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なお、合意された手続業務の実施において、業務実施者が合意された手続を実施する際に職業
的専門家としての判断を行使する必要性は、以下の理由により限定されます(専門実 4400 の A23
項参照)。
・ 合意された手続業務は、実施される手続が業務の目的に照らして適切であると業務依頼者
が認め、業務実施者と業務依頼者があらかじめ合意した手続を実施するものである。
・ 合意された手続及びその手続を実施した結果として得られた手続実施結果は、明確で、誤
解を招かず、かつ、様々な解釈が生じない方法で、客観的に記述できるものである。
・ 手続実施結果は、客観的に検証することが可能であり、異なる業務実施者が同じ手続を実
施した場合に、同等の結果に到達することが期待されることを意味するものである。
Q5 品質管理
監査事務所が専門業務実務指針 4400 を適用して合意された手続業務を実施する場合には、品質管理
基準報告書第1号のような監査事務所レベルの品質管理を行う必要があるのでしょうか。
専門業務実務指針 4400 第3項に基づき、品質管理基準報告書第1号を適用し、監査事務所レベル
の品質管理が求められることとなります。そのため、品質管理基準報告書第1号に対応した監査事
務所の品質管理システムの整備及び運用を行うことが必要となります(専門実 4400 第3項から第5
項及び A5 項参照)。
(解説)
品質管理基準報告書第1号第1項では、その適用範囲について、監査業務(財務諸表監査、中
間監査及び内部統制監査)及び四半期レビュー業務に対する実務上の指針を提供するものである
とされていますが、さらに、「本報告書は、・・・(中略)・・・日本公認会計士協会が公表する報
告書及び実務指針において、本報告書の適用が求められている業務における監査事務所の品質管
理において適用される。」とされています。この規定は、品質管理基準報告書第1号を遵守した品
質管理を求める報告書及び実務指針が将来において公表される可能性があることを踏まえ、品質
管理基準報告書第1号の遵守規定を備えたその他の報告書及び実務指針についても適用範囲とす
ることを定めたものです。
専門業務実務指針 4400 では、実務指針への準拠に関する業務の品質の維持の観点から、品質管
理基準報告書第1号の適用を求めており(専門実 4400 第3項参照)、監査事務所レベルの品質管
理を行うことを求めています。なお、このような取扱いは、品質管理の基準の適用に当たっての
国際的な動向(例えば、ISRS4400 の適用に当たり、IAASB の公表する International Standard on
Quality Control 1, Quality Control for Firms that Perform Audits and Reviews of Financial
Statements, and Other Assurance and Related Services Engagements(以下「ISQC1」という。)