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法規委員会研究報告第5号
会計監査人設置会社における会計監査人に関する事項に係る事業報告
の記載例(中間報告)
平成18年6月14日
最終改正 平成19年3月28日
日本公認会計士協会
はじめに
1.平成17年7月26日に公布された会社法(平成17年法律第86号)では、第435条第2
項において、株式会社は、法務省令で定めるところにより、各事業年度に係る計算書
類(貸借対照表、損益計算書その他株式会社の財産及び損益の状況を示すために必要
かつ適当なものとして法務省令で定めるものをいう)及び事業報告並びにこれらの
附属明細書を作成しなければならないとされている
2.会社法では、技術的・細目的事項については法務省令に委任する規定が設けられて
おり、これを受けて、平成18年2月7日付けで、当該委任事項等を定めた、会社法施
行規則(平成18年法務省令第12号)、会社計算規則(平成18年法務省令第13号)及び
電子公告規則(平成18年法務省令第14号)の3つの会社法関係の法務省令が公布され
ている。
3.本研究報告は、会社法施行規則に定められている事業報告に関する事項のうち、第
126条において記載が求められている会計監査人設置会社における事業報告の内容に
関して、実務の参考に資するために、記載に当たって注意すべき事項及び記載例を取
りまとめたものである。事業報告及びその附属明細書を作成するのは株式会社であり、
事業報告及びその附属明細書は会計監査人の監査の対象ではないが(会社法第436条
第2項)、会社法施行規則第126条において記載が求められているのは、会計監査人に
関する事項であることから、日本公認会計士協会においてその一例を示すこととした。
4.本研究報告は、今後も実務における適用状況をみながら、より適切な内容とするた
めに適宜見直しを行うことを予定しているため中間報告としている。
記載例
1.会計監査人の氏名又は名称
【個人事務所又は共同事務所の場合】
当社の会計監査人の氏名
○○○○
【監査法人の場合】
当社の会計監査人の名称
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○○監査法人
(記載上の注意)
会計監査人が共同事務所に所属する公認会計士(会計監査人が公認会計士法に
規定する外国公認会計士である場合にはこれを含む。以下、同じ。)である場合
は、会計監査人として選任しているすべての公認会計士を記載する。
共同監査等により会計監査人を複数選任している場合には、すべての会計監査
人を記載する。
会計監査人設置会社の事業年度終了後に監査法人の名称が変更になった場合
は、その旨を脚注する。
2.当該事業年度に係る各会計監査人の報酬等の額
当事業年度に係る会計監査人としての報酬等 ○○円
(記載上の注意)
会計監査人設置会社が事業年度の末日において公開会社(会社法第2条第5
号)でない場合にあっては、記載を要しない。
共同監査等により会計監査人を複数選任している場合には、監査契約に基づき、
会計監査人ごとに記載する。
会社法上の会計監査人の監査に対する報酬等の額と証券取引法上の監査に対
する報酬等の額等を明確に区分していない場合で、かつ、実質的にも区分できな
い場合には、これらの合計額をそのまま記載する。この場合には、その旨を脚注
することが望ましい。
3.会計監査人に対して公認会計士法第2条第1項の業務以外の業務(非監査業務)の
対価を支払っているときは、その非監査業務の内容
当社に対する会計監査人の対価を伴う非監査業務の内容
当社は、会計監査人に対して、公認会計士法第2条第1項の業務以外の業務(非
監査業務)である(以下、具体的に記載する。)…………を委託し対価を支払ってい
ます。
(記載上の注意)
会計監査人設置会社が事業年度の末日において公開会社(会社法第2条第5
号)でない場合にあっては、記載を要しない。
会計監査人に対して公認会計士法第2条第1項の業務以外の業務(非監査業
務)の対価を支払っている場合に記載する。なお、対価の額の記載は要しない。
4.会計監査人の解任又は不再任の決定の方針
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(省 略)
(記載上の注意)
会計監査人設置会社が事業年度の末日において公開会社(会社法第2条第5
号)でない場合にあっては、記載を要しない。
例えば、会計監査人がどの程度の処分を受けた場合に、その解任又は不再任の
議案を提出するかについての方針を記載することが考えられる。
5.会計監査人が現に業務の停止の処分を受け、その停止の期間を経過しない者である
ときは、当該処分に係る事項
(省 略)
(記載上の注意)
金融庁が発表した業務の停止の処分の内容に基づき簡潔明瞭に記載する。
「現に」とは、事業報告の作成時を指すことに留意する。作成時とは、事実と
して作成した時のことをいい、例えば、代表取締役が作成し、署名押印するので
あればその日ということになる。監査期間中に事業報告を修正した場合でも、そ
れが新たな事業報告の作成と考えられるような修正でない限り、原則として、当
該作成時に影響を与えるものではない。
6.会計監査人が過去2年間に業務の停止の処分を受けた者である場合における当該処
分に係る事項のうち、当該株式会社が事業報告の内容とすることが適切であるものと
判断した事項
(省 略)
(記載上の注意)
過去2年間において会計監査人が受けた業務の停止の処分について、会計監査
人設置会社が事業報告の内容とすることが適切であると判断した事項について、
金融庁が発表した業務の停止の処分の内容に基づき簡潔明瞭に記載する。
「過去2年間」とは、事業報告の作成時からさかのぼる2年間を指すことに留
意する。
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7.会計監査人と当該株式会社との間で会社法第427条第1項の契約を締結していると
きは、当該契約の内容の概要(当該契約によって当該会計監査人の職務の適正性が損
なわれないようにするための措置を講じている場合にあっては、その内容を含む。
責任限定契約
当社と会計監査人である○○監査法人は、会社法第427条第1項の契約を締結して
おり、当該契約の内容の概要は次のとおりです。
…………
(記載上の注意)
会計監査人が公認会計士の場合は、「○○監査法人」の記載を「公認会計士○
○○○」とする。
当該契約によって当該会計監査人の職務の適正性が損なわれないようにする
ための措置を講じている場合は、その内容を記載する。
8.当該株式会社の会計監査人である公認会計士又は監査法人に当該株式会社及びその
子会社が支払うべき金銭その他の財産上の利益の合計額(当該事業年度に係る連結損
益計算書に計上すべきものに限る。
当社及び当社子会社が会計監査人に支払うべき金銭その他の財産上の
利益の合計額 ○○円
(記載上の注意)
会計監査人設置会社が会社法第444条第3項に規定する大会社である場合に記
載する。なお、子会社が支払うべき金銭その他の財産上の利益の額については、
会社計算規則第2条第3項第20号の連結子会社に該当する子会社が支払うべき
金銭その他の財産上の利益の額を記載する。
会計監査人設置会社及びその子会社が会計監査人設置会社の会計監査人であ
る公認会計士又は監査法人に支払うべき、公認会計士法第2条第1項の業務及び
第2条第1項の業務以外の業務(非監査業務)に係る報酬等の合計額を記載する。
会計監査人設置会社及びその子会社が会計監査人設置会社の会計監査人であ
る公認会計士又は監査法人に支払うべき金銭その他の財産上の利益の額のうち、
公認会計士法第2条第1項の業務の対価として支払うべき報酬等の額について
は、支払の有無又は費用計上の有無にかかわらず、会計監査人設置会社又はその
子会社が、会計監査人である公認会計士又は監査法人との監査契約に基づき、連
結計算書類作成の基礎とされたそれぞれの計算書類等(会計監査人設置会社が会
社法第444条第3項に規定する大会社に該当するものの連結計算書類を作成して
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いない場合には、会計監査人設置会社の計算書類)の監査に係る報酬等として支
払うべき額を記載する。ただし、監査契約に基づき支払うべき報酬等の額が確定
していない場合には、概算額によることができる。その場合、その旨を脚注する
ことが望ましい。また、公認会計士法第2条第1項の業務以外の業務(非監査業
務)の対価として支払うべき報酬等の額については、連結損益計算書作成の基礎
とされたそれぞれの損益計算書(会計監査人設置会社が会社法第444条第3項に
規定する大会社に該当するものの連結計算書類を作成していない場合には、会計
監査人設置会社の損益計算書)において費用計上した額を記載する。
9.当該株式会社の会計監査人以外の公認会計士又は監査法人(外国におけるこれらの
資格に相当する資格を有する者を含む。)が当該株式会社の子会社(重要なものに限
る。)の計算関係書類(これに相当するものを含む。)の監査(会社法又は証券取引法
(これらの法律に相当する外国の法令を含む。)の規定によるものに限る。)をしてい
るときは、その事実
当社の重要な子会社のうち、○○○株式会社、○○○,Inc、○○○有限公司は、
当社の会計監査人以外の公認会計士又は監査法人(外国におけるこれらの資格に相
当する資格を有する者を含む。)の監査(会社法又は証券取引法(これらの法律に相
当する外国の法令を含む。)の規定によるものに限る)を受けております。
(記載上の注意)
会計監査人設置会社が会社法第444条第3項に規定する大会社である場合に記
載する。
会計監査人設置会社が重要な子会社を有する場合に記載する。
重要な子会社が多数存在する場合には、「当社の重要な子会社のうち、○○○
株式会社、○○○,Inc、○○○有限公司ほか○社は、当社の会計監査人以外の公
認会計士又は監査法人(外国におけるこれらの資格に相当する資格を有する者を
含む。)の監査(会社法又は証券取引法(これらの法律に相当する外国の法令を
含む。)の規定によるものに限る。)を受けております。」と記載することができ
る。
業務提携関係にある海外の会計事務所も会計監査人以外の公認会計士又は監
査法人となることに留意する。
10.当該事業年度中に辞任した会計監査人又は解任された会計監査人(株主総会の決議
によって解任されたものを除く。)があるときは、次に掲げる事項
(1) 当該会計監査人の氏名又は名称
(2) 会社法第340条第3項の理由があるときは、その理由
(3) 会社法第345条第5項において準用する同条第1項の意見があったときは、その意
見の内容
(4) 会社法第345条第5項において準用する同条第2項の理由があるときは、その理由
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【個人事務所又は共同事務所の場合】
当該事業年度中に辞任した(解任された)会計監査人の氏名
○○○○
理由又は意見の内容
…………
【監査法人の場合】
当該事業年度中に辞任した(解任された)会計監査人の名称
○○監査法人
理由又は意見の内容
…………
(記載上の注意)
(1)から(4)までの事項については、辞任又は解任に該当する事項がある場合に
当該事項のみを記載する。会計監査人の辞任又は解任に関しては、通常、会計監
査人設置会社と会計監査人の見解が相違した場合等における辞任又は解任か、会
計監査人の健康上の理由に基づく辞任であると考えられる。
当該事業年度中に辞任した会計監査人又は解任された会計監査人(株主総会の
決議によって解任されたものを除く。)がない場合には、「当該事業年度中に辞任
した会計監査人又は解任された会計監査人(株主総会の決議によって解任された
ものを除く。)につき該当事項はない。」旨記載することが考えられる。
11.会社法第459条第1項の規定による定款の定めがあるときは、当該定款の定めによ
り取締役会に与えられた権限の行使に関する方針
(省 略)