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結論の背景
経 緯
BC1. 2022 年 6 月に成立した「安定的かつ効率的な資金決済制度の構築を図るための資金決
済に関する法律等の一部を改正する法律」(令和 4 年法律第 61 号)により資金決済法が改
正され、いわゆるステーブルコインのうち、法定通貨の価値と連動した価格で発行され券
面額と同額で払戻しを約するもの及びこれに準ずる性質を有するものが新たに「電子決済
手段」と定義された。また、これを取り扱う電子決済手段等取引業者について登録制が導
入され、必要な規定の整備が行われた。当該規定の整備を背景に、2022 年 7 月に公益財
団法人財務会計基準機構内に設けられている企業会計基準諮問会議に対して、資金決済法
上の電子決済手段の発行及び保有等に係る会計上の取扱いについて検討するよう要望が
寄せられた。
BC2. これを受けて、2022 年 8 月に開催された第 484 回企業会計基準委員会において、企業
会計基準諮問会議より、資金決済法上の電子決済手段の発行及び保有等に係る会計上の取
扱いを検討することが当委員会に提言され、当委員会は、2022 年 8 月より審議を開始し、
その結果を実務対応報告公開草案第 66 号「資金決済法における特定の電子決済手段の会
計処理及び開示に関する当面の取扱い(案)」及び企業会計基準公開草案第 79 号「『連結
キャッシュ・フロー計算書等の作成基準』の一部改正(その X)(案)」として公表し広く
意見を求めた。
本会計基準は、これらの公開草案に対して寄せられた意見を踏まえて検討を行い、公表
するに至ったものである。
資金の範囲
BC3. 実務対応報告第 45 号では、資金決済法第 2 条第 5 項第 1 号から第 3 号に規定される電
子決済手段は、送金・決済手段として利用されるものであることから通貨に類似する性格
を有するとともに、電子決済手段の利用者の請求により速やかに金銭による払戻しがなさ
れること及びこれらの電子決済手段が払い戻されないリスク(以下「換金リスク」という。)
が要求払預金における信用リスクと同程度であると考えられることから要求払預金に類
似する性格も有する資産であると整理している(実務対応報告第 45 号 BC17 項及び BC18
項)。
また、外国電子決済手段のうち電子決済手段等取引業者が利用者から預託を受けて管理
しているものについては、当該外国電子決済手段の発行者が電子決済手段の券面額による
払戻しが困難になった場合などに外国電子決済手段の券面額と同額で買い取ることを約
し、かつ、買取りを行うために必要な資産を保全することが求められている。このため、