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整理しているため、「大部分を所有しないこと」については、売却等により、一義的に
は関連会社にあたらない程度にまで当該他の企業の議決権を所有しないこととなる必要
があるものと考えられる。また、営業取引として他の企業の株式や出資を有しているこ
とが前提とされていることから、当該営業取引の性質に見合う売却等の方法や時期その
他の事項を考慮した計画の合理性が必要となる。
(2) 第 16 項(4)②では、「当該他の企業との間で、当該営業取引として行っている投資又
は融資以外の取引がほとんどないこと」としている。ここでいう投資は、第 16 項(4)で
示されている営業取引として有している他の企業の株式や出資を指し、融資は、第 16 項
(4)で示されている金融機関が債権の円滑な回収を目的とする営業取引として他の企業
の株式や出資を有している場合における当該債権を指す。そのような営業取引が独立し
て行われており、それ以外の取引がない場合には、他の企業の意思決定機関を支配して
いることに該当する要件を満たすように投資企業が当該他の企業の株式や出資を有して
いても、それはキャピタルゲイン獲得を目的とする営業取引としてのものにすぎず、ま
た、金融機関が当該他の企業の債権と株式や出資を有していても、それは当該債権の円
滑な回収を目的とする営業取引としてのものにすぎないものと考えられる。
(3) 第 16 項(4)③では、「当該他の企業は、自己の事業を単に移転したり自己に代わって
行うものとはみなせないこと」としている。公開草案では、「当該他の会社等の事業の
種類は、自己の事業の種類と明らかに異なるものであること」としていたが、寄せられ
たコメント等を踏まえ修正した。すなわち、新設分割や自己が主体となって他の企業を
設立したりすることにより、当該他の企業において単に事業を移転したり自己に代わっ
て行うものとみなせるような場合には、営業取引としてではなく、自己と一体になった
運営がなされる可能性が高いため、この点を強調することが適切と考え修正したもので
ある。
(4) 第 16 項(4)④では、「当該他の企業との間に、シナジー効果も連携関係も見込まれな
いこと」としている。他の要件ととともに、このような要件も満たす場合には、投資先
である他の企業とは別々に運営され、他の企業の意思決定機関を支配する意図はないと
判断できるものと考えられる。また、シナジー効果も連携関係も見込まれない場合には、
当該他の企業を連結の対象としないこととしても、連結財務諸表に重要な影響を及ぼす
見込がないため、その弊害も少ないものと考えられる。
42. 本適用指針の検討にあたっては、具体的な状況を限定的に示しているものの、依然として
弊害の懸念も指摘されていることから、確認のため、当該他の企業の株主総会その他これに
準ずる機関を支配する意図が明確である場合には、子会社にあたることを示すこととした。
(実質的な営業活動を行っている投資企業や金融機関であること)
43. 他の企業の株式や出資を有することとなる投資自体が前項で示したような営業取引とし
て行われ、第 16 項(4)①から④の事項を満たすように投資している場合には、投資先である
他の企業と連結グループとみなされるような運営がなされておらず、他の企業の意思決定機