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58-5. また、2020 年実務対応報告第 19 項の定めは、金利スワップの特例処理等について、
ヘッジ会計の原則的処理方法(繰延ヘッジ)に関する金利指標置換後の会計処理の定め
と同様の効果を意図したものであった(第 58 項参照)。この定めは、ヘッジ会計の原則
的処理方法(繰延ヘッジ)について、金利指標置換後の会計処理に関する取扱いの適用
期限が到来した後にもヘッジ会計の適用を継続することが可能となることを意図した
ものであった(第 53 項最終段落参照)。
58-6. さらに、金利指標改革に起因した金利指標の置換が行われたとしても、金利指標置換
時以後の期間について金融商品実務指針第 178 項の⑤以外の金利スワップの特例処理
に関する要件を満たすような金利指標の置換が本実務対応報告で定める金利指標置換
後の会計処理の適用期間内になされる場合には、当初契約時に想定していたヘッジの
効果の維持が見込まれる。これについて、2020 年実務対応報告第 19 項(2022 年改正実
務対応報告では第 19 項及び第 19-3 項)では特例的な取扱いを継続している間、再度
金利指標を置き換えたとしても、金利スワップの特例処理又は振当処理の適用を継続
することができるとしていた。この取扱いにより、金利指標の置換に起因して一時的に
金融商品実務指針第 178 項の③から⑤の要件が満たされなくなったとしても、2023 年
3 月 31 日以前に終了する事業年度の翌事業年度の期首以降も金利スワップの特例処理
の適用を継続するためには、改めて金利指標の置換を行うことで金融商品実務指針第
178 項の⑤以外の金利スワップの特例処理の要件が満たされるような金利指標の置換
が行われることが想定されていた。
58-7. 第 58-2 項から前項までの考え方は、2020 年実務対応報告について新たな解釈を示す
ものではない。しかし、本実務対応報告の定めに関して多様な解釈が生じることで、実
務に意図しない影響を及ぼすことが考えられるため、2020 年実務対応報告の開発時の
考え方を 2022 年改正実務対応報告で明確化することとした。
58-8. 金利指標置換後の会計処理に関する取扱いの適用期間が 2024 年 3 月 31 日以前に終
了する事業年度まで延長されても、米ドル建 LIBOR の一部のターム物の公表停止時期
が 2023 年 6 月末とされたことに伴い、金利指標置換前において金利スワップの特例処
理の要件を満たしていた取引に関して、金利指標改革に起因した金利指標の置換がな
され、かつ、当該金利指標置換時以後において金融商品実務指針第 178 項の⑤以外の金
利スワップの特例処理の要件を満たしている場合であっても、金利指標置換時が第 19
項の適用期間より後であるという理由で金利スワップの特例処理等が適用できなくな
る場合が想定された。これについて、当該金利指標の置換が第 19 項の適用期間より後
であるという理由のみにより機械的に金利スワップの特例処理が継続できないとする
ことは、第 58-4 項と同様に有用な財務情報の提供につながらない可能性があると考え
られた。
58-9. そのため、金利指標置換時が 2024 年 3 月 31 日以前に終了する事業年度までに到来
していない場合であっても、2024 年 3 月 31 日以前に終了する事業年度までに行われた