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[設例22] カスタマー・ロイヤルティ・プログラム
1.前提条件
(1) A 社は、A 社の商品を顧客が 10 円分購入するごとに 1 ポイントを顧客に付与するカス
タマー・ロイヤルティ・プログラムを提供している。顧客は、ポイントを使用して、A 社
の商品を将来購入する際に 1 ポイント当たり 1 円の値引きを受けることができる。
(2) X1 年度中に、顧客は A 社の商品 100,000 円を現金で購入し、将来の A 社の商品購入に
利用できる 10,000 ポイント(=100,000 円÷10 円×1 ポイント)を獲得した。対価は固
定であり、顧客が購入した A 社の商品の独立販売価格は 100,000 円であった。
(3) A 社は商品の販売時点で、将来 9,500 ポイントが使用されると見込んだ。A 社は、本
適用指針第 50 項に従って、顧客により使用される可能性を考慮して、1 ポイント当たり
の独立販売価格を 0.95 円(合計額は 9,500 円(=0.95 円×10,000 ポイント))と見積
った。
(4) 当該ポイントは、契約を締結しなければ顧客が受け取れない重要な権利を顧客に提供
するものであるため、A 社は、顧客へのポイントの付与により履行義務が生じると結論
付けた(本適用指針第 48 項参照)。
(5) A 社は X2 年度末において、使用されるポイント総数の見積りを 9,700 ポイントに更新
した。
(6) 各年度に使用されたポイント、決算日までに使用されたポイント累計及び使用される
と見込むポイント総数は次のとおりである。
X1年度 X2年度
各年度に使用されたポイント 4,500 4,000
決算日までに使用されたポイント累計 4,500 8,500
使用されると見込むポイント総数 9,500 9,700
2.会計処理
(1) 商品の販売時
(単位:円)
(借)現金預金 100,000 (貸)売上高(*1)
契約負債(*1)
91,324
8,676
(*1) A 社は、取引価格 100,000 円を商品とポイントに独立販売価格の比率で次のとおり
配分する。
商品 91,324 円=100,000 円×独立販売価格 100,000 円÷109,500 円
ポイント 8,676 円=100,000 円×独立販売価格 9,500 円÷109,500 円