
監基報 250
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に基づく監査人の評価や適切な措置に関連する詳細な情報を入手することがある。
A23.違法行為又はその疑いが経営者確認書の信頼性に影響を及ぼす状況には、例えば、以下の場合
が含まれる。
・ 監査人が、経営者及び該当する場合には監査役等が違法行為(又はその疑い)に関与している、
又は関与しようとしているという疑いを持っている場合や、その証拠を入手している場合
・ 経営者及び該当する場合には監査役等が違法行為を認識しているにもかかわらず、法令に反
して、合理的な期間内に適切な規制当局に報告していない、又は報告することを承認していな
いことを監査人が知った場合
A24.監査人は、特定の状況において、違法行為が財務諸表にとって重要でない場合でも、実務的に
不可能な場合を除いて、監査契約の解除を検討することがある。例えば、その状況において監査人
が必要と考える適切な是正措置を経営者又は監査役等が講じない場合や、違法行為又はその疑い
により経営者や監査役等の誠実性に疑義が生じる場合などが含まれる。監査人は、監査契約の解
除が適切かどうか判断するために、法律専門家の助言を求めることが適切と考える場合がある。
監査人は監査契約の解除が適切であると判断する場合でも、監査契約の解除により違法行為又
はその疑いに対処するための法令や職業倫理に関する規定に基づく全ての責任を果たしたことに
はならない。さらに、監査基準報告書900「監査人の交代」では、職業倫理に関する規定に基づき、
前任監査人に対して、監査人予定者の要請により、違法行為に関する情報を監査人予定者に提供
することを求めている。
《5.識別された違法行為又はその疑いについてのコミュニケーション及び報告》
《(1) 違法行為又はその疑いが監査報告書に及ぼす影響》(第 25 項から第 27 項参照)
A25.監査人が第25項から第27項に従って除外事項付意見を表明する場合、違法行為又はその疑いが
監査報告書において報告される。特定の他の状況において、例えば、以下の場合、監査人は違法行
為又はその疑いを監査報告書において報告することがある。
・ 我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に基づいて財務諸表に対して意見を
表明する監査人の責任に加えて、監査人がその他の報告責任を有する場合(監基報700第43項参
照)
・ 監査基準報告書701「独立監査人の監査報告書における監査上の主要な検討事項の報告」に従
って、監査人が、違法行為又はその疑いを監査上の主要な検討事項であると判断し、当該事項を
報告する場合(監基報701第13項が適用される場合を除く。)
・ 経営者や監査役等が、監査人が必要と考える適切な是正措置を講じず、かつ、監査契約の解除
が困難である例外的な状況において(A24項参照)、監査人が監査基準報告書706「独立監査人の
監査報告書における強調事項区分とその他の事項区分」第9項に従って、その他の事項として
違法行為又はその疑いを記載することを検討する場合
A26.国によっては、法令により、特定の事項に関して、経営者、監査役等又は監査人のいずれかに
よる公表が禁止されることがある。例えば、法令により、違法行為又はその疑いのある行為につい
て、適切な規制当局による調査を害するおそれのある情報開示やその他の行為(企業への注意喚
起を含む。)を明確に禁止していることがある。監査人がA25項や他の規定で規定されている状況