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にわたるため、延長オプションを行使するか否かについて合理的に見込むことは通常
困難であると考えられ、企業会計基準適用指針第 16 号の取扱いを参照して、運営権者
が運営権設定期間を延長できる権利を行使する意思が明らかな場合を除き、延長可能
な期間を公共施設等運営権の耐用年数に含めないこととした(本実務対応報告第 9 項
参照)。
44-2. 2024年改正実務対応報告では、リース会計基準において、借手のリース期間につい
て、解約不能期間に、借手が行使することが合理的に確実であるリースの延長オプショ
ンの対象期間を加える(リース会計基準第15項)ことに変更したことを受けて、延長オ
プションの取扱いを変更するかどうかを検討した。
この点、公共施設等運営権の取得をリース会計基準の適用範囲に含めないこととし
ており、リース会計基準における借手のリース期間の定めの変更を 2024 年改正実務対
応報告に反映させないことが適切であると考えられるため、延長オプションの取扱い
について変更しないこととした(本実務対応報告第 9 項参照)。
公共施設等運営権の減損損失の認識の判定及び測定における資産のグルーピング
45. 公共施設等運営権は減損会計基準の対象となるが、当該公共施設等運営権の減損損
失の認識の判定及び測定において行われる資産のグルーピングにあたって、公共施設
等運営権に複数の公共施設等が含まれる場合の取扱いが論点になる。
46. この点、減損会計基準及び企業会計基準適用指針第 6 号「固定資産の減損に係る会計
基準の適用指針」(以下「減損適用指針」という。)では、資産のグルーピングは、他の
資産又は資産グループのキャッシュ・フローから概ね独立したキャッシュ・フローを生
み出す最小の単位で行うこととされており、管理会計上の区分や投資の意思決定(資産
の処分や事業の廃止に関する意思決定を含む。)を行う際の単位等を考慮してグルーピ
ングの方法を定めるものとされている。また、実務的に、例えば、継続的な収支の把握
がなされている単位や他の単位から生ずるキャッシュ・インフローと相互補完的であ
るか否かを考慮することとされている(減損会計基準 二 6.(1)及び減損適用指針第 7
項)。これらは、公共施設等運営権に複数の公共施設等が含まれる場合の検討において
も同様である。
47. ここで、公共施設等運営事業では、公共施設等運営権の設定において複数の公共施設
等が含まれることが想定されているが、公共施設等運営権の分割は認められていない
ため(民間資金法第 26 条第 1 項)、公共施設等運営権の移転時には、一括して移転する
ことが要求されており、個々の公共施設等を処分する場合には、管理者等の承認が必要
となる。このように、資産の処分や事業の廃止を公共施設等ごとには行うことができな
いため、通常は公共施設等運営権の単位でグルーピングを行うことが考えられる。この
ため、原則として、公共施設等運営権の単位でグルーピングを行うこととした。
ただし、管理会計上の区分、投資の意思決定を行う際の単位、継続的な収支の把握が