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「同一環境下で行われた同一の性質の取引等」の範囲の変更と会計方針の変更
Q4.連結会計基準に従って「同一環境下で行われた同一の性質の取引等」を識別して
採用した会計方針を、翌事業年度以降で、「同一環境下で行われた同一の性質の取引
等」の範囲を変更した結果、当該グループに新たに属することとなった、又は他グルー
プに属することとなった取引等について、従来適用していた会計方針を変更する場合
の取扱いはどうなるか。
A:一旦適用した「同一環境下で行われた同一の性質の取引等」の範囲を変更することに
より会計方針を変更する場合には、通常の会計方針の変更として取り扱うこととなると
考えられる。
引当金に関する会計処理の統一
Q5.引当金については、各引当金ごとに要引当額を計上すべきであるということは理
解できるが、実務上は同一事象について会社によってかなり弾力性のある引当基準を
採用している場合がある。そのような状況下で「各連結会社の状況を踏まえて」とは、
どのように解釈すればよいのか。
A:連結会計基準の趣旨は、単純に個別財務諸表の合算を意図したものではなく、企業集
団として最も適切な会計方針を採用すべきであることにある。また、「企業会計原則」
注解 18 は、「将来の特定の費用又は損失であって、その発生が当期以前の事象に起因し、
発生の可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積ることができる場合」に該当すれ
ば、必要と認められる金額を引当計上するものとしている。
したがって、個別財務諸表において計上されている引当金を単純合算するのではなく、
企業集団として最も適切と認められる引当処理を実施することが必要である。この場合
に、要引当額を測定するに当たっては、各企業の環境ないし情況の異同(例えば、市場
の情況の異同、取引慣行の異同、従業員の年齢構成の異同等)、各種の計上資料の入手
可能性、前提の設定の困難性、重要性等を勘案した上で要引当額を算定・計上すべきで
あるという意味で、「各連結会社の状況を踏まえて」としている。
子会社で採用している会計処理への統一
Q6.会計処理の統一に当たって、親会社の会計処理を子会社の会計処理に合わせる場
合もあるとしているが、具体的にはどのような場合を想定しているのか。
A:親子会社間の会計処理が異なることを前提とした場合、会計処理の統一に当たっては
単純にどちらかの会計方針に統一するのではなく、企業集団としてより適切に財政状態、
経営成績及びキャッシュ・フローの状況を表示するという観点から会計方針を選択する
のが原則である。したがって、子会社の採用している会計方針が企業集団としてより適
切に財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を表示する方法であると判断さ
れた場合には、結果的にそれが採用されることとなる。この場合、特定の会計方針がそ
の他の会計方針より望ましいと考えた上で上記の取扱いを考えているものではない。