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従来の基本的な考え方を踏襲することを確認した上で、「財務諸表作成者の作成負
担と財務諸表利用者の開示ニーズ及び開示の迅速性の要請とを勘案し、1株当たり
純資産額について開示を求めないこととし、重要な企業結合に関する事項及び企業
集団又は企業の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を適切に判断す
るために重要なその他の事項についても開示項目の簡素化を図った。」とされてい
る(四半期会計基準第 55-2 項)。
17.また、平成 23 年改正の企業会計基準適用指針第 14 号「四半期財務諸表に関する
会計基準の適用指針」(以下「四半期会計基準適用指針」という。)では、追加情報
の開示に関し、財務諸表作成者の負担を考慮して本指針で記載される事項を準用し
ないこととした上で、「監査委員会報告第 77 号の例示等を参考に、個々の企業集団
又は企業の実態に即して判断することが適切と考えられる。」とされている(四半
期会計基準適用指針第 114 項)。
18.これらを踏まえれば、四半期財務諸表における追加情報の記載事項は、年度の財
務諸表において開示される事項に比べ、その範囲は、通常、限定されるものと考え
られる。例えば、本指針において追加情報の注記として例示した項目のうち四半期
財務諸表に注記する項目は、利害関係人が年度の財務諸表を理解していることを前
提に、年度の財務諸表と比較して著しい変動がある項目や、借入金や社債等に付さ
れた財務制限条項に抵触している状況など、著しい変動の有無に関わらず四半期財
務諸表に重要な影響を及ぼすと認められる項目など、利害関係人が企業集団又は会
社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を適切に判断する上で必要
と認められる項目とすることが考えられる。
2.会社計算規則における取扱い
19.会社法の計算書類及び連結計算書類については、会社計算規則第 98 条及び第 116
条に「その他の注記」として追加情報の注記が規定されている。第 116 条において、
その他の注記は、貸借対照表等、損益計算書等及び株主資本等変動計算書等により
会社(連結注記表にあっては、企業集団)の財産又は損益の状態を正確に判断する
ために必要な事項と規定されており、財務諸表等規則第8条の5及び連結財務諸表
規則第 15 条に規定する追加情報の注記と同様の趣旨の規定であると解される。
20.金融商品取引法と会社法では財務諸表の開示目的、体系の面で必ずしも同一では
ないため、金融商品取引法に基づいて作成される財務諸表等では規則等で注記が義
務付けられているが、会社法上は会社計算規則では明記されていないものがある。
しかし、会社計算規則で明記されていないものであっても、計算書類又は連結計算
書類の利用者が会社の財産又は損益の状況に関する適正な判断を行うために必要
と認められるもの(会計基準等が要求している注記事項、規則等が求めている注記
事項を含む。)については、会社計算規則第 116 条に規定する注記が必要と考えら
れる。