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Ⅲ 会計処理の統一方法
4.同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、親子会社間の会計処理を統一
する場合の手順は、以下のとおりである。
なお、在外子会社に関しては実務対応報告第18号が適用されることとなる。
(1)同一環境下で行われた同一の性質の取引等の識別
「同一環境下で行われた同一の性質の取引等」に該当するか否かの識別は、以下
に示すところによる。
営業目的に直接関連する取引については、事業セグメント(企業会計基準第17号
「セグメント情報等の開示に関する会計基準」第6項参照)の単位又は事業セグメ
ント内における製造・販売等の機能別単位その他の適当なグループ(以下「事業セ
グメント単位等」という。)ごとに判断する。例えば、売上高の計上基準について
は、事業セグメント単位等ごとに識別を行う。
また、営業目的に直接関連しない取引については、それぞれの取引目的等ごとに
判断する。
これらに対し、引当金は将来の特定の費用又は損失であって、その発生が当期以
前の事象に起因し、発生の可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積もること
ができる場合に計上されるものであり、計上基準について事業セグメント単位等又
は取引目的等に必ずしも直接関連を有しないと考えられるため、各連結会社の状況
を踏まえて、企業集団全体として判断することとなる。
(2)企業集団としての会計処理の選択と統一
企業集団として会計処理の統一を必要とする取引等が識別された場合には、当該
取引等については、企業集団の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況
をより適切に表示すると判断される会計方針を選択する必要がある。このため、会
計処理の統一に当たっては、子会社の会計処理を親会社の会計処理に合わせる場合
のほか、親会社の会計処理を子会社の会計処理に合わせる場合も考えられる(連結
会計基準第58項参照)。
(3)個別財務諸表段階での会計処理の統一
連結会計基準第10項に定められているとおり、連結財務諸表は、一般に公正妥当
と認められる企業会計の基準に準拠して作成した個別財務諸表を基礎として作成し
なければならないから、親子会社間の会計処理の統一は、各個別財務諸表の作成段
階で行うのが原則である。
なお、親会社又は子会社の固有の事情により会計処理の統一が図られていない場
合には、連結決算手続上で修正を行わなければならない。
(4)会計方針の変更の取扱い
親子会社間の会計処理の統一を目的として会計方針を変更する場合には、連結財
務諸表及び個別財務諸表上、これを「正当な理由」による会計方針の変更として認
めるものとする。