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によって、分類すると次の二つに類別することができる。
(1) 前事業年度と当中間期において採用する会計方針は同一であるが、当事業年
度で採用する会計方針を変更する事例
(2)前事業年度において採用した会計方針を当中間期で変更し、さらに、当事業
年度で前事業年度において採用した会計方針に戻す事例
5.会計方針の変更を会計上の見積りの変更と区別することが困難な場合を除き、
自発的に会計方針の変更を行う場合は、過年度遡及会計基準及び過年度遡及適用
指針に基づき、過去の期間に新たな会計方針を遡及適用することとなる。自発的
な会計方針の変更を下期に行う場合も新たな会計方針を遡及適用することによ
り、中間・年度の首尾一貫性は保持される。しかしながら、下期に会計方針を変
更することにより中間財務諸表の有用性が損なわれるおそれが強い。したがって、
中間財務諸表制度をより一層意義あるものとするために、中間決算時点において、
事業年度の会計方針を考慮して中間財務諸表の作成に関する会計方針を明確に定
めることが必要となる。
なお、中間・年度の首尾一貫性の観点から、下期で変更した会計方針を上期に
も適用することが実務上不可能なときには、翌年度の期首時点で会計方針の変更
を行い、当該期首以前の実行可能な最も古い日から将来にわたり新たな会計方針
を適用することになると考えられる(四半期会計基準第 47‑3項参照)。
6.中間財務諸表の監査に当たって、監査人は中間財務諸表制度の意義を踏まえ、
上述した観点から、企業の中間財務諸表の作成に関する会計方針について、十分
検討しなければならない。さらに、期末の監査においても、下期において会計方
針が変更されているか、また変更されている場合には、その理由及び変更が中間
財務諸表に与えている影響の内容を吟味しなければならない。
7.第4項(1)の場合には、事業年度間の会計方針の変更に該当することとなるが、
その変更の正当性の判断において、年度において会計方針を変更したことの正当
な理由とともに、中間決算時点において、変更後の方法によらなかったことにつ
いての正当な理由が存在しなければならない。
8.第4項(2)の場合には、中間期において会計方針を変更することの正当な理由と、
更に年度においてこれをもとの会計方針に戻すことの正当な理由が存在しなけれ
ばならない。なお当該ケースは、極めて特殊な合理的な事情が存在する場合に限
られるものと思われる。
Ⅲ 自発的な会計方針の変更を下期に行う場合の注記
9.諸般の事情により、下期において自発的に会計方針を変更した場合には、中間
財務諸表の有用性を確保するためにも、当年度財務諸表及び翌中間財務諸表にお
いて、第10項及び第11項の開示がなされなければならない。ただし、当該変更を
会計上の見積りの変更と区別することが困難な場合については、過去の期間に新