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の終了の後において、当該売却取引に付随して存続する原債権者と参加者との契約上の
諸関係
16.売却の会計処理を行う場合に、参加利益の売却後の市場利率の変動に伴う参加利益の売
却価額の変更は認められないが、原貸出債権の存在自体に瑕疵があったことに伴う参加利
益の売却価額の変更は、原債権者が参加者の損失についてリスクを負うことには該当しな
い。
原債権者と参加者の会計処理
17.ローン・パーティシペーション契約に関連して、原債権者が参加者から、貸出債権の回
収業務や貸出記録の管理業務等に関連して事務手数料や経費相当額を徴収する場合があ
る。このような場合には、原債権者が参加利益の売却後に参加者から受領する手数料等は、
管理業務等の事務コストに見合って合理的に算定されたものであることが必要である。手
数料等の金額が合理的に算定されていない場合には、参加利益の売却価額を修正してこれ
に係る損益を計上すべき場合がある。
18.参加者が原債権者に支払った参加利益の対価額とその参加元本金額との間に差額がある
場合には、参加者はその差額を参加期間にわたり期間配分することになるが、その方法と
しては利息法又はそれに準ずる方法を採用することが適当である。利息法とは、各期の利
息額を参加利益の対価額の残高に一定の利率を乗じて算定する方法であり、当該利率は元
本及び利息の総額を年金現価の計算式に従って割り引いた現在価値が当初の参加利益の対
価額に等しくなる利率として求められる。この期間配分額は、実質的に、支払った参加利
益の対価額の運用利回りの一部を構成するので、貸出金利息に加減して表示することにな
る。なお、第17項により、参加利益の売却価額の修正が行われる場合には、その修正額も
上記に準じて会計処理される。
19.ローン・パーティシペーションにおいて原債権者に支払不能の事態が生じた場合には、
参加者は原債権者に対する一般債権者として取り扱われることになる。したがって、参加
者からみれば、原債務者に対するものと原債権者に対するものの二つの信用リスクを負担
することになる。また、一定の状況が生じた場合、原債権者に対する一般債権者の立場か
らみれば、債権譲渡として会計処理した貸出元本の残高について、原債権者の債権と債務
の総額がそれぞれ増加することがある。このようなことから、第6項及び第9項に示され
ているような追加情報の注記を求めることとした。もっとも、重要性の乏しい場合にあっ
ては注記は不要であり、この場合の重要性の判断は、財務諸表の区分掲記の基準に準じる
ことが適当である。
20.本報告は、主として金融機関等の間で締結されるローン・パーティシペーション契約に
ついての会計処理と表示に関する実務指針を示すものである。
21.なお、本報告の直接の対象ではないが、債権流動化のうち、いわゆる買戻方式による債
権の譲渡等においては、契約上の形式としては債権が移転し、売却として会計処理されて