
保証実 3701
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《Ⅰ 本実務指針の適用範囲》
《1.適用範囲》(A1 項参照)
1.本実務指針は、監査事務所が、委託会社の財務報告に関連する業務を提供する受託会社の内部統
制に関連して、委託会社と委託会社監査人が利用するための報告書を提供する実務上の指針であ
る保証業務実務指針 3402「受託業務に係る内部統制の保証報告書に関する実務指針」に基づく保
証業務を、非パブリック型のブロックチェーンを活用したサービスを対象として実施する際の、
保証業務実務指針 3402 の要求事項の適用方法や取扱いについて適用指針のみを提供するものであ
り、新たな要求事項は設けていない。なお、本実務指針において、非パブリック型ブロックチェー
ンとは、コンソーシアム型又はプライベート型ブロックチェーンを活用したサービスをいう。
《2.背景》
2.近年、我が国において、企業活動におけるブロックチェーンの活用を想定した実証実験及び実際
のビジネスへの適用が増加している。ブロックチェーンは、適切に管理されている状況下におい
ては、その記録が容易に改竄できないという特徴があるが、ブロックチェーンによって記録され
た情報の信頼性の評価に当たっては、利用されている環境や関連する内部統制を理解する必要が
ある。また、第三者が管理するブロックチェーンの利用に当たっては、その内部統制の評価のた
め、保証業務実務指針 3402 に基づく受託業務に係る内部統制の保証報告書の利用が有効な場合が
ある。そのため、第三者が提供するブロックチェーンを活用した業務に対して、保証業務実務指針
3402 に基づく保証業務を提供する際の参考に資するため、本実務指針を公表することとした。
3.本実務指針が対象とするのは、非パブリック型、すなわちコンソーシアム型又はプライベート型
のブロックチェーンを活用したサービスである。ブロックチェーンネットワークに参加するコン
ピュータ(又は参加者)をノードというが、コンセンサスアルゴリズムに参加するノードに特に制
限がない場合を「パブリック型ブロックチェーン」という。これに対して非パブリック型ブロッ
クチェーンとは、参加するノードが制限されている場合のうち、一つの企業や組織に限定されて
いれば「プライベート型ブロックチェーン」といい、複数の組織体に限定されていれば「コンソー
シアム型ブロックチェーン」ということが多い。このうちコンソーシアム型ブロックチェーンに
おいては、複数の個人や組織が共通の目的のために活動する団体、つまりコンソーシアムが管理
主体となっている一方で、プライベート型ブロックチェーンにおいては、特定の個人や組織が管
理主体となっている。暗号資産等はパブリック型で多く利用されている一方、企業がブロックチ
ェーンを利用する際は、プライベート型又はコンソーシアム型で利用することが多くみられる。
4.ブロックチェーンにトランザクションデータを記録する際の、データの真正性を担保するため
のルールをコンセンサスアルゴリズムという。コンセンサスアルゴリズムの代表的なものには、
Proof of Work(PoW)、Proof of Stake(PoS)、Practical Byzantine Fault Tolerance(PBFT)とい
ったものがある。PoW、PoS はパブリック型で利用されることが多い一方、プライベート型やコン
ソーシアム型で利用される代表的なコンセンサスアルゴリズムとして PBFT が挙げられる。そこで、
本実務指針においてはコンセンサスアルゴリズムに PBFT を利用するブロックチェーンを想定して
いる。
5.PBFT に基づくブロックチェーンネットワークに参加するノードには、リーダーノード、承認ノ