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る監査上の留意事項(その2)」に示した留意すべき事項の概要は以下のとおりである。
詳細については、「新型コロナウイルス感染症に関連する監査上の留意事項(その2)」
の本文を参照されたい。
・ 企業が置いた一定の仮定が明らかに不合理である場合を除き、最善の見積りを行っ
た結果として見積もられた金額については、事後的な結果との間に乖離が生じたとし
ても、「誤謬」には当たらない。
・ 監査人が、経営者の過度に楽観的な会計上の見積りを許容することや、過度に悲観
的な予測を行い、経営者の行った会計上の見積りを重要な虚偽表示と判断することは
適切ではない。
・ 会計上の見積りの不確実性が財務諸表の利用者等の判断に重要な影響を及ぼす場合
には、企業による見積りに関連する情報の開示を通じて、有用な情報を提供すること
を検討する。
本周知文書は、一般に公正妥当と認められる監査の基準を構成するものではなく、会
員が遵守すべき基準等にも該当しない。また、2021 年3月2日時点の最新情報に基づい
ている。
1.451 回議事概要において周知された会計上の見積りを行う上での考え方
企業会計基準委員会の451回議事概要は、新型コロナウイルス感染症の広がりは、
経済、企業活動に広範な影響を与える事象であり、また、今後の広がり方や収束時期
等を予測することは困難であるため、経営者が固定資産の減損、繰延税金資産の回収
可能性などの会計上の見積りを行う上で、「特に将来キャッシュ・フローの予測を行
うことが極めて困難な状況となっているものと考えられる」との見解を示している。
その上で、会計上の見積りを行う際の留意事項について言及しているが、会員各位に
は、451回議事概要に記載されている以下の事項について改めて留意されたい。なお、
(4)について、2021年3月31日以後終了する連結会計年度及び事業年度の年度末に係
る連結財務諸表及び個別財務諸表から適用が開始される企業会計基準第31号「会計上
の見積りの開示に関する会計基準」との関係については、451回議事概要によって確
認されたい。
(1) 「財務諸表作成時に入手可能な情報に基づいて、その合理的な金額を算出する」
上では、新型コロナウイルス感染症の影響のように不確実性が高い事象についても、
一定の仮定を置き最善の見積りを行う必要があるものと考えられる。
(2) 一定の仮定を置くにあたっては、外部の情報源に基づく客観性のある情報を用い
ることができる場合には、これを可能な限り用いることが望ましい。ただし、新型
コロナウイルス感染症の影響については、会計上の見積りの参考となる前例がなく、
今後の広がり方や収束時期等について統一的な見解がないため、外部の情報源に基
づく客観性のある情報が入手できないことが多いと考えられる。この場合、新型コ
ロナウイルス感染症の影響については、今後の広がり方や収束時期等も含め、企業
自ら一定の仮定を置くことになる。
(3) 企業が置いた一定の仮定が明らかに不合理である場合を除き、最善の見積りを行