
監基報200
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施する際の要求事項の適用方法について記載している。
《(3) それぞれの監査基準報告書に記載されている目的》(第 20 項参照)
A65.それぞれの監査基準報告書には目的が記載されており、監査基準報告書における要求事項と監
査人の総括的な目的との関連を説明している。それぞれの監査基準報告書に記載されている目的
は、監査人が、その監査基準報告書において期待されている結果に焦点を当てることができるよ
うに記載されている。また、監査人が以下を行うために具体的に記述されている。
・ 何を遂行する必要があるか、及び必要な場合には、そのための適切な方法について理解する
こと。
・ 特定の監査業務の状況において、目的を達成するために追加的な手続を実施する必要がある
かどうか判断すること。
A66.それぞれの監査基準報告書の目的は、本報告書の第10項に記載されている監査人の総括的な目
的との関連で理解されることになる。それぞれの監査基準報告書の目的の達成は、監査人の総括
的な目的と同様に、監査の固有の限界により影響を受ける。
A67.それぞれの監査基準報告書の目的を考慮するに当たって、監査人は、監査基準報告書の相互関
係を踏まえることが求められる。これは、A52項に記載のとおり、監査基準報告書は、監査におけ
る一般的な責任を扱っている場合と、特定の項目への適用における詳細な考慮事項を扱っている
場合の両方があるためである。例えば、本報告書は、職業的懐疑心の保持を監査人に要求してお
り、これは、監査の計画と実施の全ての局面において必要であるが、他の監査基準報告書では要求
事項として繰り返し記載はしていない。
また、監査基準報告書315及び監査基準報告書330は、重要な虚偽表示リスクの識別と評価、及び
評価したリスクに対応する手続の立案と実施に関する目的及び要求事項を記載しているが、これ
は、監査の過程全体を通じて適用されるものである。監査に関する特定の項目を扱う監査基準報
告書として、例えば、監査基準報告書540は、監査基準報告書315及び監査基準報告書330における
目的と要求事項を、その監査基準報告書の主題に関連してどのように適用すべきかについて記載
しているが、目的と要求事項を繰り返し記載してはいない。したがって、監査基準報告書540の目
的を達成するために、監査人は、他の関連する監査基準報告書の目的と要求事項を考慮に入れる。
《監査手続を追加して実施する必要性の判断における目的の考慮》(第 20 項(1)参照)
A68.監査基準報告書の要求事項は、監査人が、それぞれの監査基準報告書に記載された目的を達成
し、それによって監査人の総括的な目的を達成できるようにデザインされている。
したがって、監査人は、監査基準報告書の要求事項を適切に適用することにより、総括的な目的
の達成のための十分な基礎を得ることが想定されている。しかしながら、個々の監査業務によっ
て状況は様々であり、監査基準報告書においてそれら全ての状況を想定することはできない。し
たがって、監査人は、監査基準報告書の要求事項を満たし、その目的を達成するために必要な監査
手続を判断しなければならない。監査人は、監査業務の状況において存在する特定の事項によっ
て、監査基準報告書に記載された目的を達成するためには、監査基準報告書で要求されている監
査手続に追加して監査手続を実施することが必要と判断する場合がある。