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金たる性格を持つ部分が含まれている。
(1) 過去に行われた資産の再評価益が資本準備金に計上されている場合
(2) 株式移転設立完全親会社の資本準備金に株式移転完全子会社の留保利益相当額が含
まれている場合
15. よって、その他資本剰余金の処分による配当受領額でも、収益として計上することが明
らかに合理的である場合は、その場合に限って受取配当金として収益計上できるものとし
た。第 5 項で掲げた収益とみることが明らかに合理的な例の各々の趣旨は以下のとおりで
ある。
(1) 配当の対象となる時価のある有価証券を時価まで減損処理した期における配当(第
5 項(1)参照)
投資の対象となった有価証券が期末に時価まで減損処理され、評価損が損益計算書に
反映されている場合、配当に伴う価値の低下が期末時価に反映されているため、売買
目的有価証券のケースと同様に受取配当金として収益計上できると考えた。
(2) 投資先企業を結合当事企業とした企業再編が行われた場合において、結合後企業か
らの配当に相当する留保利益が当該企業再編直前に投資先企業において存在し、当
該留保利益を原資とするものと認められる配当(ただし、配当を受領した株主が、
当該企業再編に関して投資先企業の株式の交換損益を認識していない場合に限る。)
(第 5 項(2)参照)
結合後企業のその他資本剰余金の処分による配当が、実質的に企業再編直前の投資先
企業(結合当事企業)の留保利益相当額からの配当であることが確認できる場合は、
その他利益剰余金からの配当と同様に取り扱い、受取配当金として収益計上できると
考えた。
このような例示に該当する場合としては、配当を受領した株主が、投資先企業の株式
の交換損益を認識しないことを前提に、例えば、以下の場合が挙げられる。
① 吸収合併存続会社のその他資本剰余金に投資先企業であった吸収合併消滅会社の
留保利益相当額が含まれている場合の当該存続会社からの配当
② 株式移転設立完全親会社のその他資本剰余金に投資先企業であった株式移転完全
子会社の留保利益相当額が含まれている場合の当該親会社からの配当
なお、被結合企業に関する投資が清算されたとみる場合には、被結合企業の株式と引
換えに受け取った財の時価と、被結合企業の株式に係る企業結合直前の適正な帳簿価
額との差額を交換損益として認識するとともに、改めて当該受取対価の時価にて投資
を行ったものとするとされている(事業分離等会計基準第 32 項(1))。このため、当
該交換損益を認識した株主が、結合後企業のその他資本剰余金の処分による配当を受
けた場合には、その配当の原資が実質的に企業再編直前の投資先企業の留保利益に相
当するものかどうかにかかわらず、投資の払戻しとして有価証券の帳簿価額を減額処
理することになる。