新することにより、企業及び企業環境を理解する。監査基準
報告書 315 Ⅲ 3には、企業及び企業環境を理解するに当たって監査人が検討する事項が列挙さ
れており、期中レビューにおいても参考となる。
A10.内部統制を含む、企業及び企業環境についての理解に係る手続を以下に例示する。
・ 前事業年度の監査調書及び当該中間会計期間以前の期中レビュー調書を閲覧し、内部統制及
び企業環境についての理解を更新する。
・ 前事業年度の財務諸表、前年同期の中間財務諸表から、企業の現状及び今後の動向、並びに季
節的変動を理解する。
・ 前事業年度における修正済の虚偽表示及び未修正の虚偽表示の内容を吟味し、重要な虚偽表
示リスクがあるかどうか検討する。
・ 内部統制の重要な不備(監査人が職業的専門家として、監査役若しくは監査役会、監査等委員
会又は監査委員会(以下「監査役等」という。)の注意を促すに値するほど重要と判断した内部
統制の不備又は不備の組合せをいう。)の存在など、継続的に重要な虚偽表示が生じる可能性の
ある重要な会計及び開示上考慮・判断すべき事項について検討する。
・ 当事業年度中に実施した監査手続の結果が期中レビューに与える影響を検討する。
・ 企業の事業活動の重要な変化の有無、その影響について、経営者に質問する。
・ 内部監査の結果及びそれに対する経営者の対応について、内部監査の担当者に質問する。
・ 内部統制の重要な変更、及びその変更が中間財務諸表の作成に与える影響に関して経営者に
質問する。
・ 不正により重要な虚偽表示が発生する可能性に対する経営者の評価結果について経営者に質
問する。
・ 中間財務諸表の作成プロセス及び中間財務諸表の基礎となった会計記録の信頼性について経
営者に質問する。
・ 特別な検討を必要とするリスクについて検討する(過去に経営者が内部統制を無視したこと
によるリスクを含む。)。
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《(4) 質問、分析的手続その他の期中レビュー手続》(第 18 項参照)
A11.中間財務諸表に重要な虚偽表示が存在する可能性が高いと認められる場合には、第 19 項から
第 33 項に掲げている手続以外の追加的な手続が必要となることも考えられる。
《① 質問及び分析的手続》(第 22 項参照)
A12.「期中レビュー基準」第二 実施基準 5において、監査人は、中間財務諸表の重要な項目に関
して、それらの項目が一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されているか
どうか、及び、会計方針の変更や新たな会計方針の適用があるかどうか等について、経営者、財務
及び会計に関する事項に責任を有する者その他適切な者に質問を実施することが求められてい
る。この質問に際しては、質問事項について十分な知識を有し、責任をもって回答できる適切な
経営者又は役職者等に対して実施する必要があることに留意する。
質問の例示は、次のとおりである。
(1) 期中レビュー対象となる中間財務諸表について、以下の事項を質問する。
・ 中間財務諸表が一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して適正に作成されて
いるか。
・ 重要な会計方針又は表示方法の変更(会計基準等の改正に伴う会計方針又は表示方法の変
更を含む。)があるか(変更がある場合には、その内容、理由及び適切に遡及適用されている
か等)。
・ 新たに会計方針を採用又は適用すべき重要な新規事象、取引等はあるか。
・ 中間財務諸表における会計方針の適用に当たって経営者が設けた仮定や見積り計算方法な
どに変更があるか。
・ 簡便的な会計処理又は中間特有の会計処理を採用しているか(簡便的な会計処理又は中間
特有の会計処理を採用している場合には、その内容及び簡便的な会計処理又は中間特有の会
計処理を採用することの合理性)。
・ 偶発債務等の重要な会計事象又は状況が発生したか(重要な偶発債務又は偶発損失が存在
した場合には、その内容並びに会計処理及び開示の方針)。
・ その他、中間財務諸表の作成に係る重要な事項があるか。
- 未修正の虚偽表示があるか(未修正の虚偽表示がある場合には、その内容)。
- 企業結合や事業セグメントの売却などの中間財務諸表に重要な影響を与える可能性のあ
る非定型的又は複雑な事象や取引があるか。
- 関連当事者との取引が適切に計上されているか。
- 重要な契約が締結されているか。重要な契約又はそれに伴う契約債務に重大な変更がな
いか。
(2) 不正による中間財務諸表の重要な虚偽表示の可能性に対する経営者の評価について質問する。
(3) 次の者が関与する企業に影響を及ぼす不正又は不正の疑いがある事項に関する情報の有無に
ついて質問する。
・ 経営者
・ 内部統制において重要な役割を担っている従業員
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・ 中間財務諸表に重要な影響を及ぼすような不正に関与している者
(4) 従業員、元従業員、投資家、規制当局又はその他の者から入手した中間財務諸表に影響を及ぼ
す不正の申立て又は不正の疑いに関する情報の有無について質問する。
(5) 中間財務諸表に重要な影響を与える違法行為の有無について質問する。
(6) 中間財務諸表に重要な影響を及ぼすと認められる事項に気が付いた場合には、当該事項の内
容が中間財務諸表において適切に会計処理及び開示されているかについて質問する。
(7) 社債、借入金等に係る契約条項を遵守しているかについて質問する。
(8) 中間会計期間末日近くに重要な取引が発生したか否かについて質問する。
(9) 簿外資産・負債の有無について質問する。
(10) 訴訟事件等の有無について質問する。
・ 偶発債務、後発事象等の検討において訴訟事件の有無(今後の発生可能性の有無を含む。)
及びその会計処理、開示の適正性について質問を行うこととなるが、通常期中レビューにおい
ては、弁護士への確認等の実証手続の実施を要しない。しかしながら、中間財務諸表に係る会
計処理や開示に疑義があり、顧問弁護士が関連する情報を有していると考えられる場合は、顧
問弁護士と協議を行うことを検討する。
A13.分析的手続は、中間財務諸表について企業の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状
況を適正に表示していないと信じさせる事項の有無を検討することを目的として、重要な項目間
の関連性の矛盾、異常変動の有無及び異常性のある特定の事項等を識別するため、期中レビュー
計画において策定され実施されるものである。分析的手続の実施に当たっては、単純な比較から
統計的手法まで多様な手法が用いられるが、趨勢分析、比率分析、回帰分析等が含まれる。
「期中レビュー基準」第二 実施基準 6において、監査人は、中間財務諸表と過去の年度の財
務諸表や中間財務諸表の比較、及び、重要な項目の趨勢分析等、財務数値の間や財務数値と非財務
数値等の間の関係を確かめるために設計された分析的手続を、業種の特性等を踏まえて実施する
ことが求められている。分析的手続の実施に際しては、監査人は、当該企業が属する業種の特性等
の企業及び企業環境を理解した上で、適切に実施する。また、分析的手続を実施した結果、矛盾又
は異常な変動等がある場合には追加的な質問を実施し、その原因を確かめる必要があることに留
意する。
なお、期中レビュー手続において分析的手続は重要な手続であるが、年度の財務諸表の監査に
おける分析的手続と特段異なる手法を用いるものではない。ただし、期中レビューにおいて、実証
手続は求められていないので、実証手続として分析的手続を行うわけではないこと、対象とする
データは監査済データであることを要しないこと、年度の財務諸表の監査に比し精度の高い推定
値は必ずしも必要ないこと、及び、矛盾又は異常な変動の調査において質問を行った結果に対し
て回答の合理性を確かめるために証憑突合を行う必要がないこと等において監査手続とは異なる
点に留意する。
分析的手続には、「期中レビュー基準」第二 実施基準 6に示されている例示に加え、監査人
が実施する手続として次のようなものが考えられる。
・ 中間財務諸表と経営者が予測した中間財務諸表(例えば、計画、予算、見込等)との比較
・ 監査人による推定値(金額・比率、傾向等)との比較(なお、監査人は企業及びその企業が属
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する業種についての理解に基づき合理的に推定を行うことに留意する。)
分析的手続においては、総括的な分析に加え、事業セグメント(又は、更に細かい事業区分)ご
との期間比較(期中、月次、週次等)、所在地別期間比較、取引の属性別期間比較等きめ細やかな
分析的手続を行うことに留意する。
また、分析的手続には、比率分析、趨勢分析の他回帰分析などの統計的手法が用いられる場合も
あり、これらは手作業又はコンピュータを利用して実施されるものと考えられる。
《② 会計記録に基づく作成》(第 23 項参照)
A14.第 23 項は、監査人が、中間財務諸表について証憑や関連資料等の原始資料との突合等の実証
手続を行うことを意図しているものではないことに留意する。すなわち、監査人は、中間財務諸
表と総勘定元帳、連結精算表等との突合を行い両者が一致又は調整後一致することにより、中間
財務諸表が、年度の財務諸表の作成の基礎となる会計記録に基づいて作成されているか否かを確
かめる必要はあるが、当該会計記録の適切性について証拠を入手することは求められていない。
《③ 追加的な手続》(第 24 項参照)
A15.第 24 項の追加的な手続は、質問及び分析的手続等の期中レビュー手続を行った結果、監査人
が中間財務諸表について、企業の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を重要な点
において適正に表示していない事項が存在する可能性が高いと認められる場合、又は疑義が生じ
た場合に行う。
A16.中間財務諸表について、企業の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を重要な点
において適正に表示していない事項が存在する可能性が高いと認められる場合又は疑義が生じた
場合とは、例えば、重大な売上取引に関して一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠
しているかどうかについて疑義が認められた場合が該当し、この場合監査人は、財務及び会計に
関する事項に責任を有する者、営業、売上、会計担当者等の適切な者に取引内容や取引条件等に
ついて質問、売買契約書の閲覧等の追加的な手続を実施し、重要な虚偽表示の有無、及び結論へ
の影響を検討する。
《④ 後発事象等に係る期中レビュー手続》(第 25 項参照)
A17.後発事象等について、経営者、財務及び会計に関する責任を有する者その他適切な者に質問す
るとともに、株主総会、取締役会等の議事録の閲覧を行うこと等が考えられるが、A12 項(10)に記
載したように弁護士に対する確認等の実証手続を行う必要はない。
《⑤ 継続企業の前提に係る期中レビュー手続》(第 27 項から第 31 項参照)
A18.対応策の対象とならない期間に返済期限が到来する債務の返済に関して継続企業の前提に重要
な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在している場合、経営者は期中レビュー時において
は対応策を策定していないことがある。このような場合に、監査人は経営者に対して具体的な資
金的手当に関する対応策の提示を求めることまでは実施する必要はないが、具体的な資金的手当
に関する対応策が未定であれば、経営者から具体的に対応策が提示されていない期間においてど
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のように対応する意向であるかを確認できたとしても、継続企業の前提に関する重要な不確実性
が認められないとまでは判断できないこともある(第 30 項参照)。
A19.前事業年度の決算日において識別された事象又は状況並びに経営者の評価又は対応策のいずれ
かに大きな変化がある場合には、前事業年度の決算日において識別された事象又は状況に関する
大きな変化だけではなく、それらに対する対応策が計画どおり実施されなかった場合や、追加対
応策が必要となった場合も含まれる点に留意する。これは、対応策が計画どおりに実施されなか
ったときや想定した効果が得られずに追加対応策が必要となったときは、継続企業の前提に重要
な疑義を生じさせるような事象並びに状況の新たな発生又は変化を示唆していることがあり、そ
れらの更なる変化が識別された事象又は状況並びにこれらに係る経営者の評価及び対応策を含め
て継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるか否かを判断する必要があるためである
(第 31 項参照)。
A20.期中レビューは、質問と分析的手続を基本とした限定された手続であることから、積極的に継
続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるか否かを確かめることまでは求められていな
い(「四半期レビュー基準の改訂に関する意見書 四半期レビュー基準の改訂について」(2009 年
6月 30 日 企業会計審議会)二 1参照)。これは、監査人はあくまで、継続企業の前提に関す
る重要な不確実性が認められると判断した場合に、質問や関係書類の閲覧等の追加的な手続によ
り、継続企業の前提に関する開示の要否として、注記が一般に公正妥当と認められる企業会計の
基準に準拠して適正に表示されていないと信じさせる事項が認められないかどうかについて検討
することとされており、実証手続を行うことまでは求められていないことを明記したものである。
したがって、通常、継続企業の前提に関する開示の要否や注記の根拠となる証拠資料及び対応策
の合理性等に関する証拠資料を入手する必要はない。
《(5) 虚偽表示の評価》(第 34 項及び第 35 項参照)
A21.第 34 項に記載のとおり虚偽表示の評価を行うのは、期中レビューは、財務諸表には全体とし
て重要な虚偽表示がないということについて合理的な保証を得るために実施される年度の財務諸
表の監査と同様の保証を得ることを目的とするものでないものの、虚偽表示に気が付いたが修正
されない場合に、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、企業の財政状態、経
営成績及びキャッシュ・フローの状況を重要な点において適正に表示していないと信じさせる事
項と認められるかどうかについて判断するためである。
A22.第 35 項において、ごく少額の虚偽表示でそれが集計しても中間財務諸表全体に重要な影響を
及ぼさないことが明らかな場合には、当該虚偽表示を気が付いた未修正の虚偽表示の集計から除
外することができる。
《(6) 経営者からの書面による確認》(第 38 項参照)
A23.第 38 項におけるその他の確認事項には、例えば、以下に関する陳述が含まれる。
・ 会計方針の選択及び適用が適切であるかどうか。
・ 以下の事項が一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して認識、測定、表示又は開
示されているかどうか。
- 26 -
レ基報1
- 資産及び負債の帳簿価額又は分類に影響を及ぼす可能性のある経営計画又は経営者の意思
- 負債(偶発債務を含む。)
- 資産の所有権又は支配、資産に対する制約及び担保に供されている資産
- 中間財務諸表に影響を及ぼす可能性のある法令及び契約上の合意事項(違法行為、契約不履
行を含む。)
・ 継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況を識別した場合、経営者の対
応策及び当該対応策の実行可能性
・ 財務諸表(中間財務諸表を含む。)の作成に係る内部統制の不備に関して、経営者が気付いた
全ての事項を監査人に伝達した旨
《(7) 構成単位に対する期中レビュー手続》(第 39 項及び第 40 項参照)
A24.期中レビュー手続を実施すべき構成単位を決定するに当たっては、期中レビューの目的に照ら
して監査基準報告書 600 を参照することが適当である。
《(8) 構成単位の監査人の利用》(第 41 項参照)
A25.第 41 項に掲げる事項を理解するに当たり、年度の財務諸表の監査において理解した事項に変
更があるかどうかについて質問等により確かめることができると考えられる。
《4.期中レビュー報告書》
《(1) 全般的事項》(第 50 項参照)
A26.監査事務所の所在地については、我が国の場合、監査事務所の所在地として、例えば、監査責任
者が執務する事業所の都市名又は登記されている事業所名を記載する(監基報 700 の A66-2JP 項参
照)。
《① 監査人の責任》(第 60 項参照)
A27.上場企業の場合に適用される監査人の独立性に関するコミュニケーションについての要求事項
は、その他の企業、特に、事業内容、事業規模又は事業体の属性により利害関係者が広範囲に及ぶ
ため、社会的影響度が高い事業体にも適用される場合がある。上場企業ではないが、監査人の独立
性に関するコミュニケーションが適切となることがある企業の例示としては、金融機関及び保険会
社等を挙げることができる(監基報 260 の A32 項参照)。
《(2) 結論に関する除外》(第 63 項参照)
A28.第 63 項の影響の記載について、「可能であれば記載しなければならない」とされているのは、
期中レビュー手続が質問、分析的手続その他の期中レビュー手続に限定されていること、及び半
期報告書について中間会計期間終了後 45 日以内に提出することが義務付けられており、適時性が
求められていることに鑑み、場合によっては、影響の算出が困難な場合があることが想定される
ための配慮であるものと考えられる。
- 27 -
レ基報1
《(3) 否定的結論》(第 64 項参照)
A29.第 64 項で規定する否定的結論を表明する場合には、「否定的結論」の区分において、当該不適
切な事項の中間財務諸表に与える影響の重要性に鑑み、中間財務諸表は適正に表示していないと
信じさせる事項が認められた旨を記載し、また、「否定的結論の根拠」の区分において、否定的結
論の理由を記載する。当該理由には、除外した不適切な事項に加え、もし影響額の算定が可能で
ある場合においては、当該事項が中間財務諸表に与えている影響の記載が含まれることに留意す
る。当該事項が中間財務諸表に与えている影響の記載については、期中レビューの性格、適時性
の要請による時間的制約を考慮し、算定が可能である場合のみ記載を求めることとした。
《(4) 継続企業の前提》(第 73 項から第 77 項参照)
A30.第 74 項の記載は、具体的に対応策が提示されていない期間が生じている場合に重要な不確実
性が認められる場合もあることから、重要な不確実性が認められる理由において記載されること
になると考えられる。
A31.「期中レビュー基準」には、監査基準及び中間監査基準の報告基準における継続企業の前提の
項に規定されている「意見の不表明」に相当する規定は置かれていない。これについては、「四半
期レビュー基準の改訂に関する意見書 四半期レビュー基準の改訂について」(2009 年6月 30 日
企業会計審議会)二 2に記載されているとおり、理論的には、経営者が評価及び対応策を示さ
ないときには、監査人は、重要な期中レビュー手続を実施できなかったとして結論の表明ができ
ない場合があり得るが、質問及び分析的手続等を基本とする限定されたレビュー手続に基づく消
極的形式による結論の表明であること、及び開示の要否や注記の根拠となる証拠資料及び対応策
の合理性等に関する証拠資料を入手する必要がないこと等を踏まえ、結論の不表明となる場合が
非常に限定されることになるということを示していると考えられる。したがって、通常は、中間
財務諸表に経営者の対応策及び具体的に対応策が提示されていない期間についての経営者の評価
内容等が、重要な不確実性を反映し適切に注記される場合には、期中レビュー報告書に継続企業
の前提に関する事項を記載し、無限定の結論が表明されることとなる。
A32.企業会計基準第 33 号「中間財務諸表に関する会計基準」第 25 項(14)においては、事業の性質
上営業収益又は営業費用に著しい季節的変動がある場合には、その状況についての注記が求めら
れている。これは企業会計の基準が実績主義を採用していることにより、各中間における実績数
値が事業の性質によっては一事業年度内において大きく変動することがあることから、業績予測
に資する情報の提供の観点から季節変動性についての十分な定性的情報を開示することにより、
中間財務諸表利用者を誤った判断に導く可能性を回避するために求められている注記である。こ
のように半期ごとに大きく業績が変動するような事業の性格等を有する企業においては、一時的
に業績が大きく悪化することにより、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は
状況が発生する可能性がある。特に一時的に業績が大きく悪化したことにより債務超過になった
場合には、著しい季節的変動等による一時的な悪化であったとしても、継続企業の前提に関する
事項の注記が原則として求められているので、監査人は適切な注記がなされているかどうかにつ
いて検討する。
A33.注記が適切に行われているか否かの監査人の判断は、いわゆる二重責任の原則に基づくととも
- 28 -
レ基報1
に、中間財務諸表に記載されているものを対象に行うことになる。また、中間財務諸表に重要な
後発事象として記載された事項が継続企業の前提に関する事項である場合、監査人は、当該後発
事象としての開示の適正性に加え、継続企業の前提についての開示が適正に行われているか否か
の判断も行わなければならないことに留意する。
《(5) その他の記載内容に関連する監査人の責任》(第 84 項参照)
A34.第 84 項の適切な措置には、監査人の顧問弁護士に助言を求めることが含まれる。
《(6) 比較情報》(第 85 項参照)
A35.中間財務諸表の比較情報には、前事業年度に対応する中間会計期間に係る中間損益計算書並び
に前事業年度に対応する中間会計期間に係る中間キャッシュ・フロー計算書及び前事業年度に係
る貸借対照表が含まれる。
《5.期中レビュー調書》(第 89 項参照)
A36.監査人が期中レビュー調書に記録する内容の範囲と詳細の程度を決定するに際しては、当該期
中レビューに関与していない別の監査人に対して当該期中レビュー業務を説明するために必要な
情報、すなわち、どのような期中レビュー手続を、いつ、どの程度実施し、それによりどのような
情報からどのような結果が得られたのか、また検討した重要な事項は何であったか、その経過及
び結果等、当該情報について理解させるためにはどの程度の文書化が必要かを考慮することが有
益である。
A37.期中レビューに関する調書のファイルは、年度監査の監査ファイルとは別のファイルにして整
理することとなるが、期中レビュー調書作成においては、期中レビュー調書間の関連性に留意す
るとともに、期中レビューが年度の財務諸表の監査と適切に組み合わせて実施されることを踏ま
え、それぞれの期中レビューと年度の財務諸表の監査の調書との関連性にも留意する。
《6.期中レビューに際してのその他の留意事項》
《(1) 審査》(第 92 項及び第 93 項参照)
A38.期中レビュー業務の品質が合理的に確保される範囲において、期中レビュー業務に係る審査の
方法、内容等を柔軟に定めることができる。
以 上
・ 本報告書(2022 年 10 月 13 日改正)は、次の公表物の公表に伴う修正を反映している。
- 倫理規則(2022 年7月 25 日変更)
(修正箇所:第 12 項)
- 監査基準報告書(序)「監査基準報告書及び関連する公表物の体系及び用語」(2022 年7月
21 日改正)
(上記以外の修正箇所)
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レ基報1
・ 本報告書(2023 年3月 16 日改正)は、次の公表物の公表に伴う修正を反映している。
- 倫理規則(2022 年7月 25 日変更)
(修正箇所:第 63-3 項及び付録1)
- 品質管理基準報告書第1号「監査事務所における品質管理」(2023 年1月 12 日改正)
- 品質管理基準報告書第2号「監査業務に係る審査」(2023 年1月 12 日改正)
(上記以外の修正箇所)
・ 本報告書(2024 年9月 26 日改正)は、次の公表物の公表に伴う修正を反映している。
- 監査基準報告書 260「監査役等とのコミュニケーション」(2024 年9月 26 日改正)
- 監査基準報告書 700「財務諸表に対する意見の形成と監査報告」(2024 年9月 26 日改正)
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レ基報1
《付録1 中間財務諸表に対する期中レビュー報告書の文例》
《1.中間連結財務諸表に対する期中レビュー報告書》
(1) 中間連結財務諸表に対する期中レビュー報告書(無限定の結論)の文例(無限責任監査法人
の場合で、指定証明の場合)は、以下のとおりである。
<文例1>
独立監査人の中間連結財務諸表に対する期中レビュー報告書
×年×月×日
○○株式会社
取締役会 御中
○○監査法人
○○事務所(注1)
指 定 社 員
業務執行社員
指 定 社 員
業務執行社員
公認会計士 ○○○○
公認会計士 ○○○○
(注2)
監査人の結論
当監査法人(注3)は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、「経理の状況」に掲
げられている○○株式会社の×年×月×日から×年×月×日までの連結会計年度の中間連結会計
期間(×年×月×日から×年×月×日まで)に係る中間連結財務諸表、すなわち、中間連結貸借対
照表、中間連結損益計算書、中間連結包括利益計算書(注4)、中間連結キャッシュ・フロー計算
書及び注記について期中レビューを行った。
当監査法人(注3)が実施した期中レビューにおいて、上記の中間連結財務諸表が、我が国にお
いて一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、○○株式会社及び連結子会社の×
年×月×日現在の財政状態並びに同日をもって終了する中間連結会計期間の経営成績及びキャッ
シュ・フローの状況を適正に表示していないと信じさせる事項が全ての重要な点において認めら
れなかった。
監査人の結論の根拠
当監査法人(注3)は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に準拠
して期中レビューを行った。期中レビューの基準における当監査法人(注3)の責任は、「中間連
結財務諸表の期中レビューにおける監査人の責任」に記載されている。当監査法人(注3)は、我
が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査
人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人(注3)は、結論の表明の基礎とな
る証拠を入手したと判断している。
中間連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会(注5)の責任
- 31 -
レ基報1
経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して中間
連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表
示のない中間連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整
備及び運用することが含まれる。
中間連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき中間連結財務諸表
を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企
業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示す
る責任がある。
監査役及び監査役会(注5)の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務
の執行を監視することにある(注6)。
中間連結財務諸表の期中レビューにおける監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した期中レビューに基づいて、期中レビュー報告書において独
立の立場から中間連結財務諸表に対する結論を表明することにある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に従って、期中レビ
ューの過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 主として経営者、財務及び会計に関する事項に責任を有する者等に対する質問、分析的手続そ
の他の期中レビュー手続を実施する。期中レビュー手続は、我が国において一般に公正妥当と
認められる監査の基準に準拠して実施される年度の財務諸表の監査に比べて限定された手続で
ある。
・ 継続企業の前提に関する事項について、重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して
重要な不確実性が認められると判断した場合には、入手した証拠に基づき、中間連結財務諸表に
おいて、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、適正に表示さ
れていないと信じさせる事項が認められないかどうか結論付ける。また、継続企業の前提に関す
る重要な不確実性が認められる場合は、期中レビュー報告書において中間連結財務諸表の注記事
項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する中間連結財務諸表の注記事項が適切でな
い場合は、中間連結財務諸表に対して限定付結論又は否定的結論を表明することが求められてい
る。監査人の結論は、期中レビュー報告書日までに入手した証拠に基づいているが、将来の事象
や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 中間連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会
計の基準に準拠していないと信じさせる事項が認められないかどうかとともに、関連する注記事
項を含めた中間連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに中間連結財務諸表が基礎となる取引
や会計事象を適正に表示していないと信じさせる事項が認められないかどうかを評価する。
・ 中間連結財務諸表に対する結論表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する証
拠を入手する。監査人は、中間連結財務諸表の期中レビューに関する指揮、監督及び査閲に関し
て責任がある。監査人は、単独で監査人の結論に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会(注5)に対して、計画した期中レビューの範囲とその実施時期、
期中レビュー上の重要な発見事項について報告を行う。
- 32 -
レ基報1
監査人は、監査役及び監査役会(注5)に対して、独立性についての我が国における職業倫理に
関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及
び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減
するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。(注7)
利害関係
会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員(注3)との間には、公認会計士法の規定に
より記載すべき利害関係はない。
以 上
(注1)事業所の都市名を記載する場合は、「○○県□□市」のように記載する(第 50 項参照)。
(注2)① 監査人が無限責任監査法人の場合で、指定証明でないときには、以下とする。
○○監査法人
○○県□□市(注1)
代 表 社 員
業務執行社員
公認会計士 ○○○○
業務執行社員 公認会計士 ○○○○
② 監査人が有限責任監査法人の場合は、以下とする。
○○有限責任監査法人
○○事務所(注1)
指 定 有 限 責 任 社 員
業 務 執 行 社 員
指 定 有 限 責 任 社 員
業 務 執 行 社 員
公認会計士 ○○○○
公認会計士 ○○○○
③ 監査人が公認会計士の場合には、以下とする。
○○○○ 公認会計士事務所
○○県□□市(注1)
公認会計士 ○○○○
○○○○ 公認会計士事務所
○○県□□市(注1)
公認会計士 ○○○○
(注3)監査人が公認会計士の場合には、「私」又は「私たち」とする。
(注4)中間連結損益及び包括利益計算書を作成する場合は、「中間連結損益計算書、中間連結包
括利益計算書」を「中間連結損益及び包括利益計算書」とする。
(注5)「監査役及び監査役会」は、会社の機関設計に応じて修正する(第 50 項参照)。
指名委員会等設置会社の場合は「監査委員会」、監査等委員会設置会社の場合は「監査等
委員会」とする。
- 33 -
レ基報1
(注6)「監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務
の執行を監視することにある。」の下線部分は、会社の機関設計に応じて下記のように修
正する。
・ 指名委員会等設置会社の場合
「監査委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における執行役及び取締役の
職務の執行を監視することにある。」
・ 監査等委員会設置会社の場合
「監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執
行を監視することにある。」
(注7)上場企業又は上場企業ではないが上場企業の場合に適用される監査人の独立性に関する
コミュニケーションについての要求事項が適用される企業の中間連結財務諸表の期中レ
ビューの場合のみ記載する事項であるため、それ以外の企業の場合は削除する(第 60 項
参照)。ただし、新規上場のための有価証券届出書等の場合には記載を行う。
(注8)期中レビュー報告書の作成に当たっては、以下の監査基準報告書及び監査基準報告書実
務指針の取扱いを参照することとする。
・ 監査基準報告書560「後発事象」
・ 監査基準報告書700「財務諸表に対する意見の形成と監査報告」
・ 監査基準報告書705「独立監査人の監査報告書における除外事項付意見」
・ 監査基準報告書706「独立監査人の監査報告書における強調事項区分とその他の事項
区分」
・ 監査基準報告書710「過年度の比較情報-対応数値と比較財務諸表」
・ 監査基準報告書700実務指針第1号「監査報告書の文例」
(2) 結論に関する除外
<文例2-1>
限定付結論
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、「経理の状況」に掲げられて
いる○○株式会社の×年×月×日から×年×月×日までの連結会計年度の中間連結会計期間(×
年×月×日から×年×月×日まで)に係る中間連結財務諸表、すなわち、中間連結貸借対照表、中
間連結損益計算書、中間連結包括利益計算書、中間連結キャッシュ・フロー計算書及び注記につい
て期中レビューを行った。
当監査法人が実施した期中レビューにおいて、上記の中間連結財務諸表が、「限定付結論の根拠」
に記載した事項の中間連結財務諸表に及ぼす影響を除き、我が国において一般に公正妥当と認め
られる企業会計の基準に準拠して、○○株式会社及び連結子会社の×年×月×日現在の財政状態
並びに同日をもって終了する中間連結会計期間の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を適正
に表示していないと信じさせる事項が全ての重要な点において認められなかった。
限定付結論の根拠
会社は、・・・・・・・・・・・・・について、・・・・・・・・・・の計上を行っていない。我
- 34 -
レ基報1
が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠していれば・・・・・・・を計上
することが必要である。当該事項は、中間連結財務諸表における・・・・の・・・・に影響を与え
ており、結果として、営業利益、経常利益及び税金等調整前中間純利益はそれぞれ○○百万円過大
に、中間純利益は○○百万円過大に表示されている(注1)。この影響は・・・・・・・である(注
2)。したがって、中間連結財務諸表に及ぼす影響は重要であるが広範ではない。
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に準拠して期
中レビューを行った。期中レビューの基準における当監査法人の責任は、「中間連結財務諸表の期
中レビューにおける監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に
関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理
上の責任を果たしている。当監査法人は、限定付結論の表明の基礎となる証拠を入手したと判断
している。
(注1)中間連結財務諸表に及ぼしている影響の記載は、当該影響額を記載することができる場
合に記載する。
(注2)「・・・・・」には、重要ではあるが広範ではないと判断し、否定的結論ではなく限定付
結論とした理由を、財務諸表利用者の視点に立って分かりやすく具体的に記載する。広
範性の判断の記載に当たっては、監査基準報告書700実務ガイダンス第1号「監査報告書
に係るQ&A(実務ガイダンス)」Q1-6「除外事項の重要性と広範性及び除外事項の
記載上の留意点」を参照する。
(第86項(1)に基づく限定付結論を表明する場合)
<文例2-2>
本文例の前提となる状況は、次のとおりである。
・ 前事業年度の中間会計期間において、減価償却に関する重要な虚偽表示により中間連結財
務諸表に対して限定付結論を表明しており、かつ、前連結会計年度においても、連結財務諸表
に対して限定付適正意見を表明している。
・ 当中間会計期間においても、除外事項の原因となった事項は未解消であり、当該事項が当中
間連結財務諸表に及ぼす影響は重要であるが広範ではないため、当中間連結財務諸表に対し
て限定付結論を表明することとした。
限定付結論
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、「経理の状況」に掲げられて
いる○○株式会社の×年×月×日から×年×月×日までの連結会計年度の中間連結会計期間(×
年×月×日から×年×月×日まで)に係る中間連結財務諸表、すなわち、中間連結貸借対照表、中
間連結損益計算書、中間連結包括利益計算書、中間連結キャッシュ・フロー計算書及び注記につい
て期中レビューを行った。
当監査法人が実施した期中レビューにおいて、上記の中間連結財務諸表が、「限定付結論の根拠」
に記載した事項の中間連結財務諸表に及ぼす影響を除き、我が国において一般に公正妥当と認め
られる企業会計の基準に準拠して、○○株式会社及び連結子会社の×年×月×日現在の財政状態
並びに同日をもって終了する中間連結会計期間の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を適正
- 35 -
レ基報1
に表示していないと信じさせる事項が全ての重要な点において認められなかった。
限定付結論の根拠
中間連結財務諸表には減価償却費が計上されておらず、我が国において一般に公正妥当と認め
られる企業会計の基準に準拠していない。これは、前連結会計年度における経営者の意思決定の
結果であり、当監査法人が前連結会計年度の中間連結会計期間の中間連結財務諸表に対して限定
付結論を表明する原因となっており、また、前連結会計年度の連結財務諸表に対して限定付適正
意見を表明する原因となっている。当該事項は、中間連結財務諸表における・・・・の・・・・に
影響を与えており、結果として、建物については年5%、設備については年20%の償却率を用いた
定額法による減価償却費を計上した場合に比べ、前連結会計年度の中間連結会計期間について、
営業利益、経常利益及び税金等調整前中間純利益はそれぞれ○○百万円過大に、期中純利益は○
○百万円過大に表示され、当連結会計年度の中間会計期間について、営業利益、経常利益及び税金
等調整前中間純利益はそれぞれ○○百万円過大に、中間純利益は○○百万円過大に表示されてい
る。また、前連結会計年度の連結貸借対照表について、有形固定資産及び利益剰余金は○○百万円
過大に表示され、当連結会計年度の中間連結会計期間の中間連結貸借対照表について、有形固定
資産及び利益剰余金は○○百万円過大に表示されている(注1)。この影響は・・・・・・・であ
る(注2)。したがって、中間連結財務諸表に及ぼす影響は重要であるが広範ではない。
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に準拠して期
中レビューを行った。期中レビューの基準における当監査法人の責任は、「中間連結財務諸表の期
中レビューにおける監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に
関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理
上の責任を果たしている。当監査法人は、限定付結論の表明の基礎となる証拠を入手したと判断
している。
(注1)(注2)<文例2-1>に同じ
(第86項(2)に基づく限定付結論を表明する場合)
<文例2-3>
本文例の前提となる状況は、次のとおりである。
・ 前連結会計年度において、期首の棚卸資産について十分かつ適切な監査証拠を入手するこ
とができず、かつ、未発見の虚偽表示の中間連結財務諸表に及ぼす可能性のある影響が重要で
あるが広範ではないため、前事業年度の中間会計期間の中間連結財務諸表に対して限定付結
論を表明している。
・ 当中間会計期間においても、除外事項の原因となった事項は遡及的に解消されていない。当
該事項は当中間会計期間の中間連結財務諸表に影響を与えていないが、未解消事項が当中間
会計期間の中間連結財務諸表の数値と対応数値の比較可能性に及ぼす可能性のある影響によ
って、当中間連結財務諸表に対して限定付結論を表明することとした。
限定付結論
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、「経理の状況」に掲げられて
- 36 -
レ基報1
いる○○株式会社の×年×月×日から×年×月×日までの連結会計年度の中間連結会計期間(×
年×月×日から×年×月×日まで)に係る中間連結財務諸表、すなわち、中間連結貸借対照表、中
間連結損益計算書、中間連結包括利益計算書、中間連結キャッシュ・フロー計算書及び注記につい
て期中レビューを行った。
当監査法人が実施した期中レビューにおいて、上記の中間連結財務諸表が、「限定付結論の根拠」
に記載した事項の比較情報に及ぼす可能性のある影響を除き、我が国において一般に公正妥当と
認められる企業会計の基準に準拠して、○○株式会社及び連結子会社の×年×月×日現在の財政
状態並びに同日をもって終了する中間連結会計期間の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を
適正に表示していないと信じさせる事項が全ての重要な点において認められなかった。
限定付結論の根拠
当監査法人は、×年×月×日に監査契約を締結したため、前連結会計年度の期首の棚卸資産の
実地棚卸に立ち会うことができず、また、代替手続によって当該棚卸資産の数量を検証すること
ができなかった。期首の棚卸資産は経営成績に影響を及ぼすため、当監査法人は、前連結会計年度
の中間連結会計期間の経営成績と利益剰余金期首残高に修正が必要かどうか判断することができ
ず、前連結会計年度の中間連結会計期間の中間連結財務諸表に対して限定付結論を表明している。
当該事項が当連結会計年度の中間連結会計期間の数値と対応数値の比較可能性に影響を及ぼす可
能性があるため、当連結会計年度の中間連結会計期間の中間連結財務諸表に対して限定付結論を
表明している。この影響は・・・・・・・である(注)。したがって、中間連結財務諸表に及ぼす
影響は重要であるが広範ではない。
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に準拠して期
中レビューを行った。期中レビューの基準における当監査法人の責任は、「中間連結財務諸表の期
中レビューにおける監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に
関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理
上の責任を果たしている。当監査法人は、限定付結論の表明の基礎となる証拠を入手したと判断
している。
(注)「・・・・・」には、重要ではあるが広範ではないと判断し、結論の不表明ではなく限定付
結論とした理由を、財務諸表利用者の視点に立って分かりやすく具体的に記載する。広範
性の判断の記載に当たっては、監査基準報告書700実務ガイダンス第1号「監査報告書に係
るQ&A(実務ガイダンス)」Q1-6「除外事項の重要性と広範性及び除外事項の記載上
の留意点」を参照する。
- 37 -
レ基報1
(3) 否定的結論
<文例3>
否定的結論
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、「経理の状況」に掲げられて
いる○○株式会社の×年×月×日から×年×月×日までの連結会計年度の中間連結会計期間(×
年×月×日から×年×月×日まで)に係る中間連結財務諸表、すなわち、中間連結貸借対照表、中
間連結損益計算書、中間連結包括利益計算書、中間連結キャッシュ・フロー計算書及び注記につい
て期中レビューを行った。
当監査法人が実施した期中レビューにおいて、上記の中間連結財務諸表が、「否定的結論の根拠」
に記載した事項の中間連結財務諸表に及ぼす影響の重要性に鑑み、我が国において一般に公正妥
当と認められる企業会計の基準に準拠して、○○株式会社及び連結子会社の×年×月×日現在の
財政状態並びに同日をもって終了する中間連結会計期間の経営成績及びキャッシュ・フローの状
況を重要な点において適正に表示していないと信じさせる事項が認められた。
否定的結論の根拠
会社は、・・・・・・・・・・・・・について、・・・・・・・・・・の計上を行っていない。我
が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠していれば・・・・・・・を計上
する必要がある。この結果、営業利益、経常利益及び税金等調整前中間純利益はそれぞれ○○百万
円過大に、中間純利益は○○百万円過大に表示されている(注)。
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に準拠して期
中レビューを行った。期中レビューの基準における当監査法人の責任は、「中間連結財務諸表の期
中レビューにおける監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に
関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理
上の責任を果たしている。当監査法人は、否定的結論の表明の基礎となる証拠を入手したと判断
している。
(注)中間連結財務諸表に及ぼしている影響の記載は、当該影響額を記載することができる場合
に記載する。
(4) 期中レビュー範囲の制約
<文例4>
限定付結論
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、「経理の状況」に掲げられて
いる○○株式会社の×年×月×日から×年×月×日までの連結会計年度の中間連結会計期間(×
年×月×日から×年×月×日まで)に係る中間連結財務諸表、すなわち、中間連結貸借対照表、中
間連結損益計算書、中間連結包括利益計算書、中間連結キャッシュ・フロー計算書及び注記につい
て期中レビューを行った。
当監査法人が実施した期中レビューにおいて、上記の中間連結財務諸表が、「限定付結論の根拠」
に記載した事項の中間連結財務諸表に及ぼす可能性のある影響を除き、我が国において一般に公
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レ基報1
正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、○○株式会社及び連結子会社の×年×月×日現
在の財政状態並びに同日をもって終了する中間連結会計期間の経営成績及びキャッシュ・フロー
の状況を適正に表示していないと信じさせる事項が全ての重要な点において認められなかった。
限定付結論の根拠
当監査法人は、(実施できなかった重要な期中レビュー手続及び当該事実が影響する事項を具体的
に記載する)・・・・・・・・・・・・・ことができなかった。この影響は・・・・・・・である(注)。
したがって、中間連結財務諸表に及ぼす可能性のある影響は重要であるが広範ではない。
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に準拠して期中
レビューを行った。期中レビューの基準における当監査法人の責任は、「中間連結財務諸表の期中レ
ビューにおける監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関す
る規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の
責任を果たしている。当監査法人は、限定付結論の表明の基礎となる証拠を入手したと判断してい
る。
(注)<文例2-3>に同じ
(5) 結論の不表明
<文例5>
結論の不表明
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、「経理の状況」に掲げられて
いる○○株式会社の×年×月×日から×年×月×日までの連結会計年度の中間連結会計期間(×
年×月×日から×年×月×日まで)に係る中間連結財務諸表、すなわち、中間連結貸借対照表、中
間連結損益計算書、中間連結包括利益計算書、中間連結キャッシュ・フロー計算書及び注記につい
て期中レビューを行った。
当監査法人が実施した期中レビューにおいて、上記の中間連結財務諸表が、「結論の不表明の根
拠」に記載した事項の中間連結財務諸表に及ぼす可能性のある影響の重要性に鑑み、○○株式会
社及び連結子会社の×年×月×日現在の財政状態並びに同日をもって終了する中間連結会計期間
の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を適正に表示していないと信じさせる事項が全ての重
要な点において認められなかったかどうかについての結論を表明しない。
結論の不表明の根拠
当監査法人は、(実施できなかった重要な期中レビュー手続及び結論の表明を行えない理由を具
体的に記載する)・・・・・・・・・・・・・ことができなかった。
中間連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任
(文例1と同じ)
中間連結財務諸表の期中レビューにおける監査人の責任
- 39 -
レ基報1
監査人の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に準拠して
実施した期中レビューに基づいて、期中レビュー報告書において独立の立場から中間連結財務諸
表に対する結論を表明することにある。しかしながら、本報告書の「結論の不表明の根拠」に記載
されているとおり、当監査法人は中間連結財務諸表に対する結論の表明の基礎となる証拠を入手
することができなかった。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及
び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
(6) 継続企業の前提
① 無限定の結論の表明
監査人は、入手した監査証拠に基づいて、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認めら
れると結論付けている。中間連結財務諸表において重要な不確実性の注記が適切になされて
いることから、無限定の結論を表明する。その場合には、期中レビュー報告書に「継続企業の
前提に関する重要な不確実性」という見出しを付した区分を設け、継続企業の前提に関する重
要な不確実性が認められる旨及び当該事項は監査人の結論に影響を及ぼすものではない旨を
記載する。
(継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められ、中間連結財務諸表における注記が適切な
場合の無限定の結論を表明する場合)
<文例6-1>
継続企業の前提に関する重要な不確実性
継続企業の前提に関する注記に記載されているとおり、会社は、×年×月×日から×年×月×
日までの中間連結会計期間に中間純損失○○百万円を計上しており、×年×月×日現在において
中間連結貸借対照表上○○百万円の債務超過の状況にあることから、継続企業の前提に重要な疑
義を生じさせるような事象又は状況が存在しており、現時点では継続企業の前提に関する重要な
不確実性が認められる。なお、当該事象又は状況に対する対応策及び重要な不確実性が認められ
る理由については当該注記に記載されている。中間連結財務諸表は継続企業を前提として作成さ
れており、このような重要な不確実性の影響は中間連結財務諸表に反映されていない。
当該事項は、当監査法人の結論に影響を及ぼすものではない。
② 結論に関する除外と否定的結論
継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象又は状況が識別されているが、重要な不確
実性に係る注記事項が適切でない場合、監査人は、状況に応じて限定付結論又は否定的結論を
表明し、期中レビュー報告書の「限定付結論の根拠」区分又は「否定的結論の根拠」区分にお
いて、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる旨、及び中間連結財務諸表に当該
事項が適切に注記されていない旨を記載する。
監査人は、継続企業を前提として中間連結財務諸表が作成されている場合に、継続企業を前
提として経営者が中間連結財務諸表を作成することが適切でないと判断したときには、否定
的結論を表明しなければならない。この場合、期中レビュー報告書の「否定的結論の根拠」区
- 40 -
分において、継続企業を前提として経営者が中間連結財務諸表を作成することが適切でない
と判断した理由を記載する。
(継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるにもかかわらず、継続企業の前提に関す
る事項の開示が不足しており、その内容の中間連結財務諸表に及ぼす影響を勘案し限定付結論
レ基報1
を表明する場合)
<文例6-2>
限定付結論
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、「経理の状況」に掲げられて
いる○○株式会社の×年×月×日から×年×月×日までの連結会計年度の中間連結会計期間(×
年×月×日から×年×月×日まで)に係る中間連結財務諸表、すなわち、中間連結貸借対照表、中
間連結損益計算書、中間連結包括利益計算書、中間連結キャッシュ・フロー計算書及び注記につい
て期中レビューを行った。
当監査法人が実施した期中レビューにおいて、上記の中間連結財務諸表が、「限定付結論の根拠」
に記載した事項の中間連結財務諸表に及ぼす影響を除き、我が国において一般に公正妥当と認め
られる企業会計の基準に準拠して、○○株式会社及び連結子会社の×年×月×日現在の財政状態
並びに同日をもって終了する中間連結会計期間の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を適正
に表示していないと信じさせる事項が全ての重要な点において認められなかった。
限定付結論の根拠
継続企業の前提に関する注記に記載されているとおり、会社は、×年×月×日から×年×月×
日までの中間連結会計期間に中間純損失○○百万円を計上しており、×年×月×日現在において
中間連結貸借対照表上○○百万円の債務超過の状況にあることから、継続企業の前提に重要な疑
義を生じさせるような事象又は状況が存在しており、現時点では継続企業の前提に関する重要な
不確実性が認められる。なお、当該事象又は状況に対する対応策及び重要な不確実性が認められ
る理由については当該注記に記載されているが、・・・・・・・・・・・・という状況が存在して
おり、中間連結財務諸表には当該事実が十分に注記されていない。この影響は・・・・・・・であ
る(注)。したがって、中間連結財務諸表に及ぼす影響は重要であるが広範ではない。
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に準拠して期
中レビューを行った。期中レビューの基準における当監査法人の責任は、「中間連結財務諸表の期
中レビューにおける監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に
関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理
上の責任を果たしている。当監査法人は、限定付結論の表明の基礎となる証拠を入手したと判断
している。
(注)<文例2-1>(注2)に同じ
- 41 -
(継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるにもかかわらず、会社が何らの開示を行
っておらず、かつ、その事象又は状況が中間連結財務諸表に重要な影響を及ぼしており、否定的
レ基報1
結論を表明する場合)
<文例6-3>
否定的結論
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、「経理の状況」に掲げられて
いる○○株式会社の×年×月×日から×年×月×日までの連結会計年度の中間連結会計期間(×
年×月×日から×年×月×日まで)に係る中間連結財務諸表、すなわち、中間連結貸借対照表、中
間連結損益計算書、中間連結包括利益計算書、中間連結キャッシュ・フロー計算書及び注記につい
て期中レビューを行った。
当監査法人が実施した期中レビューにおいて、上記の中間連結財務諸表が、「否定的結論の根拠」
に記載した事項の中間連結財務諸表に及ぼす影響の重要性に鑑み、我が国において一般に公正妥
当と認められる企業会計の基準に準拠して、○○株式会社及び連結子会社の×年×月×日現在の
財政状態並びに同日をもって終了する中間連結会計期間の経営成績及びキャッシュ・フローの状
況を、重要な点において適正に表示していないと信じさせる事項が認められた。
否定的結論の根拠
×年×月×日現在において会社は債務超過の状況であり、また、一年以内償還予定の社債が○
○百万円あり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しており、当該社債
を償還するための資金調達の目途が立っていないため、継続企業の前提に関する重要な不確実性
が認められるが、中間連結財務諸表には、当該事実が何ら注記されていない。
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に準拠して期
中レビューを行った。期中レビューの基準における当監査法人の責任は、「中間連結財務諸表の期
中レビューにおける監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に
関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理
上の責任を果たしている。当監査法人は、否定的結論の表明の基礎となる証拠を入手したと判断
している。
(自己破産の申立てという継続企業の前提が成立していない場合において、継続企業の前提に基
づいて中間連結財務諸表を作成しているときに、否定的結論を表明する場合)
<文例6-4>
否定的結論
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、「経理の状況」に掲げられて
いる○○株式会社の×年×月×日から×年×月×日までの連結会計年度の中間連結会計期間(×
年×月×日から×年×月×日まで)に係る中間連結財務諸表、すなわち、中間連結貸借対照表、中
間連結損益計算書、中間連結包括利益計算書、中間連結キャッシュ・フロー計算書及び注記につい
て期中レビューを行った。
当監査法人が実施した期中レビューにおいて、上記の中間連結財務諸表が、「否定的結論の根拠」
- 42 -
レ基報1
に記載した事項の中間連結財務諸表に及ぼす影響の重要性に鑑み、我が国において一般に公正妥
当と認められる企業会計の基準に準拠して、○○株式会社及び連結子会社の×年×月×日現在の
財政状態並びに同日をもって終了する中間連結会計期間の経営成績及びキャッシュ・フローの状
況を重要な点において適正に表示していないと信じさせる事項が認められた。
否定的結論の根拠
会社は返済期日が×年×月×日に到来する借入金について返済不能となり、×年×月×日に自
己破産の申立てを○○裁判所に行った。このような状況にもかかわらず上記の中間連結財務諸表
は、継続企業を前提として作成されている。
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に準拠して期
中レビューを行った。期中レビューの基準における当監査法人の責任は、「中間連結財務諸表の期
中レビューにおける監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に
関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理
上の責任を果たしている。当監査法人は、否定的結論の表明の基礎となる証拠を入手したと判断
している。
(7) 追記情報
監査人は、期中レビュー報告書に「強調事項」区分を設ける場合は「強調事項」という用語を
含めた適切な見出しを付し、「その他の事項」区分を設ける場合は「その他の事項」又は他の適
切な見出しを付さなければならない(監査基準報告書706「独立監査人の監査報告書における強
調事項区分とその他の事項区分」第8項(1)及び第10項参照)。
また、期中レビュー報告書における「強調事項」区分又は「その他の事項」区分の記載箇所は、
当該事項の内容、及び想定利用者にとっての相対的重要性に関する監査人の判断によって決ま
る。相対的重要性は、本報告書に従って報告することが求められる他の要素と比較して判断され
る(監基報706のA16項参照)。
以下の文例は、追記情報の文例である。
(追記情報(強調事項)を記載する場合)
<文例7-1>
強調事項
注記事項××に記載されているとおり、・・・・・・・・・。
当該事項は、当監査法人の結論に影響を及ぼすものではない。
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レ基報1
(第88項に基づく追記情報(その他の事項)を記載する場合)
<文例7-2>
本文例の前提となる状況は、次のとおりである。
・ 監査人は、×1年4月1日以後開始する連結会計年度から監査及び期中レビュー契約を会
社と締結した。なお、前連結会計年度までは、前任監査人によって期中レビュー及び監査が実
施されていた。
・ 監査人は、期中レビュー報告書において、前任監査人によって比較情報の期中レビュー及び
監査が行われている旨を記載することとした。
・ 前任監査人の期中レビュー報告書及び監査報告書に係る情報は、以下のとおりである。
① 前連結会計年度の中間連結財務諸表に係る前任監査人の期中レビュー報告書
無限定の結論(×0年11月×日付け)
② 前連結会計年度の連結財務諸表に係る前任監査人の監査報告書
無限定適正意見(×1年6月×日付け)
その他の事項
会社の×1年3月31日をもって終了した前連結会計年度の中間連結会計期間に係る中間連結財
務諸表及び前連結会計年度の連結財務諸表は、それぞれ、前任監査人によって期中レビュー及び
監査が実施されている。前任監査人は、当該中間連結財務諸表に対して×0年11月×日付けで無
限定の結論を表明しており、また、当該連結財務諸表に対して×1年6月×日付けで無限定適正
意見を表明している。
- 44 -
レ基報1
《2.中間財務諸表に対する期中レビュー報告書》
中間財務諸表に対する期中レビュー報告書(無限定の結論)の文例(無限責任監査法人の場合
で、指定証明の場合)は、以下のとおりである。なお、無限定の結論以外の文例については、「1.
中間連結財務諸表に対する期中レビュー報告書」に準じて取り扱うものとする。
<文例8>
独立監査人の中間財務諸表に対する期中レビュー報告書
×年×月×日
○○株式会社
取締役会 御中
○○監査法人
○○事務所 (注1)
指 定 社 員
業務執行社員
指 定 社 員
業務執行社員
公認会計士 ○○○○
公認会計士 ○○○○
(注2)
監査人の結論
当監査法人(注3)は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、「経理の状況」に掲
げられている○○株式会社の×年×月×日から×年×月×日までの第×期事業年度の中間会計期
間(×年×月×日から×年×月×日まで)に係る中間財務諸表、すなわち、中間貸借対照表、中間
損益計算書、中間キャッシュ・フロー計算書及び注記について期中レビューを行った。
当監査法人(注3)が実施した期中レビューにおいて、上記の中間財務諸表が、我が国において
一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、○○株式会社の×年×月×日現在の財
政状態並びに同日をもって終了する中間会計期間の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を適
正に表示していないと信じさせる事項が全ての重要な点において認められなかった。
監査人の結論の根拠
当監査法人(注3)は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に準拠
して期中レビューを行った。期中レビューの基準における当監査法人(注3)の責任は、「中間財
務諸表の期中レビューにおける監査人の責任」に記載されている。当監査法人(注3)は、我が国
における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の
倫理上の責任を果たしている。当監査法人(注3)は、結論の表明の基礎となる証拠を入手したと
判断している。
中間財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会(注4)の責任
経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して中間
財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示の
- 45 -
レ基報1
ない中間財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運
用することが含まれる。
中間財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき中間財務諸表を作成す
ることが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の
基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任が
ある。
監査役及び監査役会(注4)の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務
の執行を監視することにある(注5)。
中間財務諸表の期中レビューにおける監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した期中レビューに基づいて、期中レビュー報告書において独
立の立場から中間財務諸表に対する結論を表明することにある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に従って、期中レ
ビューの過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施
する(注6)。
・ 主として経営者、財務及び会計に関する事項に責任を有する者等に対する質問、分析的手続そ
の他の期中レビュー手続を実施する。期中レビュー手続は、我が国において一般に公正妥当と
認められる監査の基準に準拠して実施される年度の財務諸表の監査に比べて限定された手続で
ある。
・ 継続企業の前提に関する事項について、重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関し
て重要な不確実性が認められると判断した場合には、入手した証拠に基づき、中間財務諸表に
おいて、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、適正に表示
されていないと信じさせる事項が認められないかどうか結論付ける。また、継続企業の前提に
関する重要な不確実性が認められる場合は、期中レビュー報告書において中間財務諸表の注記
事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する中間財務諸表の注記事項が適切でな
い場合は、中間財務諸表に対して限定付結論又は否定的結論を表明することが求められている。
監査人の結論は、期中レビュー報告書日までに入手した証拠に基づいているが、将来の事象や
状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 中間財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計
の基準に準拠していないと信じさせる事項が認められないかどうかとともに、関連する注記事
項を含めた中間財務諸表の表示、構成及び内容、並びに中間財務諸表が基礎となる取引や会計
事象を適正に表示していないと信じさせる事項が認められないかどうかを評価する。
監査人は、監査役及び監査役会(注4)に対して、計画した期中レビューの範囲とその実施時
期、期中レビュー上の重要な発見事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会(注4)に対して、独立性についての我が国における職業倫理に
関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、
及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽
減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。(注7)
- 46 -
利害関係
会社と当監査法人又は業務執行社員(注3)との間には、公認会計士法の規定により記載すべき
利害関係はない。
以 上
レ基報1
(注1)(注2)(注3)<文例1>に同じ
(注4)<文例1>(注5)に同じ
(注5)<文例1>(注6)に同じ
(注6)中間財務諸表に対する期中レビューで第39項から第42項に記載されている構成単位に対
する期中レビュー手続を実施する場合には、以下の文を実施項目に追加する。
・ 中間財務諸表に対する結論表明の基礎となる、中間財務諸表に含まれる構成単位の財
務情報に関する証拠を入手する。監査人は、構成単位の財務情報に関する期中レビュー
の指揮、監督及び査閲に関して責任がある。監査人は、単独で監査人の結論に対して責
任を負う。
(注7)上場企業又は上場企業ではないが上場企業の場合に適用される監査人の独立性に関する
コミュニケーションについての要求事項が適用される企業の中間財務諸表の期中レビュ
ーの場合にのみ記載する事項であるため、それ以外の企業の場合は削除する(第60項参
照)。ただし、新規上場のための有価証券届出書等の場合には記載を行う。
(注8)<文例1>に同じ
《3.中間連結財務諸表に対する期中レビュー報告書(IFRS 任意適用会社)》
(1) 要約中間連結財務諸表(※)に対する期中レビュー報告書(無限定の結論)の文例(無限責任
監査法人の場合で、指定証明の場合)は、以下のとおりである。なお、無限定の結論以外の文例
については、「1.中間連結財務諸表に対する期中レビュー報告書」に準じて取り扱うものとする。
<文例9>
独立監査人の中間連結財務諸表に対する期中レビュー報告書
×年×月×日
○○株式会社
取締役会 御中
○○監査法人
○○事務所 (注1)
指 定 社 員
業務執行社員
指 定 社 員
業務執行社員
公認会計士 ○○○○
公認会計士 ○○○○
(注2)
- 47 -
レ基報1
監査人の結論
当監査法人(注3)は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、「経理の状況」に掲
げられている○○株式会社の×年×月×日から×年×月×日までの連結会計年度の中間連結会計
期間(×年×月×日から×年×月×日まで)に係る要約中間連結財務諸表、すなわち、要約中間連
結財政状態計算書、要約中間連結損益計算書、要約中間連結包括利益計算書(注4)、要約中間連
結持分変動計算書、要約中間連結キャッシュ・フロー計算書及び注記について期中レビューを行
った。
当監査法人(注3)が実施した期中レビューにおいて、上記の要約中間連結財務諸表が、「連結
財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条により規定された国際会計基準第34号
「期中財務報告」(注5)に準拠して、○○株式会社及び連結子会社の×年×月×日現在の財政状
態、同日をもって終了する中間連結会計期間の経営成績並びに中間連結会計期間のキャッシュ・
フローの状況を適正に表示していないと信じさせる事項が全ての重要な点において認められなか
った。
監査人の結論の根拠
当監査法人(注3)は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に準拠
して期中レビューを行った。期中レビューの基準における当監査法人(注3)の責任は、「要約中
間連結財務諸表の期中レビューにおける監査人の責任」に記載されている。当監査法人(注3)
は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、ま
た、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人(注3)は、結論の表明の
基礎となる証拠を入手したと判断している。
要約中間連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会(注6)の責任
経営者の責任は、国際会計基準第34号「期中財務報告」(注5)に準拠して要約中間連結財務諸
表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない要
約中間連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び
運用することが含まれる。
要約中間連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき要約中間連結
財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、国際会計基準第1号「財務諸表の表示」
第4項に基づき、継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任
がある(注7)。
監査役及び監査役会(注6)の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務
の執行を監視することにある(注8)。
要約中間連結財務諸表の期中レビューにおける監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した期中レビューに基づいて、期中レビュー報告書において独立
の立場から要約中間連結財務諸表に対する結論を表明することにある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に従って、期中レビ
- 48 -
レ基報1
ューの過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 主として経営者、財務及び会計に関する事項に責任を有する者等に対する質問、分析的手続そ
の他の期中レビュー手続を実施する。期中レビュー手続は、我が国において一般に公正妥当と認
められる監査の基準に準拠して実施される年度の財務諸表の監査に比べて限定された手続であ
る。
・ 継続企業の前提に関する事項について、重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して
重要な不確実性が認められると判断した場合には、入手した証拠に基づき、要約中間連結財務諸
表において、国際会計基準第1号「財務諸表の表示」第4項に基づき、適正に表示されていない
と信じさせる事項が認められないかどうか結論付ける。また、継続企業の前提に関する重要な不
確実性が認められる場合は、期中レビュー報告書において要約中間連結財務諸表の注記事項に注
意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する要約中間連結財務諸表の注記事項が適切でない
場合は、要約中間連結財務諸表に対して限定付結論又は否定的結論を表明することが求められて
いる。監査人の結論は、期中レビュー報告書日までに入手した証拠に基づいているが、将来の事
象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 要約中間連結財務諸表の表示及び注記事項が、国際会計基準第34号「期中財務報告」(注5)に
準拠していないと信じさせる事項が認められないかどうかとともに、関連する注記事項を含めた
要約中間連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに要約中間連結財務諸表が基礎となる取引や
会計事象を適正に表示していないと信じさせる事項が認められないかどうかを評価する。
・ 要約中間連結財務諸表に対する結論表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関す
る証拠を入手する。監査人は、要約中間連結財務諸表の期中レビューに関する指揮、監督及び査
閲に関して責任がある。監査人は、単独で監査人の結論に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会(注6)に対して、計画した期中レビューの範囲とその実施時期、
期中レビュー上の重要な発見事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会(注6)に対して、独立性についての我が国における職業倫理に
関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及
び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減
するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。(注9)
利害関係
会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員(注3)との間には、公認会計士法の規定に
より記載すべき利害関係はない。
※ 要約中間連結財務諸表とは、国際会計基準第34号「期中財務報告」第8項で規定されている財
務諸表のことを意味している。
(注1)(注2)(注3)<文例1>に同じ
(注4)(要約)中間連結損益計算書及び(要約)中間連結包括利益計算書を1計算書方式で作成
以 上
- 49 -
レ基報1
する場合には、「(要約)中間連結損益計算書、(要約)中間連結包括利益計算書」を「(要
約)中間連結包括利益計算書」とする。
(注5)指定国際会計基準が国際会計基準と異なる場合には、「国際会計基準第34号「期中財務報
告」」を「指定国際会計基準が定める国際会計基準第34号「期中財務報告」」とする。
(注6)<文例1>(注5)に同じ
(注7)国際会計基準等に基づく(要約)中間連結財務諸表を日本の期中レビュー基準に基づき期
中レビューを行う場合、適用される財務報告の枠組みに基づき適切な記述を行うことが
できる。国際会計基準に基づく(要約)中間連結財務諸表の期中レビューの場合には、「経
営者は、継続企業の前提に基づき(要約)中間連結財務諸表を作成することが適切である
かどうかを評価し、」を「経営者は、経営者が清算若しくは事業停止の意図があるか、又
はそれ以外に現実的な代替案がない場合を除いて、継続企業の前提に基づき(要約)中間
連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、」と記載することが考えら
れる。
(注8)<文例1>(注6)に同じ
(注9)<文例1>(注7)に同じ
(注10)<文例1>(注8)に同じ
(2) 中間連結財務諸表(※)に対する期中レビュー報告書(無限定の結論)の文例(無限責任監査
法人の場合で、指定証明の場合)は、以下のとおりである。なお、無限定の結論以外の文例につ
いては、「1.中間連結財務諸表に対する期中レビュー報告書」に準じて取り扱うものとする。
<文例10>
独立監査人の中間連結財務諸表に対する期中レビュー報告書
×年×月×日
○○株式会社
取締役会 御中
○○監査法人
○○事務所(注1)
指 定 社 員
業務執行社員
指 定 社 員
業務執行社員
公認会計士 ○○○○
公認会計士 ○○○○
(注2)
監査人の結論
当監査法人(注3)は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、「経理の状況」に掲
げられている○○株式会社の×年×月×日から×年×月×日までの連結会計年度の中間連結会計
期間(×年×月×日から×年×月×日まで)に係る中間連結財務諸表、すなわち、中間連結財政状
態計算書、中間連結損益計算書、中間連結包括利益計算書(注4)、中間連結持分変動計算書、中
- 50 -
レ基報1
間連結キャッシュ・フロー計算書、中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項及びそ
の他の注記について期中レビューを行った。
当監査法人(注3)が実施した期中レビューにおいて、上記の中間連結財務諸表が、「連結財務
諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条により規定された国際会計基準第34号「期
中財務報告」(注5)に準拠して、○○株式会社及び連結子会社の×年×月×日現在の財政状態、同
日をもって終了する中間連結会計期間の経営成績並びに中間連結会計期間のキャッシュ・フローの
状況を適正に表示していないと信じさせる事項が全ての重要な点において認められなかった。
監査人の結論の根拠
当監査法人(注3)は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に準拠
して期中レビューを行った。期中レビューの基準における当監査法人(注3)の責任は、「中間連
結財務諸表の期中レビューにおける監査人の責任」に記載されている。当監査法人(注3)は、我
が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査
人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人(注3)は、結論の表明の基礎とな
る証拠を入手したと判断している。
中間連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会(注6)の責任
経営者の責任は、国際会計基準第34号「期中財務報告」(注5)に準拠して中間連結財務諸表を
作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない中間連
結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用する
ことが含まれる。
中間連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき中間連結財務諸表
を作成することが適切であるかどうかを評価し、国際会計基準第1号「財務諸表の表示」第4項に
基づき、継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある(注
7)。
監査役及び監査役会(注6)の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務
の執行を監視することにある(注8)。
中間連結財務諸表の期中レビューにおける監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した期中レビューに基づいて、期中レビュー報告書において独
立の立場から中間連結財務諸表に対する結論を表明することにある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に従って、期中レ
ビューの過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施
する。
・ 主として経営者、財務及び会計に関する事項に責任を有する者等に対する質問、分析的手続そ
の他の期中レビュー手続を実施する。期中レビュー手続は、我が国において一般に公正妥当と
認められる監査の基準に準拠して実施される年度の財務諸表の監査に比べて限定された手続で
ある。
- 51 -
レ基報1
・ 継続企業の前提に関する事項について、重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関し
て重要な不確実性が認められると判断した場合には、入手した証拠に基づき、中間連結財務諸
表において、国際会計基準第1号「財務諸表の表示」第4項に基づき、適正に表示されていない
と信じさせる事項が認められないかどうか結論付ける。また、継続企業の前提に関する重要な
不確実性が認められる場合は、期中レビュー報告書において中間連結財務諸表の注記事項に注
意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する中間連結財務諸表の注記事項が適切でない場
合は、中間連結財務諸表に対して限定付結論又は否定的結論を表明することが求められている。
監査人の結論は、期中レビュー報告書日までに入手した証拠に基づいているが、将来の事象や
状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 中間連結財務諸表の表示及び注記事項が、国際会計基準第34号「期中財務報告」(注5)に準
拠していないと信じさせる事項が認められないかどうかとともに、関連する注記事項を含めた
中間連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに中間連結財務諸表が基礎となる取引や会計事
象を適正に表示していないと信じさせる事項が認められないかどうかを評価する。
・ 中間連結財務諸表に対する結論表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する
証拠を入手する。監査人は、中間連結財務諸表の期中レビューに関する指揮、監督及び査閲に関
して責任がある。監査人は、単独で監査人の結論に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会(注6)に対して、計画した期中レビューの範囲とその実施時
期、期中レビュー上の重要な発見事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会(注6)に対して、独立性についての我が国における職業倫理に
関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、
及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽
減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。(注9)
利害関係
会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員(注3)との間には、公認会計士法の規定に
より記載すべき利害関係はない。
※ 中間連結財務諸表とは、国際会計基準第34号「期中財務報告」第5項で規定されている完全な
以 上
一組の財務諸表のことを意味している。
(注1)(注2)(注3)<文例1>に同じ
(注4)(注5)<文例9>に同じ
(注6)<文例1>(注5)に同じ
(注7)<文例9>に同じ
(注8)<文例1>(注6)に同じ
(注9)<文例1>(注7)に同じ
(注10)<文例1>(注8)に同じ
- 52 -
《4.中間連結財務諸表に対する期中レビュー報告書(修正国際基準適用会社)》
(1) 要約中間連結財務諸表(※)に対する期中レビュー報告書(無限定の結論)の文例(無限責任
監査法人の場合で、指定証明の場合)は、以下のとおりである。なお、無限定の結論以外の文例
については、「1.中間連結財務諸表に対する期中レビュー報告書」に準じて取り扱うものとする。
<文例11>
レ基報1
独立監査人の中間連結財務諸表に対する期中レビュー報告書
×年×月×日
○○株式会社
取締役会 御中
○○監査法人
○○事務所(注1)
指 定 社 員
業務執行社員
指 定 社 員
業務執行社員
公認会計士 ○○○○
公認会計士 ○○○○
(注2)
監査人の結論
当監査法人(注3)は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、「経理の状況」に掲
げられている○○株式会社の×年×月×日から×年×月×日までの連結会計年度の中間連結会計
期間(×年×月×日から×年×月×日まで)に係る要約中間連結財務諸表、すなわち、要約中間連
結財政状態計算書、要約中間連結損益計算書、要約中間連結包括利益計算書(注4)、要約中間連
結持分変動計算書、要約中間連結キャッシュ・フロー計算書及び注記について期中レビューを行
った。
当監査法人(注3)が実施した期中レビューにおいて、上記の要約中間連結財務諸表が、「連結
財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第314条により規定された修正国際基準に定め
る国際会計基準第34号「期中財務報告」に準拠して、○○株式会社及び連結子会社の×年×月×日
現在の財政状態、同日をもって終了する中間連結会計期間の経営成績並びに中間連結会計期間の
キャッシュ・フローの状況を適正に表示していないと信じさせる事項が全ての重要な点において
認められなかった。
監査人の結論の根拠
当監査法人(注3)は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に準拠
して期中レビューを行った。期中レビューの基準における当監査法人(注3)の責任は、「要約中
間連結財務諸表の期中レビューにおける監査人の責任」に記載されている。当監査法人(注3)
は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、ま
た、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人(注3)は、結論の表明の
基礎となる証拠を入手したと判断している。
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レ基報1
要約中間連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会(注5)の責任
経営者の責任は、修正国際基準に定める国際会計基準第34号「期中財務報告」に準拠して要約中
間連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽
表示のない要約中間連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統
制を整備及び運用することが含まれる。
要約中間連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき要約中間連結
財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、国際会計基準第1号「財務諸表の表示」
第4項に基づき、継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任
がある(注6)。
監査役及び監査役会(注5)の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務
の執行を監視することにある(注7)。
要約中間連結財務諸表の期中レビューにおける監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した期中レビューに基づいて、期中レビュー報告書において独
立の立場から要約中間連結財務諸表に対する結論を表明することにある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に従って、期中レ
ビューの過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施
する。
・ 主として経営者、財務及び会計に関する事項に責任を有する者等に対する質問、分析的手続そ
の他の期中レビュー手続を実施する。期中レビュー手続は、我が国において一般に公正妥当と
認められる監査の基準に準拠して実施される年度の財務諸表の監査に比べて限定された手続で
ある。
・ 継続企業の前提に関する事項について、重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関し
て重要な不確実性が認められると判断した場合には、入手した証拠に基づき、要約中間連結財
務諸表において、国際会計基準第1号「財務諸表の表示」第4項に基づき、適正に表示されてい
ないと信じさせる事項が認められないかどうか結論付ける。また、継続企業の前提に関する重
要な不確実性が認められる場合は、期中レビュー報告書において要約中間連結財務諸表の注記
事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する要約中間連結財務諸表の注記事項が
適切でない場合は、要約中間連結財務諸表に対して限定付結論又は否定的結論を表明すること
が求められている。監査人の結論は、期中レビュー報告書日までに入手した証拠に基づいてい
るが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 要約中間連結財務諸表の表示及び注記事項が、修正国際基準に定める国際会計基準第34号「期
中財務報告」に準拠していないと信じさせる事項が認められないかどうかとともに、関連する
注記事項を含めた要約中間連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに要約中間連結財務諸表
が基礎となる取引や会計事象を適正に表示していないと信じさせる事項が認められないかどう
かを評価する。
・ 要約中間連結財務諸表に対する結論表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関
する証拠を入手する。監査人は、要約中間連結財務諸表の期中レビューに関する指揮、監督及び
- 54 -
レ基報1
査閲に関して責任がある。監査人は、単独で監査人の結論に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会(注5)に対して、計画した期中レビューの範囲とその実施時
期、期中レビュー上の重要な発見事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会(注5)に対して、独立性についての我が国における職業倫理に
関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、
及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽
減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。(注8)
利害関係
会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員(注3)との間には、公認会計士法の規定に
より記載すべき利害関係はない。
以 上
※ 要約中間連結財務諸表とは、修正国際基準に定める国際会計基準第34号「期中財務報告」第8
項で規定されている財務諸表のことを意味している。
(注1)(注2)(注3)<文例1>に同じ
(注4)<文例9>に同じ
(注5)<文例1>に同じ
(注6)国際会計基準等に基づく(要約)中間連結財務諸表を日本の期中レビュー基準に基づき期
中レビューを行う場合、適用される財務報告の枠組みに基づき適切な記述を行うことが
できる。修正国際基準に基づく(要約)中間連結財務諸表の期中レビューの場合には、「経
営者は、継続企業の前提に基づき(要約)中間連結財務諸表を作成することが適切である
かどうかを評価し、」を「経営者は、経営者が清算若しくは事業停止の意図があるか、又
はそれ以外に現実的な代替案がない場合を除いて、継続企業の前提に基づき(要約)中間
連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、」と記載することが考えら
れる。
(注7)<文例1>(注6)に同じ
(注8)<文例1>(注7)に同じ
(注9)<文例1>(注8)に同じ
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レ基報1
(2) 中間連結財務諸表(※)に対する期中レビュー報告書(無限定の結論)の文例(無限責任監査
法人の場合で、指定証明の場合)は、以下のとおりである。なお、無限定の結論以外の文例につ
いては、「1.中間連結財務諸表に対する期中レビュー報告書」に準じて取り扱うものとする。
<文例12>
独立監査人の中間連結財務諸表に対する期中レビュー報告書
×年×月×日
○○株式会社
取締役会 御中
○○監査法人
○○事務所(注1)
指 定 社 員
業務執行社員
指 定 社 員
業務執行社員
公認会計士 ○○○○
公認会計士 ○○○○
(注2)
監査人の結論
当監査法人(注3)は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、「経理の状況」に掲
げられている○○株式会社の×年×月×日から×年×月×日までの連結会計年度の中間連結会計
期間(×年×月×日から×年×月×日まで)に係る中間連結財務諸表、すなわち、中間連結財政状
態計算書、中間連結損益計算書、中間連結包括利益計算書(注4)、中間連結持分変動計算書、中
間連結キャッシュ・フロー計算書、中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項及びそ
の他の注記について期中レビューを行った。
当監査法人(注3)が実施した期中レビューにおいて、上記の中間連結財務諸表が、「連結財務
諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第314条により規定された修正国際基準に定める国
際会計基準第34号「期中財務報告」に準拠して、○○株式会社及び連結子会社の×年×月×日現在
の財政状態、同日をもって終了する中間連結会計期間の経営成績並びに中間連結会計期間のキャ
ッシュ・フローの状況を適正に表示していないと信じさせる事項が全ての重要な点において認め
られなかった。
監査人の結論の根拠
当監査法人(注3)は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に準拠
して期中レビューを行った。期中レビューの基準における当監査法人(注3)の責任は、「中間連
結財務諸表の期中レビューにおける監査人の責任」に記載されている。当監査法人(注3)は、我
が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査
人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人(注3)は、結論の表明の基礎とな
る証拠を入手したと判断している。
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レ基報1
中間連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会(注5)の責任
経営者の責任は、修正国際基準に定める国際会計基準第34号「期中財務報告」に準拠して中間連
結財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示
のない中間連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備
及び運用することが含まれる。
中間連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき中間連結財務諸表
を作成することが適切であるかどうかを評価し、国際会計基準第1号「財務諸表の表示」第4項に
基づき、継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある(注
6)。
監査役及び監査役会(注5)の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務
の執行を監視することにある(注7)。
中間連結財務諸表の期中レビューにおける監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した期中レビューに基づいて、期中レビュー報告書において独立
の立場から中間連結財務諸表に対する結論を表明することにある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に従って、期中レ
ビューの過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施
する。
・ 主として経営者、財務及び会計に関する事項に責任を有する者等に対する質問、分析的手続そ
の他の期中レビュー手続を実施する。期中レビュー手続は、我が国において一般に公正妥当と
認められる監査の基準に準拠して実施される年度の財務諸表の監査に比べて限定された手続で
ある。
・ 継続企業の前提に関する事項について、重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関し
て重要な不確実性が認められると判断した場合には、入手した証拠に基づき、中間連結財務諸
表において、国際会計基準第1号「財務諸表の表示」第4項に基づき、適正に表示されていない
と信じさせる事項が認められないかどうか結論付ける。また、継続企業の前提に関する重要な
不確実性が認められる場合は、期中レビュー報告書において中間連結財務諸表の注記事項に注
意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する中間連結財務諸表の注記事項が適切でない場
合は、中間連結財務諸表に対して限定付結論又は否定的結論を表明することが求められている。
監査人の結論は、期中レビュー報告書日までに入手した証拠に基づいているが、将来の事象や
状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 中間連結財務諸表の表示及び注記事項が、修正国際基準に定める国際会計基準第34号「期中財
務報告」に準拠していないと信じさせる事項が認められないかどうかとともに、関連する注記
事項を含めた中間連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに中間連結財務諸表が基礎となる
取引や会計事象を適正に表示していないと信じさせる事項が認められないかどうかを評価す
る。
・ 中間連結財務諸表に対する結論表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する
証拠を入手する。監査人は、中間連結財務諸表の期中レビューに関する指揮、監督及び査閲に関
- 57 -
レ基報1
して責任がある。監査人は、単独で監査人の結論に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会(注5)に対して、計画した期中レビューの範囲とその実施時
期、期中レビュー上の重要な発見事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会(注5)に対して、独立性についての我が国における職業倫理に
関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、
及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽
減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。(注8)
利害関係
会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員(注3)との間には、公認会計士法の規定に
より記載すべき利害関係はない。
※ 中間連結財務諸表とは、修正国際基準に定める国際会計基準第34号「期中財務報告」第5項で
規定されている完全な一組の財務諸表のことを意味している。
(注1)(注2)(注3)<文例1>に同じ
以 上
(注4)<文例9>に同じ
(注5)<文例1>に同じ
(注6)<文例11>に同じ
(注7)<文例1>(注6)に同じ
(注8)<文例1>(注7)に同じ
(注9)<文例1>(注8)に同じ
- 58 -
《付録2 経営者確認書の記載例》
○○監査法人
指 定 社 員
業務執行社員
公認会計士 ○○○○殿(注1)
レ基報1
×年×月×日
○○株式会社
代表取締役 (署名 )
(若しくは記名押印又は電子署名)
財務・経理担当取締役 (署名 )
(若しくは記名押印又は電子署名)
本確認書は、当社の半期報告書に含まれる×年×月×日から×年×月×日までの連結会計年度
の中間連結会計期間(×年×月×日から×年×月×日まで)の中間連結財務諸表(注2)が、我が
国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、適正に表示していないと信
じさせる事項が全ての重要な点において認められないかどうかについて貴監査法人が結論を表明
するに際して提出するものです。私たちは、下記のとおりであることを確認します(注3)。なお、
貴監査法人によって実施された期中レビューが、年度の財務諸表の監査に比べ限定された手続に
よって行われていることについても承知しております。
記
中間連結財務諸表
1.私たちは、×年×月×日付けの(×年×月期に係る)期中レビュー契約書(注4)に記載され
たとおり、連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「連結財務諸表規則」と
いう。)及び我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して中間連結財
務諸表を作成する責任(継続企業の前提に基づき中間連結財務諸表を作成することが適切であ
るかどうかを評価し、継続企業に関する必要な開示を行う責任を含む。)を果たしました。中間
連結財務諸表は、連結財務諸表規則及び我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計
の基準に準拠して財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を適正に表示しておりま
す。
2.不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない中間連結財務諸表を作成するために、経営者が必
要と判断する内部統制を整備及び運用する責任は経営者にあることを承知しております。
3.会計上の見積りについて適用される財務報告の枠組みに照らして合理的な認識、測定及び注
記を達成するために、使用した見積手法、データ及び重要な仮定並びに関連する注記事項は適
切であると判断しております。
4.関連当事者との関係及び取引は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基
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レ基報1
準に準拠して適切に処理しております(注5)。
5.中間連結決算日後本確認書の日付までに発生した中間連結財務諸表に重要な影響を及ぼす事
象は、全て計上又は注記されております(注5)。
6.中間連結財務諸表を作成する場合にその影響を考慮すべき、既に認識されている又は潜在的
な訴訟事件等は全て、連結財務諸表規則及び我が国において一般に公正妥当と認められる企業
会計の基準に準拠して適切に処理又は注記されております(注5)。
7.未修正の虚偽表示が及ぼす影響は、個別にも集計しても中間連結財務諸表全体に対して重要
ではないものと判断しております。未修正の虚偽表示の一覧は、本確認書に添付されておりま
す(注5)(注6)。
8.監査人が記載することが適切であると判断したその他の確認事項(注7)
提供する情報
9.貴監査法人に以下を提供いたしました。
(1) 記録、文書及びその他の事項等、中間連結財務諸表の作成に関連すると認識している全ての
情報を入手する機会
(2) 本日までに開催された株主総会及び取締役会の議事録並びに重要な稟議書
(3) 貴監査法人から要請のあった期中レビューのための追加的な情報
(4) 証拠を入手するために必要であると貴監査法人が判断した、当社グループの役員及び従業員
への制限のない質問や面談の機会
10.全ての取引は会計記録に適切に記録され、中間連結財務諸表に反映されております。
11.不正による中間連結財務諸表の重要な虚偽表示の可能性に対する経営者の評価を貴監査法人
に示しております。
12.当社及び連結子会社に影響を及ぼす不正又は不正の疑いがある事項に関して、以下の全ての情
報を貴監査法人に提供いたしました。
- 経営者による不正又は不正の疑い
- 内部統制において重要な役割を担っている従業員による不正又は不正の疑い
- 上記以外の者による中間連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性がある不正又は不正の疑
い
13.従業員、元従業員、投資家、規制当局又はその他の者から入手した中間連結財務諸表に影響を
及ぼす不正の申立て又は不正の疑いがある事項に関する全ての情報を貴監査法人に提供いたし
ました。
14.中間連結財務諸表を作成する場合にその影響を考慮すべき違法行為又は違法行為の疑いに関
して認識している全ての事実を貴監査法人に提示いたしました。
15.中間連結財務諸表を作成する場合にその影響を考慮すべき訴訟事件等(注8)又はそれらの可
能性に関して認識している全ての事実を貴監査法人に提示いたしました。
16.関連当事者の名称、並びに認識された全ての関連当事者との関係及び関連当事者との取引を
貴監査法人に提示いたしました。
17.監査人が記載することが適切であると判断したその他の確認事項(注7)
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18.・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
19.・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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以 上
(注1)① 監査人が無限責任監査法人の場合で指定証明であるときには、上記の記載例とする。
② 監査人が無限責任監査法人の場合で指定証明でないときには、以下とする。
○○監査法人
業務執行社員 公認会計士 ○○○○殿
③ 監査人が有限責任監査法人の場合は、以下とする。
○○有限責任監査法人
指定有限責任社員
業 務 執 行 社 員
公認会計士 ○○○○殿
④ 監査人が公認会計士の場合には以下とし、確認書本文中の「貴監査法人」を「貴殿」
とする。
○○○○ 公認会計士事務所
公認会計士 ○○○○殿
(注2)期中レビュー対象会社が中間財務諸表を作成している場合は、確認書本文中の「中間連結
財務諸表」を「中間財務諸表」、「当社及び連結子会社」を「当社」、「連結財務諸表の用語、
様式及び作成方法に関する規則」を「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規
則」とする。
(注3)監査基準報告書580「経営者確認書」のA4項からA6項に該当する場合には、以下のいずれ
かの文言への修正を考慮する。
・ 私たちが知り得る限りにおいて、下記のとおりであることを確認します。
・ 私たちは、適切な情報を入手するために必要であると考えた質問を行った上で、下記
のとおりであることを確認します。
・ 私たちは、適切な情報を入手するために必要であると考えた質問を行った上で、私た
ちが知り得る限りにおいて、下記のとおりであることを確認します。
(注4)期中レビュー契約において、監査契約と同時に一体として締結している場合は、「期中レ
ビュー契約書」を「監査及び期中レビュー契約書」とする。
(注5)該当する事項がない場合には、その旨を記載する等適宜修正する。
(注6)経営者が重要性がないものと判断し経営者確認書に記載又は添付する未修正の虚偽表示
には、以下を含める必要がある。
① 当中間連結財務諸表の数値に含まれる未修正の虚偽表示
② 比較情報に含まれる未修正の虚偽表示
③ 前期末の未修正の虚偽表示が当中間連結財務諸表の数値において修正(又は解消)さ
れたことを原因として比較可能性が損なわれていることによる影響
なお、継続監査の場合で、当期の期中レビューにおいて、比較情報に新たに発見した虚
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レ基報1
偽表示がなかったときは、②の比較情報に含まれる未修正の虚偽表示については、一覧の
添付に代えて、前期の経営者確認書を参照することにより重要性がないことを確認する
方法や過去の年度の連結財務諸表及び中間連結財務諸表の訂正が必要となるような重要
な事実はない旨を確認する方法もある。
これらの記載に当たっては、監査基準報告書580を参照することが有用である。
(注7)その他追加項目の確認事項(期中レビュー全般に共通する事項)の記載に当たっては、監
査基準報告書580を参照することが有用である。
(注8)訴訟事件等とは、訴訟、賠償請求、更正、査定及び賦課並びにこれらに準ずる事象をいう。
以 上
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