
監基報 620
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・ 品質管理システムの監視を通じた、法令等の遵守
・ 専門家との合意
監査人が監査事務所の方針又は手続に依拠するか否かを判断するために考慮する事項は、監査
基準報告書220第4項(2)及びA10項に記載されている。監査事務所の方針又は手続に依拠すること
によっても、本報告書の要求事項を満たす監査人の責任は軽減されない。
《4.監査人の利用する専門家の適性、能力及び客観性》(第8項参照)
A14.監査人の利用する専門家の適性、能力及び客観性は、専門家の業務が監査人の目的に照らして
適切であるかどうかに重要な影響を与える要因である。適性は、専門家の専門知識の内容と水準
に関係している。能力は、個々の業務の状況においてその適性を発揮できるかどうかに関係して
いる。能力に影響を与える要因には、例えば、所在地、時間や要員の利用可能性を含むことがあ
る。客観性は、専門家の職業的専門家としての判断又は業務上の判断に対して、中立性の欠如の
程度、利益相反の有無又はその他の事項が与える潜在的影響に関係している。
A15.監査人の利用する専門家の適性、能力及び客観性に関する情報は、以下のような様々な情報源
によってもたらされることがある。
・ 当該専門家が以前に提供した業務を利用した経験
・ 当該専門家との討議
・ 当該専門家の業務に精通している他の監査人等との討議
・ 当該専門家の資格、専門家団体又は業界団体への加入状況、開業免許等についての情報
・ 当該専門家が公表した論文又は著作物
・ 監査事務所の品質管理システム(A11項からA13項参照)
A16.監査人の利用する専門家の適性、能力及び客観性の評価に関連する事項には、専門家の業務が
専門的な業務実施基準又は他の職業的専門家としての規定や業界の規定(例えば、専門家団体又
は業界団体の倫理規則及びその他会員が遵守すべき規定、資格認定団体による認定基準、又は法
令が課す規定)に従っているかどうかを評価することが含まれる。
A17.上記のほかに監査人の利用する専門家の評価に際して考慮する事項には、以下の事項が含まれる。
・ 専門家の業務を利用しようとしている事項に対する、専門家の特定領域における能力を含む、
当該専門家の適性の適合性(例えば、保険数理人によっては、損害保険を専門に扱ってはいる
が、年金数理計算に関しては限られた専門知識しか持っていないことがある。)
・ 会計及び監査上要求される事項に関する専門家の適性(例えば、適用される財務報告の枠組
みに準拠している仮定と方法、及び利用している場合はモデルに関連する知識)
・ 当初の評価の再検討の必要性(予期しない出来事、状況の変化、又は監査手続の結果入手し
た監査証拠により、監査が進行するにつれて、専門家の適性、能力及び客観性に関する当初の
評価を再検討する必要があることを示唆しているかどうか。)
A18.様々な状況(例えば、自己利益、擁護、馴れ合い、自己レビュー及び不当なプレッシャーとい
う阻害要因)によって、専門家の客観性が阻害されることがある。このような阻害要因は、阻害
要因を生じさせている状況を除去すること、又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するため
のセーフガードを適用することによって対処される。また、個々の監査業務に特有のセーフガー