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81. 前項に示した平成 24 年改正会計基準の適用により生じ得る会計方針の変更のうち、
(1)については原則として当期純利益及び利益剰余金に影響を与えないことから(第 56
項参照)、年度末の財務諸表からの適用とする一方で、(2)はこれらに影響を与えるこ
とを踏まえ、期首からの適用とした。また、(3)についても当期純利益に影響を与え得
ることから、(2)と併せて適用することとした(第 34 項及び第 35 項参照)。
82. 過去の財務諸表に対して、平成 24 年改正会計基準が定める新たな会計処理の遡及適
用(企業会計基準第 24 号「会計方針の開示、会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会
計基準」(以下「企業会計基準第 24 号」という。)第 4 項(9))を求める場合、変更後
の未認識数理計算上の差異の残高を算定するために、平成 10 年会計基準の適用と制度
の開始のいずれか新しい方の時点以後の各事業年度の退職給付債務をすべて再計算す
るという過度な負担が生じることになるため、過去の財務諸表への遡及適用は求めな
いこととした(第 37 項参照)。
なお、退職給付債務及び勤務費用の定め(第 16 項から第 21 項参照)の適用初年度
(第 38 項参照)後において、正当な理由により退職給付見込額の期間帰属方法を変更
する場合には、原則として、企業会計基準第 24 号第 6 項(2)の定めに従って遡及適用
することになる。
83. 退職給付見込額の期間帰属方法の変更によって生じる退職給付債務の変動は、見積
数値と実績との差異又は見積数値の変更等により発生した差異という、数理計算上の
差異の定義(第 11 項参照)とは必ずしも整合しないことから、当該変動を含めた第 35
項の適用によって生じる退職給付債務の変動については、期首の数理計算上の差異に
加減するのではなく、期首の利益剰余金に加減するものとした。
84. 平成 24 年改正会計基準の適用にあたっては、過去の期間の財務諸表に対する遡及処
理は行われない(第 37 項参照)。したがって、平成 24 年改正会計基準が定める新たな
注記事項(第 30 項参照)についても、過去の期間に対する財務諸表の組替え(企業会
計基準第 24 号第 4 項(10))を行わないことに留意が必要である。
85. 平成 24 年改正会計基準の適用時期に関して、公開草案の段階では、第 80 項(2)及び
(3)を除く事項(第 80 項(1)など)については平成 23 年 4 月 1 日以後開始する事業年
度の年度末に係る財務諸表から、第 80 項(2)及び(3)については平成 24 年 4 月 1 日以
後開始する事業年度の期首から適用することとしていたが、公開草案に対して寄せら
れたコメントの中には、平成 24 年改正会計基準を導入するための実務上の受入準備が
整わないという意見があった。さらに、個別財務諸表を巡る審議状況なども踏まえて
検討した結果、第 80 項(2)及び(3)を除く事項(第 80 項(1)など)については平成 25
年 4 月 1 日以後開始する事業年度の年度末に係る財務諸表から適用することとし、こ
れに併せて、早期適用についても、平成 24 年改正会計基準を公表後に関係各方面にて
準備する期間を一定程度確保する観点から、適用時期を見直した(第 34 項参照)。ま
た、第 80 項(2)及び(3)については平成 26 年 4 月 1 日以後開始する事業年度の期首か