3
2024 7
連結財務諸表におけるリース取引の会計処
移管指針3
連結財務諸表におけるリース取引の会計処理に関する実務指針
平成9年11 11
改正 平成20 3月25
改正 平成26 11 28
日本公認会計士協
最終改正 2 0 24 7 1
1.はじめに
2.連結財務諸表におけるファイナンス・リース取引の会計処理
(1) 借手、貸手ともに所有権移転外ファイナンス・リース取引について売買処理を行
ている場合
(2) 借手、貸手ともに所有権移転外ファイナンス・リース取引について賃貸借処理を
っている場合
(3) 連結会社間で販売益が生じている物件を第三者にリースした場合の取扱い(貸手
会計処理)
3.連結の範囲及び持分法の適用範囲の判断におけるリース取引の取扱い
4.適
5.設例による解説
設例1 連結会社間で所有権移転外ファイナンス・リース取引が行われた場合の基本
な会計処理
設例2 借手の資産計上額と貸手の購入価額が相違する場合
設例3 利息相当額の取扱いが異なる場合
設例4 貸手の製作価額又は現金購入価額と借手に対する現金販売価額に差がある場
(貸手の会計処理)
- 1 -
1.はじめに
18
11
17
体的な指針としての性格を有するものであった。
平成1930
計基準第13
針第16
いう。)が公表されている。
ため留意が必要である。
便宜上、次のように略称している。
リース物件の所有権が借手に移転すると認められるファイナンス・リース取
引:「所有権移転ファイナンス・リース取引」
リース取引:「所有権移転外ファイナンス・リース取引」
通常の売買取引に係る方法に準じて行う会計処理:「売買処理」
通常の賃貸借取引に係る方法に準じて行う会計処理:「賃貸借処理」
2.連結財務諸表におけるファイナンス・リース取引の会計処理
(1)
行っている場合
基本的な会計処理
- 2 -
に従い内部取引の消去等が行われる設例1参照
借手の資産計上額と貸手の購入価額が相違する場合
針第22
しない。連結財務諸表上の資産の計上価額は外部調達価額とすべきであるため、
却を行う設例2参照
に重要性が乏しい場合には、当該修正は要しない。
連結会社間で利息相当額の取扱いが異なる場合
11項)。また、貸手においても、
ース会計基準第14
31(1)
ケースがあり得ることとなる。
設例3参照
が乏しい場合には、当該修正は要しない。
(2)
を行っている場合
- 3 -
7982
用できない。)。
引に係る注記金額から当該取引分を控除する。
(3)
手の会計処理)
56
参照
販売益の金額に重要性が乏しい場合には、特段の処理を要しない。
3.連結の範囲及び持分法の適用範囲の判断におけるリース取引の取扱い
要性 委員会52
判断
7982
金額を勘案する。
4.適
(1) 本報告は、平成10
10
財務諸表について本報告を適用することを妨げない。
(2)
2025
- 4 -
する。
(3)
261128261128
から適用する。
(4) 3
は、公表日以後適用する
5.設例による解説
説を示すこととする。
便
すぎない。
設例の仕訳の単位は、千円とする。
設例1
本的な会計処理
前提条件
(1) 借手(親会社)、貸手(子会社)ともに所有権移転外ファイナンス・リース
取引に該当する。
(2) 5年
(3) 48,000千円
明らかではない。)
(4)
月額 1,000千円
リース料総額 60,000千円
(5) 8年
(6) 定額法
(7) 年8%
リース料総額の現在価値は48,665千円となる。
(8)
- 5 -
(9)
(10) X1年4月1日
(11)決算日 3月31
(12)借手、貸手ともに売買処理を行っており、借手は、リース料総額から利息
51(2))に
よって会計処理を行っている。
X1X231
日)
48,665 48,000
め、48,000千円となる。
8.555
(単位:千円)
返済日
期首元本
元本分
期末元本
X1.9.30
48,000
3,947
44,053
X2.3.31
44,053
4,116
39,937
X2.9.30
39,937
4,291
35,646
X3.3.31
35,646
4,475
31,171
X3.9.30
31,171
4,667
26,504
X4.3.31
26,504
4,866
21,638
X4.9.30
21,638
5,074
16,564
X5.3.31
16,564
5,292
11,272
X5.9.30
11,272
5,518
5,754
X6.3.31
5,754
5,754
48,000
ア.X1リース取引開始日)
リース資産
48,000
リース債務
48,000
* 48,665 48,000
の方が低い額であるため48,000
イ.リース料支払日の仕訳(X130X231
リース債務
8,063
現金預金
12,000
支払利息*
3,937
- 6 -
* 2,053千円1,884千円3,937千円
ウ.リース資産の減価償却(X1日からX231
減価償却費*
9,600
減価償却費累計額
9,600
*
算する。
48,000×1/59,600千円
X1X231
日)
48,000
ュールと同様になる。
ア.X1日(リース取引開始日)
リース投資資産*
48,000
買掛金
48,000
*
イ.リース料回収日の仕訳(X130X231
現金預金
12,000
売上高
12,000
売上原価*
8,063
リース投資資産
8,063
* 受取リース料12,000千円(毎回6,0003,937千円(2,053
1,884千円)を差し引いた額をリース物件の売上原価として処理する。
連結財務諸表作成上の修正仕訳
X2年3月31
りとなる(便宜上、事業年度の合計額を記載している。単位は千円、( )は貸
方金額、以下同じ。)。
- 7 -
ア.連結精算表
親子合算
相殺消去
貸借対照表
リース投資資産
39,937
(39,937)
リース資産(機械装置)
48,000
48,000
減価償却累計額
(9,600)
(9,600)
38,400
38,400
リース債務
(39,937)
39,937
損益計算書
売上高
(12,000)
12,000
売上原価
8,063
(8,063)
減価償却費
9,600
9,600
支払利息
3,937
(3,937)
イ.修正仕訳
機械装置
48,000
リース資産
48,000
価償却累計額リース資
9,600
9,600
リース債務
39,937
リース投資資産
39,937
売上高
12,000
売上原価
8,063
支払利息
3,937
から購入
し、使用する会計処理をすることになる。
設例2 借手の資産計上額と貸手の購入価額が相違する場合
前提条件
設例1と同様とするが、以下の部分だけ異なることとする。
(3) 50,000千円
明らかではない。)
(8) 4,000千円(借手による残価保証はない。)
X1X231
日)
48,665 50,000
48,665
- 8 -
借手のリース債務の返済スケジュールは、以下のとおりとなる。
(単位:千円)
返済日
期首元本
元本分
期末元本
X1.9.30
48,665
4,053
44,612
X2.3.31
44,612
4,216
40,396
X2.9.30
40,396
4,384
36,012
X3.3.31
36,012
4,559
31,453
X3.9.30
31,453
4,742
26,711
X4.3.31
26,711
4,932
21,779
X4.9.30
21,779
5,129
16,650
X5.3.31
16,650
5,334
11,316
X5.9.30
11,316
5,547
5,769
X6.3.31
5,769
5,769
48,665
ア.X1リース取引開始日)
リース資産
48,665
リース債務
48,665
* リース料総額の現在価値(48,66550,000
り低い額であるため、48,665
イ.リース料支払日の仕訳(X130X231
リース債務
8,269
現金預金
12,000
支払利息*
3,731
* 1,9471,784千円=3,731千円
ウ.リース資産の減価償却(X1日からX231
減価償却費
9,733
減価償却費累計額
9,733
*
48,665×1/59,733千円
- 9 -
X1X231
日)
50,000
貸手のリース債権の回収スケジュールは、以下のとおりとなる。
(単位:千円)
回収日
期首元本
回収合計
元本分
利息分
期末元本
X1.9.30
50,000
6,000
3,740
2,260
46,260
X2.3.31
46,260
6,000
3,909
2,091
42,351
X2.9.30
42,351
6,000
4,086
1,914
38,265
X3.3.31
38,265
6,000
4,270
1,730
33,995
X3.9.30
33,995
6,000
4,463
1,537
29,532
X4.3.31
29,532
6,000
4,665
1,335
24,867
X4.9.30
24,867
6,000
4,876
1,124
19,991
X5.3.31
19,991
6,000
5,096
904
14,895
X5.9.30
14,895
6,000
5,327
673
9,568
X6.3.31
9,568
10,000
9,568
432
64,000
50,000
14,000
ア.X1日(リース取引開始日)
リース投資資産*
50,000
買掛金
50,000
*
イ.リース料回収日の仕訳(X130X231
現金預金
12,000
売上高
12,000
売上原価*
7,649
リース投資資産
7,649
* 受取リース料12,000千円(毎回6,0004,351千円(2,260
2,091千円)を差し引いた額をリース物件の売上原価として処理する。
- 10 -
連結財務諸表作成上の修正仕訳
X2年3月31
りとなる。
ア.連結精算表
親子合算
修正及び相殺消去
貸借対照表
リース投資資産
42,351
(42,351)
リース資産(機械装置)
48,665
1,335
50,000
減価償却累計額
(9,733)
533
(9,200)
38,932
40,800
リース債務
(40,396)
40,396
損益計算書
売上高
(12,000)
12,000
売上原価
7,649
(7,649)
減価償却費
9,733
(533)
9,200
支払利息
3,731
(3,731)
9,113
87
9,200
イ.修正仕訳
機械装置
48,665
リース資産
48,665
価償却累計額リース資
9,733
9,733
機械装置
1,335
リース投資資産
42,351
リース債務
40,396
売上原価
7,649
売上高
12,000
支払利息
3,731
減価償却累計額(機械装置)
533
減価償却費
533
48,665千円で計上するが、連結財務諸
表上は、貸手の購入価額である50,000
れるため、リース資産を機械装置に振り替えた上で機械装置を1,335千円追加計上
する。
9,73348,665
/5
4,0009,200千円((50,000千円4,000千円/5
)の減価償却費が計上されるため、修正仕訳で533
- 11 -
設例3 利息相当額の取扱いが異なる場合
前提条件
設例1と同様とするが、以下の部分だけ異なることとする。
(12)
31(1)
51(2)
ている。
X1X231
日)
60,000
りとなる。
(単位:千円)
返済日
返済合計
期末元本
X1.9.30
6,000
54,000
X2.3.31
6,000
48,000
X2.9.30
6,000
42,000
X3.3.31
6,000
36,000
X3.9.30
6,000
30,000
X4.3.31
6,000
24,000
X4.9.30
6,000
18,000
X5.3.31
6,000
12,000
X5.9.30
6,000
6,000
X6.3.31
6,000
60,000
ア.X1リース取引開始日)
リース資産
60,000
リース債務
60,000
*
- 12 -
イ.リース料支払日の仕訳(X130X231
リース債務
12,000
現金預金
12,000
ウ.リース資産の減価償却(X1日からX231
減価償却費
12,000
減価償却費累計額
12,000
*
算する。
60,000×1/512,000千円
X1X231
日)
48,000
リース投資資産の回収スケジュールは、以下のとおりとなる。
(単位:千円)
回収日
期首元本
回収合計
元本分
利息分
期末元本
X1.9.30
48,000
6,000
3,947
2,053
44,053
X2.3.31
44,053
6,000
4,116
1,884
39,937
X2.9.30
39,937
6,000
4,291
1,709
35,646
X3.3.31
35,646
6,000
4,475
1,525
31,171
X3.9.30
31,171
6,000
4,667
1,333
26,504
X4.3.31
26,504
6,000
4,866
1,134
21,638
X4.9.30
21,638
6,000
5,074
926
16,564
X5.3.31
16,564
6,000
5,292
708
11,272
X5.9.30
11,272
6,000
5,518
482
5,754
X6.3.31
5,754
6,000
5,754
246
60,000
48,000
12,000
ア.X1日(リース取引開始日)
リース投資資産
48,000
買掛金
48,000
*
イ.リース料回収日の仕訳(X130X231
現金預金
12,000
売上高
12,000
売上原価*
8,063
リース投資資産
8,063
* 受取リース料12,000千円(毎回6,0003,937千円(2,053
1,884千円)を差し引いた額をリース物件の売上原価として処理する。
- 13 -
連結財務諸表作成上の修正仕訳
X231
りとなる。
ア.連結精算表
親子合算
相殺消去
貸借対照表
リース投資資産
39,937
(39,937)
リース資産(機械装置)
60,000
(12,000)
48,000
減価償却累計額
(12,000)
2,400
(9,600)
48,000
(9,600)
38,400
リース債務
(48,000)
48,000
損益計算書
売上高
(12,000)
12,000
売上原価
8,063
(8,063)
減価償却費
12,000
(2,400)
9,600
イ.修正仕訳
機械装置
48,000
リース資産
48,000
価償却累計額リース資
12,000
12,000
リース債務
48,000
リース投資資産
39,937
売上高
12,000
リース資産
12,000
売上原価
8,063
減価償却累計額(機械装置)
2,400
減価償却費
2,400
60,000
12,000
48,000
毎期9,600千円(48,000千円/5
- 14 -
設例4
場合(貸手の会計処理)
前提条件
(1)
ース取引に該当する。
(2) 40,000千円
(親会社は製造業を営んでいる。)
(3) 48,000千円
ものとする。)
(4)
(5) 月額1,000年ごと、
リース料総額 60,000千円
(6)
(7)
(8)
始日は、X1日とする。
(9) 決算日 31
(10)
(リース適用指針第51(2)
親会社の個別財務諸表上の会計処理
X1日(子会社に対する販売日)
現金預金
48,000
売上高
48,000
売上原価
40,000
40,000
(注)親会社の個別財務諸表上、製品の販売益8,000千円計上される。
X1X231
日)
設例])。
- 15 -
(単位:千円)
回収日
期首元本
回収額
元本分
利息分
期末元本
1
X2.3.31
48,000
12,000
8,193
3,807
39,807
2
X3.3.31
39,807
12,000
8,843
3,157
30,964
3
X4.3.31
30,964
12,000
9,544
2,456
21,420
4
X5.3.31
21,420
12,000
10,301
1,699
11,119
5
X6.3.31
11,119
12,000
11,119
881
60,000
48,000
12,000
ア.X1日(リース取引開始日)
リース投資資産*
48,000
現金預金
48,000
*
イ.リース料回収日の仕訳(X231
現金預金
12,000
売上高
12,000
売上原価*
8,193
リース投資資産
8,193
* 12,0003,807千円=8,193千円
連結財務諸表作成上の修正仕訳
連結財務諸表作成上の連結精算表及び修正仕訳は、以下のとおりとなる。
ア.連結精算表
親子合算
相殺消去
貸借対照表
リース投資資産
48,000
(8,193)
39,807
損益計算書
売上高
(48,000)
(12,000)
12,000
(48,000)
売上原価
40,000
8,193
(8,193)
40,000
受取利息
(3,807)
(3,807)
イ.修正仕訳
()
売上高
12,000
売上原価
8,193
受取利息
3,807
- 16 -
48,0008,000千円)
当の売上高が計上されることとしている。)。
計上され、子会社で計上される売上は消去される。
()
販売益
8,000
繰延販売利益
8,000
繰延販売利益
1,600
販売益
1,600
売上高
12,000
売上原価
8,193
受取利益
3,807
()と同様に、子会社が第三者にリースすることにより、親会社の子会社への
販売益8,000
益に振り替える(適用指針第56)。
子会社で計上される売上高の消去については、()