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場合、権利の行使を仮定し、親会社等の持分比率の変動があったとみなして算定した連結上
の親会社株主に帰属する当期純利益が減少するときは、当該ストック・オプションを連結上
の潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定にあたって考慮することとなる(適用指針第
33 項)。自己株式方式では、期首にワラントが行使され、この入金額を用いて期中平均株価
で自己株式の買受を行うと仮定する(会計基準第 56 項)ため、原則として、子会社株式の
期中平均株価(市場価格がない場合、市場価格に準ずると認められる価格によることを含む。
以下同じ。)を用いる必要がある。
しかしながら、未公開企業である子会社の場合には、ワラントの行使により発行される株
式に市場価格がないうえ、未公開企業である子会社のワラントが連結上の潜在株式調整後1
株当たり当期純利益の算定に与える影響は、通常小さいものと考えられる。このため、スト
ック・オプションの価値を算定する際に算出した付与日(条件変更が行われ、見直した場合
は条件変更日を含む。)の子会社株式の価値や各期末において合理的と考えられる評価方法
によって算出した子会社株式の価値をもとに、前期末(付与日の属する会計期間においては
付与日)と当期末の平均値を期中平均株価とみなすような簡便的な方法を採用することも認
められる。
転換負債の当期純利益調整額
Q4 転換負債の当期純利益調整額は、「転換負債に係る当期の支払利息の金額、社債金額よ
りも低い価額又は高い価額で発行した場合における当該差額の当期償却額及び利払いに
係る事務手数料等の費用の合計額から、当該金額に課税されたと仮定した場合の税額相当
額を控除した金額」(会計基準第 29 項(1))とされている。
(1) 転換社債型新株予約権付社債に関する償還損益、償還手数料、為替差損益及び社債発
行費は、当期純利益調整額に含まれるか?
(2) 税効果を考慮しても税額が発生しない場合、税額相当額を控除する必要はないか?
A それぞれ以下のように取り扱うものと考えられる。
(1) 転換仮定方式では、転換証券が期首に転換されたと仮定した結果、転換証券が期首から存
在しなかったとみなしている(会計基準第 58 項(2))。この仮定により、普通株式に係る当
期純利益に、分母となる株式数の調整に伴う当期純利益調整額を加え、潜在株式調整後1株
当たり当期純利益の分子とするが、当期純利益調整額には、転換を仮定することに伴う収益
及び費用の変動がすべて含まれるものと考えられる。したがって、例えば、期首に転換され
たと仮定した場合には転換負債の償還は行われないことになるため、損益計算書上の当期純
利益(連結損益計算書上は親会社株主に帰属する当期純利益)に含まれる償還損益や償還に
伴って発生する支払手数料は、当期純利益調整額に含まれることとなる。また、外貨建転換
社債型新株予約権付社債の決算時あるいは権利行使時の換算によって生じた為替差損益も