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計処理を行うものとしているが、当該終了の時点は、退職給付制度間の移行又は退職
給付制度の改訂における手続の中で、どの時点になると考えられるか。
A 適用指針第 1 号第 4 項において、退職給付制度の「終了」とは、以下の場合をいう
としている。
(1) 退職金規程の廃止、厚生年金基金の解散、基金型確定給付企業年金の解散又は規
約型確定給付企業年金の終了のように退職給付制度が廃止される場合。
(2) 退職給付制度間の移行又は制度の改訂により退職給付債務がその減少分相当額の
支払等を伴って減少する場合。なお、「支払等」には、以下のものが該当する。
① 年金資産からの支給又は分配(適用指針第 1 号第 21 項)
② 事業主からの支払又は現金拠出額の確定
③ 退職給付会計基準第 4 項に定める確定拠出制度に分類される退職給付制度へ
の資産の移換(適用指針第 1 号第 19-2 項、第 22 項及び第 23 項)
適用指針第 1 号では、退職給付制度が廃止された場合や退職給付制度に係る退職給
付債務に相当する額がすべて支払われた場合には、退職給付債務の消滅を認識し、未
認識過去勤務費用及び未認識数理計算上の差異についても、その時点で損益として認
識すべきものとしている(適用指針第 1 号第 27 項)。
上記(1)のように退職給付制度が廃止された場合(全部終了)には、廃止日をもって
事業主と従業員の権利義務は明確に変わることとなるため、退職給付制度の終了の時
点は当該廃止日と考えられる。
また、上記(2)のような場合(一部終了)には、退職給付制度の改訂規程等の施行に
よって事業主と従業員の権利義務は明確に変わることとなるため、退職給付制度の終
了の時点は当該施行日(改訂された規程や規約の適用が開始される日)が適当である
と考えられる。なお、この場合、退職給付制度の一部終了の規程等の改訂とともに、
退職給付水準を変更する規程等の改訂も明示的に行われた場合には、その改訂内容に
基づく過去勤務費用は改訂日(労使の合意の結果、規程や規約の変更が決定され周知
された日)現在で算定され、また、決算日現在では退職給付債務の数理計算が行われ
ることに留意する。退職給付制度の一部終了の規程等の改訂のみが行われ、退職給付
水準を変更する規程等の改訂が明示的に行われていない場合には、過去勤務費用が生
じないため、改訂日現在で退職給付債務の数理計算を行う必要はない。
年金資産からの支給又は分配の場合も、支給又は分配を伴う改訂規程等の施行日が
終了の時点と考えられる。当該施行日現在では未だ年金資産は減少しておらず支払債
務も履行されていないが、通常、廃止における支給や確定拠出への移換は、現物では
なく現金によって行われ、また、施行日から実際の支給や移換の時点までの期間は短
いことから、上記のように事業主と従業員の権利義務が明確に変わることに伴って、
施行日に退職給付制度の終了の会計処理(適用指針第 1 号第 10 項)を行うことが適当