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取扱いを参考として、複数の事業セグメントをその経済的特徴の類似性等に基づいて集約
するための基準が検討された。SFAS 第 131 号では、小売チェーン店が個別に 10 店の店舗を
所有し、各店舗がそれぞれ事業セグメントの要件を満たしていたとしても、各構成単位が
同質であると考えられる場合、集約すべきであるとの例示がある。
71. 当委員会の検討の過程では、国際的な会計基準に定められている事業セグメントの集約
基準は厳格過ぎるため、より柔軟な取扱いとすることも検討すべきではないかという意見
もあった。しかしながら、事業セグメントは企業の経営者が意思決定のために実際に用い
ている構成単位であり、マネジメント・アプローチが経営者の視点を財務諸表利用者に提
供することを目的としている以上、事業セグメントの集約は、類似する事業上のリスクを
有し、それらを集約しても財務諸表利用者の意思決定に重要な影響を与えない場合に限ら
れるべきであるとされた。このため、本会計基準では、国際的な会計基準と同様に集約基
準を定めることとした(第11項参照)。
72. また、マネジメント・アプローチを導入した結果、一部の企業において非常に多数の報
告セグメントが開示される可能性があるとの意見があった。こうした指摘に対応するため、
当委員会では、重要性の低い事業セグメントの開示を省略する際に考慮すべき量的基準に
ついても検討した。検討の結果、本会計基準では、報告セグメントを決定する際に考慮す
べき一定の基準値を定めることとした(第12項参照)。
73. 当委員会は、第12項の量的基準を満たさない複数の事業セグメントを結合して報告セグ
メントとすることができる要件についても定めることとした(第13項参照)。
74. 従来のセグメント情報の開示では、「その他」として一括されたセグメントを除く開示
の対象となったセグメントの売上高合計が連結損益計算書の売上高の 50%以下である場合に
は、その理由を明らかにするとともに「その他」として一括されたセグメントについて一
定の事項を開示することとされていた。重要性の低い事業セグメントの開示を省略する際
の基準値を検討するにあたっては、従来のセグメント情報開示の実務を考慮し、損益計算
書の売上高の 50%を基準値とすべきであるという意見がある一方で、区分されているセグメ
ントの数が不十分という指摘があることからも、国際的な会計基準で定めている損益計算
書の売上高の 75%を基準値とすべきであるという意見があった。検討の結果、本会計基準
では、国際的な会計基準と同様の基準値を定めることとした(第14項参照)。
75. 国際的な会計基準では、報告すべきセグメントの数には実務上一定の限度があると考え
られており、その限度を正確に決定することはできないが、報告すべきセグメントの数が
10 を超える場合には、企業は当該区分によるセグメント情報を開示すべきか否かを検討す
べきであるとされている。当委員会の検討においても、企業が報告すべきセグメント数の
限度を定めることは、マネジメント・アプローチを採用する趣旨に反するのではないかと