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の上、立案し、実施する。
(1) 手続実施の出発点として、最近の年度決算書の貸借対照表及び損益計算書に計上された勘定
科目の金額について関連する帳簿記録及び税務申告資料と照合し、さらに、終点としての中間
又は月次決算書の貸借対照表及び累計損益計算書に計上された勘定科目の金額について、関連
する帳簿記録と照合する。
(2) 年度決算書日後、中間又は月次決算書日までの期間について、資産科目については増加、負
債科目については減少に着眼して基準資産に重要な影響を及ぼす帳簿記録について裏付けを示
す関連証憑の提示を受け、資産の過大計上、負債の過小計上を示す事実の有無を確かめる。
(3) 会計方針が継続して適用されているかどうかについて留意し、中間又は月次決算書と年度決
算書において適用された会計方針を質問その他の手続により聴取する。
A5.手続の適用対象とする勘定科目は、通常、以下に留意して業務依頼者と合意の上で選定するこ
とに留意する。
(1) 現金及び預金のほか、資産及び負債の中から基準資産額又は負債比率(職業紹介事業にあっ
ては、基準資産額のみ)の算定に重要な影響を及ぼす科目を選択する。労働者派遣事業等の許可
の有効期間の更新について中間又は月次決算書を用いて審査を受けようとする事業主において、
その資産及び負債は主として売掛金、未収入金、未払費用、前受金等の営業債権・債務及び借入
金から構成され、また、これら以外にも商品、土地、建物、ソフトウェア、貸付金等の重要な勘
定残高を有することがある。このように、事業主の中間又は月次決算書ごとに勘定科目の構成
が異なるため、手続の対象とする勘定科目の選択に当たっては、どの資産科目、負債科目に対し
て手続を実施するかについての一律又は共通の基準は存在しないため、各事業主の中間又は月
次決算書の実情に応じて選定する。
(2) 年度決算後の帳簿記録のうち、主として資産(現金及び預金を含む。)の増加記録及び負債の
減少記録について、当該増減記録金額が事実によって裏付けられなかった場合に基準資産額が
20 百万円等に事業所数を乗じた金額を下回ってしまう程に影響を及ぼすかどうか等を勘案し、
業務依頼者と協議及び合意の上、手続実施の対象とする科目を決定することに留意する。
A6.手続の実施対象取引の抽出については、年度決算書から中間又は月次決算書までの帳簿記録の
連続性を確かめるための対象科目において、年度決算後に計上された全ての取引について、それ
が事実に反して計上されていなかったかどうかを検討することは必要とされない。提出された中
間又は月次決算書に記載された残高のうち、基準資産額及び現金預金額が過大計上、負債の金額
の過小計上があり、また、年度決算後の資産(現金及び預金を含む。)の増加記録及び負債の減少
記録が事実によって裏付けられなかった場合に、基準資産額が 20 百万円等に事業所数を乗じた金
額を下回ってしまうかどうか等、実施結果の利用者の関心を勘案し、適切な取引をサンプルとし
て抽出して実施するように、業務依頼者と協議することが重要である。
《4.経営者確認書》(第 14 項から第 16 項参照)
A7.経営者確認書は、確認事項についての適切な責任と知識を有する者から入手する。通常は中間
又は月次決算書及び年度決算書に対して最終的な責任を有する経営者から入手する。
A8.経営者確認書は、付録2に示された記載例を参考とすることができる。