
‑4‑
れている。会計方針の変更によって、これらに関する情報を不当に操作する意図
がないことにも留意することが必要である。
また、個別的には正当な理由による会計方針の変更と認められる場合であって
も、当該事業年度において採用されている他の会計方針と総合してみるとき、財
務諸表に著しい影響を与えることを目的としていることが明らかであると認め
られる場合には、正当な理由による変更とは認められないことに留意する。
(5)会計方針を当該事業年度に変更することが妥当であること
会計方針の変更のための正当な理由があるかどうかを判断するに当たっては、
なぜ当該事業年度において会計方針を変更しなければならないのか(変更の適時
性)についても、留意することが必要である。
Ⅳ 四半期・中間・年度の首尾一貫性
9.会計方針は、原則として、事業年度を通じて首尾一貫していなければならない(以
下「首尾一貫性」という。)。四半期決算を行う企業の第2四半期以降における自発
的な会計方針の変更は、当該四半期会計期間(第4四半期会計期間を含む。)にお
いて発生した特殊の事情、例えば直前の四半期会計期間の末日までには考慮する必
要がなかったが、当該四半期会計期間に至って考慮せざるを得ない状況が発生した
場合等に限って認められる。中間決算を行う企業の下期における自発的な会計方針
の変更も同様である。
10.監査人は、首尾一貫性を重視する観点から、四半期決算を行う企業の第1四半期
における会計方針について十分検討しなければならない。第2四半期以降の四半期
レビューにおいても、第2四半期以降に会計方針が変更されているか、また変更さ
れている場合には、第2四半期以降に会計方針の変更を行った理由を吟味するとと
もに、直前の四半期会計期間において会計方針の変更を行わなかったことについて
の合理的な事情が存在するかどうかを十分検討しなければならない。中間決算を行
う企業の中間期やその後における検討においても同様である。
Ⅴ 表示方法の変更
11.「表示方法」とは、財務諸表の作成に当たって採用した表示の方法(注記による
開示を含む。)をいい、財務諸表項目の科目分類、科目配列及び報告様式が含まれ
る(過年度遡及会計基準第4項(2))。「表示方法の変更」とは、従来採用していた
一般に公正妥当と認められた表示方法から他の一般に公正妥当と認められた表示
方法に変更することをいう(過年度遡及会計基準第4項(6))。
表示方法の変更には、貸借対照表の流動資産あるいは固定資産の区分や損益計算
書の営業損益等の同一区分内での勘定科目の区分掲記、統合あるいは勘定科目名の
変更等を行うものと、当該区分を超えて表示方法を変更するものがある。企業会計