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交付費とし、自己株式の処分に係る費用についても繰延資産に計上できることとした。
自己株式の処分に係る費用は、旧商法施行規則において限定列挙されていた新株発行費
には該当しないため、これまで繰延資産として会計処理することはできないと解されて
きた。しかしながら、会社法においては、新株の発行と自己株式の処分の募集手続は募
集株式の発行等として同一の手続によることとされ、また、株式の交付を伴う資金調達
などの財務活動に要する費用としての性格は同じであることから、新株の発行に係る費
用の会計処理と整合的に取り扱うことが適当と考えられる。
なお、繰延資産に計上した株式交付費(新株発行費)の償却については、旧商法施行
規則において毎決算期に均等額以上の償却をしなければならないとされてきたため、こ
れまでは年数を基準として償却することが一般的であったと考えられる。しかしながら、
会社法ではそのような制約はないこと、また、今後、上場会社においては四半期報告が
求められることから、繰延資産の計上月にかかわらず、一律に年数を基準として償却を
行うことは適当ではないと考えられる。この考え方は、他の繰延資産の償却についても
同様である。
(2) 社債発行費等の会計処理
社債発行費は、原則として、支出時に費用(営業外費用)として処理する。ただし、
社債発行費を繰延資産に計上することができる。この場合には、社債の償還までの期間
にわたり利息法により償却をしなければならない。なお、償却方法については、継続適
用を条件として、定額法を採用することができる。
社債発行費とは、社債募集のための広告費、金融機関の取扱手数料、証券会社の取扱
手数料、目論見書・社債券等の印刷費、社債の登記の登録免許税その他社債発行のため
直接支出した費用をいう。
また、新株予約権の発行に係る費用についても、資金調達などの財務活動(組織再編
の対価として新株予約権を交付する場合を含む。)に係るものについては、社債発行費と
同様に繰延資産として会計処理することができる。この場合には、新株予約権の発行の
ときから、3 年以内のその効果の及ぶ期間にわたって、定額法により償却をしなければな
らない。ただし、新株予約権が社債に付されている場合で、当該新株予約権付社債を一
括法により処理するときは、当該新株予約権付社債の発行に係る費用は、社債発行費と
して処理する。
(会計処理の考え方)
本実務対応報告では、社債発行費を支出時に費用として処理しない場合には、これま
でと同様、繰延資産に計上することとした。
また、社債発行費の償却方法については、旧商法施行規則により、これまで 3 年以内
の期間で均等額以上の償却が求められてきた。しかし、社債発行者にとっては、社債利