テクノロジー委員会研究文書第9号
EDINET の基礎知識と監査報告書への XBRL タグ付けに係る研究文書
2 0 2 3 年 4 月 1 3 日
日本公認会計士協会
テ ク ノ ロ ジ ー 委 員 会
目 次
Ⅰ 本研究資料の目的 .................................................................. 1
Ⅱ EDINET の概要 ..................................................................... 1
1.EDINET とは ..................................................................... 1
2.EDINET の主な機能 ............................................................... 2
3.EDINET による公衆縦覧と行政サービスとしての閲覧期間の延長 ........................ 5
Ⅲ EDINET の XBRL 対象範囲 ............................................................ 6
1.XBRL の対象となる開示様式 ....................................................... 6
2.開示書類における XBRL の対象 ..................................................... 6
3.IFRS 適用会社及び米国会計基準適用会社に適用される EDINET タクソノミ .............. 20
Ⅳ.有価証券報告書等の作成から EDINET での提出までのプロセス .......................... 21
Ⅴ.EDINET で提出する監査報告書への XBRL タグ付け ..................................... 22
1.EDINET で提出する監査報告書への監査人の関与 .................................... 22
2.監査人に期待される対応 ......................................................... 23
3.監査上の主要な検討事項の XBRL タグ付けの解説 .................................... 27
4.監査上の主要な検討事項の XBRL タグ付けの注意事項 ................................ 36
5.監査報告書における監査上の主要な検討事項への画像の挿入 ......................... 42
6.その他の記載内容の XBRL タグ付けの解説 .......................................... 43
付録 EDINET に関連した日本公認会計士協会の公表物とその公表の経緯 .................... 48
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Ⅰ 本研究資料の目的
インターネットを中心とした情報通信技術の進展は企業情報開示の分野にも大き
な影響を与えてきた。有価証券報告書等をインターネットに接続したパソコンの画
面で閲覧することは既に一般的な開示書類へのアクセス方法であり、また企業情報
データベースサービスの中には企業情報が開示されてから時を置かずにリアルタイ
ムで提供されているサービスもある。このような企業情報開示の高度化は企業情報
の作成から提出までデジタルで完結する仕組みが支えている。金融庁は、2001 年か
ら有価証券報告書等の開示書類を提出し公衆縦覧に供するための電子開示システム
である EDINET(Electronic Disclosure for Investors’NETwork)を稼働させて、
企業情報のデジタルによる提出と開示に取り組んできた。EDINET は、我が国におけ
るデジタル開示のプラットフォームであり、順次、開示書類の対象範囲の拡大と機
能の拡充が図られている。公認会計士業務においても EDINET に関する知識は欠かせ
ないものであり、また、EDINET で開示される監査報告書への対応についても理解が
求められる。さらに、EDINET に関して日本公認会計士協会は随時、会員に対して監
査人の実務の参考となるように情報提供を行ってきており、過去の経緯を整理して
おくことは今後のデジタル開示の進展に対応するための参考になると考えられる。
そこで本研究文書では、EDINET の基礎知識と EDINET で提出される監査報告書への
XBRL タグ付けに関する解説を行い、付録として EDINET の稼働開始から現在に至るま
での EDINET に関連する日本公認会計士協会から会員に対して発出した文書の整理を
行っている。
本研究文書は、一般に公正妥当と認められる監査の基準を構成するものではなく、
会員が遵守すべき基準等にも該当しない。また、2023 年4月 13 日時点の最新情報に
基づいている。
Ⅱ EDINET の概要
1.EDINET とは
EDINET とは、金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電
子開示システムである。EDINET の稼働によって、法定開示書類の提出から公衆縦
覧等までの一連のプロセスを電子的に完結することが可能になった。EDINET は、
原則として 24 時間 365 日稼働している。
EDINET は、2001 年6月に稼働を開始した。その後、2008 年3月に財務諸表本表
に XBRL が導入され、2013 年9月には XBRL の対象範囲が財務諸表本表から有価証
券報告書等の開示書類全体に拡大された。同時に XBRL の対象となる開示書類も有
価証券報告書、有価証券届出書、大量保有報告書を含む 65 様式にまで拡大されて
いる1。
1 金融庁「EDINET タクソノミの概要説明 2-1-1 XBRL 対象範囲」を参照。
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EDINET の更改のうち、監査業務に影響を与えるものとしては、2008 年3月の財
務諸表本表への XBRL 導入、2013 年9月の EDINET で提出する開示書類全体への
XBRL 導入、2020 年 11 月に公表された EDINET タクソノミにより EDINET で提出され
る監査報告書の「監査上の主要な検討事項(KAM)」が XBRL の対象となったこと
(2021 年3月 31 日以後に終了する事業年度から適用)及び 2021 年 11 月に公表さ
れた EDINET タクソノミにより「監査上の主要な検討事項」に加えて「その他の記
載内容」も XBRL の対象となった(2022 年3月 31 日以後に終了する事業年度から
適用)ことが挙げられる。
【図表Ⅱ-1】EDINET の主な更改
2.EDINET の主な機能
EDINET は、有価証券報告書等の開示書類をインターネットで電子的に提出し、
さらに提出された開示書類をインターネットで閲覧する情報システムである。
EDINET の機能としては「書類提出機能」と「書類閲覧機能」に分けられる。書類
閲覧機能に関しては、単に EDINET での開示書類の閲覧だけではなく、開示書類の
二次利用性を高めるため、高度な検索機能及びダウンロード機能が用意されてい
る。さらにダウンロードの方法としては、データを個別に選択してダウンロード
する方法と、API(Application Programming Interface)による方法が用意され
ている。API とは、あるアプリケーション(利用者のアプリケーション)が他のシ
ステム(EDINET)の機能を使うためのインターフェイスのことをいう。金融庁は
EDINET からデータをダウンロードするための API を公開しており、利用者は自ら
のシステムと EDINET を API 連携させることで、自動的にデータをダウンロードす
ることができるようになる。
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【図表Ⅱ-2】EDINET の主な機能
(1) 高度な検索機能
EDINET には検索機能として書類詳細検索、全文検索及び書類簡易検索の三つ
が用意されている。EDINET では、検索条件指定時に様々な条件指定が可能であ
る。例えば、書類簡易検索及び全文検索では、複数条件を組み合わせる「AND 検
索」、「OR 検索」及び「NOT 検索」を行うことができる。
【図表Ⅱ-3】複数条件での全文検索
書類簡易検索画面では、検索するコード(EDINET コード、ファンドコード及
び証券コード)及び名称において、検索条件の先頭にさらに「接頭辞」を付け
て検索条件を限定することができる。書類簡易検索では、「提出者/発行者/フ
ァンド」の検索欄に提出者等の名称を入力し、「ファンドを含む」のオプション
を選択することになるが、提出者と同じ名称のファンドを検索したい場合には、
検索結果にファンド以外の提出者も含まれてしまう。効率的な検索を行うため
には検索結果の絞り込みが必要になるが、この場合は検索条件の先頭に「接頭
辞」を追加することで絞り込み検索が可能となる。
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【図表Ⅱ-4】「接頭辞」を付けた条件検索(書類簡易検索のみ)
接頭辞による名称の絞り込みには【図表Ⅱ-5】のような種類が用意されてい
る。なお、名称による絞り込み以外にも、EDINET コードや証券コードなどで絞
り込むための接頭辞も用意されている2。
【図表Ⅱ-5】名称による絞り込み方法
接頭辞 接頭辞の意味
検索結果の表示
s:
i:
f:
提出者名称 提出者の名称を対象とした検索結果が表示
される。
発行者名称 発行者の名称を対象とした検索結果が表示
される。
ファンド名称 ファンドの名称を対象とした検索結果が表
示される。
(2) ダウンロード
EDINET の利用者は、EDINET で開示書類を閲覧するのみならず、ダウンロード
によって開示書類のデータを入手し、自ら用意したアプリケーションで企業分
析を行ったり、企業情報のデータベースを構築したり、開示書類を二次利用す
ることができる。
EDINET には、開示書類をダウンロードする方法として、開示書類の検索結果
から個別にダウンロードする方法と API の機能を使ったデータ取得方法が用意
されている。個別にダウンロードする場合には、対象とする開示書類を EDINET
の検索画面より検索し、データ形式を選択して実行する。API の機能を使う場合
には、金融庁が公開している「EDINET API 関連資料」の API 仕様書などを参考
にして利用者側の情報システムに API で連携するプログラムを実装したり、ウ
ェブブラウザで API を実行したりすることになる。EDINET に提出された当日分
の提出書類の一覧は原則として1分ごとに更新されるため、API を使えばほぼリ
アルタイムでデータを取得できるといえる。
2 金融庁「書類閲覧操作ガイド」を参照。
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【図表Ⅱ-6】EDINET API バージョン1で取得可能な開示書類
開示書類
有価証券報告書等の提出本文書 監査報告書 XBRL PDF 代替書面・添付文書 英文ファイル
ファイル形式 ZIP 形式
PDF 形式 ZIP 形式 ZIP 形式
開示書類の検索結果から個別にダウンロードする方法では XBRL のほかに CSV
(Comma Separated Values)や PDF もダウンロードできる。API による方法では取
得できるデータには XBRL だけでなく、EDINET で提出された書類そのものも含まれ
る。
XBRL は米国の電子開示システムである EDGAR(Electronic Data-Gathering,
Analysis, and Retrieval system)でも採用されており、さらに欧州の ESMA
(European Securities and Markets Authority : 欧州証券市場監督局)は、欧州
の上場企業に対して 2020 年1月1日以降に開示する事業年度から年次報告書に含
まれる財務諸表を XBRL で作成することを求めている。このように XBRL は開示書類
の二次利用を目的としたデータ形式として世界でも普及が進んでいる。CSV につい
ては2次元の表データや複雑な階層構造を有するデータを表現することには不向
きだが、スプレッドシートで利用できるという利点がある。
3.EDINET による公衆縦覧と行政サービスとしての閲覧期間の延長
EDINET は金融商品取引法に定める開示書類の公衆縦覧を電子的に行うための開
示システムであるが、同時に、インターネットを通じた行政サービスとしての情
報提供という役割もある。EDINET で有価証券報告書等の法定開示書類を提出した
場合には、その提出したファイルに記録されている事項を公衆の縦覧に供するも
のとされている(金融商品取引法第 27 条の 30 の7第1項)。そして公衆縦覧の方
法については、2021 年3月1日に施行された金融商品取引法施行令の改正におい
て、従来から規定されている財務局3にあるモニター画面に表示して公衆の縦覧に
供することに加えて、インターネットを利用する方法(EDINET 閲覧サイトにおい
て閲覧が可能となる状態に置く方法)が新たに追加された4(金融商品取引法施行
令第 14 条の 12)。この改正前までは公衆縦覧の方法には EDINET 閲覧サイトでの閲
覧は含まれておらず、EDINET での閲覧は行政サービスとしての情報提供と位置付
けられていた。しかし実態として開示書類は EDINET で閲覧されることがほとんど
3 全国の財務局には関東財務局などのほか、福岡財務支局、沖縄総合事務局(財務部)があるが、本研究 文書ではそれらを総称して「財務局」と表記している。 4 当該改正に関する金融庁のパブリックコメントの結果に記載されている別紙1の No.2 を参照。
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であると考えられるため、公衆縦覧の方法も実態に合わせて改正されたといえる。
2023 年1月4日に稼働した更改後の EDINET では「企業内容等の開示に関する内
閣府令」に係る開示書類(有価証券報告書、四半期報告書及び臨時報告書)の閲
覧期間が延長された。これは公衆縦覧の期間の延長ではなく行政サービスとして
閲覧を可能にするものとして位置付けられている5。
閲覧期間の変更
【図表Ⅱ-7】開示書類の閲覧期間延長
延長する開示書類 有価証券報告書 四半期報告書 臨時報告書
5年→10 年 3年→10 年 1年→2年
Ⅲ EDINET の XBRL 対象範囲
1.XBRL の対象となる開示様式
2008 年の EDINET への XBRL 導入時には有価証券届出書、有価証券報告書、四半
期報告書及び半期報告書における財務諸表本表が XBRL の対象であったが、2013 年
の EDINET 更改により内部統制報告書や臨時報告書なども XBRL の対象となった。
2022 年 12 月時点では XBRL の対象は 65 様式に広がっている。XBRL の対象様式の詳
細については、金融庁が公表している「EDINET タクソノミの概要説明」又は「提
出者別タクソノミ作成ガイドライン」に記載されている。
2.開示書類における XBRL の対象
XBRL の対象となる開示様式の多くは、財務諸表だけではなく、開示書類全体が
XBRL の対象となっている。例えば、企業の概況の主要な経営指標等の推移(ハイ
ライト情報)や大株主の状況、役員の状況などの経理の状況以外の部分も XBRL の
対象である。近年は、企業に対してサステナビリティ情報などの非財務情報の開
示の拡充を求める動きが強まってきているが、EDINET では既に非財務情報につい
ても XBRL の対象となっており、XBRL のタグが付いているテキスト情報を比較・分
析することが可能である。
有価証券報告書における監査業務に関連する開示についても、公認会計士等に
対する報酬の内容やネットワークファームに対する報酬の内容は XBRL のタグ付け
対象である。2021 年からは監査報告書の記載事項である「監査上の主要な検討事
項」、2022 年からは「その他の記載内容」についても XBRL のタグ付け対象となっ
た。
開示書類に対する XBRL タグ付けの対象を把握していることは、開示書類の分析
を行うためのデータ収集を効率的に行う上で重要である。どのような開示項目に
5 金融庁の「EDINET 更改に係る全体説明会」(2022 年9月 22 日実施)において、参加者から寄せられた 質問の概要及び質問に対する回答の No.9 を参照。
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どのようなレベルで XBRL のタグが付けられているのかは、金融庁が公表している
「タクソノミ要素リスト」、「勘定科目リスト」及び「国際会計基準タクソノミ要
素リスト」で調べることができる。
下記【図表Ⅲ-2】では 2023 年版 EDINET タクソノミの有価証券報告書に関する
タグについて報告書の区分ごとにタグの種類と主なタグ付け範囲の概要を取りま
とめた。ここではタグの種類として包括タグと詳細タグに分類している。包括タ
グとは、広範囲の情報を包括して付けるためのタグであり、詳細タグとは、一意
となる数値、文字列又は文章の情報に対して付けるタグである。データに包括タ
グを付けることで、包括タグが付いた単位でデータを取得して、整理することが
できる。データを整理してから検索をすることによって検索の精度が上がること
が期待される。一方、データに詳細タグを付けることで、詳細タグの単位で数値
や文章を取得して、情報システムで自動処理することができる。例えば、詳細タ
グで取得したデータでデータベースを自動更新したり分析プログラムを動かした
りすることが期待される。
【図表Ⅲ-1】包括タグと詳細タグの意味
タグ種類
包括タグ 詳細タグ
タグ付け範囲
広範囲の情報 一意となる数値、文字列又は文章
有価証券報告書のタグ付けの特徴としては、開示の中区分又は小区分ごとに包
括タグが付けられていることと、経営指標、財務諸表などの財務数値のほか、従
業員の状況、大株主の状況、コーポレート・ガバナンスの状況、監査報告書など
の財務情報以外の情報に対しても詳細タグが付けられていることである。このよ
うに有価証券報告書に開示されている財務情報以外の情報を自動で取得するため
の仕組みが既に備わっているといえる。
なお、【図表Ⅲ-3】では 2023 年度版 EDINET タクソノミの内部統制報告書に関す
るタグ付けについて取りまとめた。
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【図表Ⅲ-2】「企業内容等の開示に関する内閣府令 第三号様式 有価証券報告書」の
XBRL タグ付けの概要(2023 年版 EDINET タクソノミから作成)
※上場会社の場合の例示を記載している。なお、ハイライトは詳細タグの項目である。
開示区分
表紙 企業の概況
タグ種類 詳細タグ 表紙に記載される会社名等
タグ付け範囲の概要
連結経営指標等
記載内容全体 表中の値 記載内容全体 表中の値
包括タグ 詳細タグ 提出会社の経営指標等 包括タグ 詳細タグ 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 記載内容全体 包括タグ セグメントごとの従業員数等、提出会社の従業 詳細タグ 員数等、平均年齢、平均勤続年数、平均年間給 与
沿革 事業の内容 関係会社の状況 従業員の状況
事業の状況
経営方針、経営環境及び 対処すべき課題等 事業等のリスク
重要事象等の内容、分 析及び対応策
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
経営者による財政状態、 経営成績及びキャッシ ュ・フローの状況の分析 経営上の重要な契約等 包括タグ 記載内容全体 記載内容全体 研究開発活動 セグメントごとの研究開発費
包括タグ 詳細タグ
設備の状況
設備投資等の概要
主要な設備の状況 設備の新設、除却等の計 画 賃貸資産
設備投資等の概要 主要な設備の状況 設備の新設、除却等の 計画
自社用資産
設備投資等の概要 主要な設備の状況 設備の新設、除却等の 計画
記載内容全体 セグメントごとの設備投資額
包括タグ 詳細タグ 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体
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開示区分
タグ種類
タグ付け範囲の概要
提出会社の状況 株式等の状況
株式の総数等 株式の総数 発行済株式
包括タグ 記載内容全体 記載内容全体 包括タグ 株式種類ごとに発行数、事業年度末現在発行 詳細タグ 数、提出日現在発行数、上場金融商品取引所名 又は登録認可金融商品取引業協会名、内容
包括タグ 記載内容全体
新株予約権等の状況 ストックオプション 制度の内容 ライツプランの内容 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 その他の新株予約権 等の状況
行使価額修正条項付新 株予約権付社債券等の 行使状況等 発行済株式総数、資本 金等の推移 所有者別状況
大株主の状況
議決権の状況 発行済株式
自己株式等
取得者の株式等の移 動状況
役員・従業員株式所有 制度の内容
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 詳細タグ
包括タグ 詳細タグ
記載内容全体 株式種類ごとに所有者別の株主数、所有株式 数、所有株式数の割合 記載内容全体 上位の大株主ごとの氏名又は名称、住所、所有 株式数、発行済株式(自己株式を除く。)の総数 に対する所有株式数の割合
包括タグ 記載内容全体 記載内容全体 包括タグ 議決権の種類ごとに株式数、議決権の数、内容 詳細タグ 包括タグ 記載内容全体 所有者ごとの氏名又は名称、住所、自己名義所 詳細タグ 有株式数、他人名義所有株式数、所有株式数の 合計、発行済株式総数に対する所有株式数の割 合 包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
自己株式の取得等の状況 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体
株式の種類等 株主総会決議による取 得の状況 取締役会決議による取 得の状況 株主総会決議又は取締 包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
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開示区分 役会決議に基づかない ものの内容 取得自己株式の処理状 況及び保有状況
配当政策
コーポレート・ガバナン スの状況等
コーポレート・ガバナ ンスの概要
企業統治の組織形態 (3分類)の変更 企業統治の体制の概 要(監査役設置会 社) 企業統治の体制の概 要(監査等委員会設 置会社) 企業統治の体制の概 要(指名委員会等設 置会社) 会社の支配に関する 基本方針 役員の状況
監査の状況
監査公認会計士等の 異動について 監査公認会計士等に 対する報酬の内容
ネットワークファー ムに対する報酬の内 容
役員の報酬等
役員ごとの連結報酬 等
株式の保有状況(最大 保有会社、投資株式計
タグ種類
タグ付け範囲の概要
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 詳細タグ
記載内容全体 基準日ごとの決議日付、決議機関、基準日、配 当金の総額、1 株当たり配当額
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 詳細タグ
記載内容全体 役員のうち男性及び女性の人数、役員のうち女 性の比率、役員ごとの役職名、氏名、生年月 日、略歴、任期、所有株式数(普通株式及び普 通株式以外)、脚注
包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体
詳細タグ 提出会社と連結子会社に区分して、監査証明業 務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬並 びに各合計
包括タグ 詳細タグ
詳細タグ 提出会社と連結子会社に区分して、監査証明業 務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬並 びに各合計 記載内容全体 役員区分ごとに報酬等の総額、報酬等の種類別 の総額、対象となる役員の員数 記載内容全体 役員ごとに連結報酬等の総額 記載内容全体 ・保有目的が純投資目的以外の目的である投資
包括タグ 詳細タグ 包括タグ 詳細タグ
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開示区分 上額が次に大きい会社 の場合も同じタグ付 け)
タグ種類
タグ付け範囲の概要
株式を非上場株式、非上場株式以外の株式ごと に銘柄数、貸借対照表計上額、株式数が増加し た銘柄数、株式数の増加に係る取得価額の合計 額、株式数が増加した理由、株式数が減少した 銘柄数、株式数の減少に係る売却価額の合計額 ・保有目的が純投資目的以外の目的である特定 投資株式の明細を銘柄ごとに、銘柄名、株式数 (省略可)、貸借対照表計上額(省略可)、保有 目的、定量的な保有効果、株式数が増加した理 由、保有目的、定量的な保有効果及び株式数が 増加した理由、当該株式の発行者による提出会 社の株式の保有の有無 ・保有目的が純投資目的以外の目的であるみな し保有株式の明細を銘柄ごとに、銘柄名、株式 数(省略可)、貸借対照表計上額(省略可)、保 有目的、定量的な保有効果、株式数が増加した 理由、保有目的、定量的な保有効果及び株式数 が増加した理由、当該株式の発行者による提出 会社の株式の保有の有無 ・保有目的が純投資目的である投資株式を非上 場株式、非上場株式以外の株式ごとに銘柄数、 貸借対照表計上額の合計額、受取配当金の合計 額、売却損益の合計額、評価損益の合計額 ・投資株式の保有目的を純投資目的から純投資 目的以外の目的に変更したものについて、銘柄 ごとに銘柄名、株式数、貸借対照表計上額 ・投資株式の保有目的を純投資以外の目的から 純投資目的に変更したものについて、銘柄ごと に銘柄名、株式数、貸借対照表計上額
最大保有会社の名称 詳細タグ 最大保有会社(提出会社でない場合)の名称 投資株式計上額が次 に大きい会社の名称
詳細タグ 投資株式計上額が次に大きい会社(提出会社で
ない場合)の名称
経理の状況
経理の状況
連結財務諸表
連結貸借対照表 連結損益計算書
詳細タグ 連結財務諸表が基づく規則、財務諸表が基づく 規則、連結財務諸表が別記事業の特別の法令若 しくは準則に基づく場合の記載、指定国際会計 基準により連結財務諸表を作成した場合の記 載、連結財務諸表を作成していない場合の記 載、特例財務諸表を作成する場合の記載、連結 財務諸表等の適正性を確保するための特段の取 組み、監査証明について、監査人の交代、決算 期変更についてなど
包括タグ 詳細タグ
日本基準又は IFRS 基準、修正国際基準、米国会 計基準別の表ごと
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開示区分 連結包括利益計算書 連結株主資本等変動計 算書 連結キャッシュ・フロ ー計算書 注記事項
継続企業の前提に関 する事項 連結財務諸表作成の ための基本となる重 要な事項
タグ種類
タグ付け範囲の概要
日本基準及び IFRS 基準については表中の値
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 詳細タグ
記載内容全体 ・連結子会社の数、持分法を適用した非連結子 会社又は関連会社の数、持分法を適用した非連 結子会社の数、持分法を適用した関連会社の 数、連結子会社の事業年度等に関する事項 ・上記のほか主要な非連結子会社の名称及び連 結の範囲から除いた理由などの項目ごと
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
重要な会計上の見積 り 会計方針の変更
会計基準等の改正 等に伴う会計方針 の変更 会計基準等の改正 等以外の正当な理 由による会計方針 の変更 会計上の見積りの 変更と区別するこ とが困難な会計方 針の変更
未適用の会計基準等 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 表示方法の変更 包括タグ 記載内容全体 会計上の見積りの変 更 修正再表示 追加情報 連結貸借対照表関係 棚卸資産の内訳の 注記
包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体
包括タグ 詳細タグ
記載内容全体 商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品、棚 卸資産の値 記載内容全体 受取手形、売掛金、契約資産のそれぞれの総 額、貸倒引当金、純額の値 記載内容全体 貸倒引当金の値
受取手形、売掛金 及び契約資産の金 額の注記 資産の金額から直 接控除している引 当金の注記
包括タグ 詳細タグ
包括タグ 詳細タグ
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タグ種類 包括タグ 詳細タグ
タグ付け範囲の概要
記載内容全体 減価償却累計額の値
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
記載内容全体 包括タグ 詳細タグ 契約負債の値 包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 受取手形割引高、受取手形裏書譲渡高の値 詳細タグ
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
開示区分 有形固定資産の減 価償却累計額の注 記 有形固定資産の圧 縮記帳額の注記 減損損失累計額の 表示に関する注記 非連結子会社及び 関連会社の株式及 び社債等 事業用土地の再評 価に関する注記 担保に供している 資産の注記 契約負債の金額の 注記 のれん及び負のの れんの表示に関す る注記 棚卸資産及び工事 損失引当金の表示 に関する注記 特別法上の準備金 等に関する注記 企業結合に係る特 定勘定の注記 保証債務の注記 受取手形割引高及 び(又は)受取手 形裏書譲渡高 特別目的会社の債 務等に関する注記 契約による積立金 の注記 指定法人の純資産 の記載に関する注 記 別記事業の資産及 び負債の分類に関 する注記 期末日満期手形の 会計処理
貸借対照表関係のそ の他の要素
主に特定業種にお 包括タグ それぞれの注記項目ごとの記載内容全体
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開示区分 いて記載が求めら れる注記
連結損益計算書関係 顧客との契約から 生じる収益の金額 の注記 工事損失引当金繰 入額の注記 棚卸資産の帳簿価 額の切下げに関す る注記 主要な販売費及び 一般管理費 一般管理費及び当 期製造費用に含ま れる研究開発費 減損損失に関する 注記 企業結合に係る特 定勘定の取崩益の 注記 固定資産売却益の 注記 固定資産売却損の 注記 固定資産除却損の 注記 固定資産除売却損 の注記 別記事業の収益及 び費用の分類に関 する注記
損益計算書関係のそ の他の要素
主に特定業種にお いて記載が求めら れる注記
連結包括利益計算書 関係
その他の包括利益 に係る税効果額 その他の包括利益 に係る組替調整額 その他の包括利益 に係る組替調整額
タグ種類
タグ付け範囲の概要
包括タグ 詳細タグ
記載内容全体 顧客との契約から生じる収益の値
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 詳細タグ
記載内容全体 棚卸資産帳簿価額切下額の値
包括タグ 詳細タグ 包括タグ 詳細タグ
記載内容全体 減価償却費、貸倒引当金繰入額の値 記載内容全体 一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開 発費、研究開発費の値
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ それぞれの注記項目ごとの記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
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タグ種類
タグ付け範囲の概要
開示区分 及び税効果額 連結株主資本等変動 計算書関係
包括タグ 記載内容全体
発行済株式及び自 己株式に関する注 記 新株予約権等に関 する注記 配当に関する注記 包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
連結キャッシュ・フ ロー計算書関係
現金及び現金同等 物の期末残高と貸 借対照表に掲記さ れている科目の金 額との関係 株式の取得により 新たに連結子会社 となった会社があ る場合には、当該 会社の資産及び負 債の主な内訳 株式の売却により 連結子会社でなく なった会社がある 場合には、当該会 社の資産及び負債 の主な内訳 現金及び現金同等 物を対価とする事 業の譲受け若しく は譲渡又は合併等 を行った場合に は、当該事業の譲 受け若しくは譲渡 又は合併等により 増加又は減少した 資産及び負債の主 な内訳 重要な非資金取引 の内容 投資活動によるキ ャッシュ・フロー には、保険事業に 係る資産運用業務
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
- 15 -
開示区分 から生じるキャッ シュ・フローを含 んでいる旨 リース取引関係 金融商品関係 有価証券関係 金銭の信託関係 その他有価証券評価 差額金 デリバティブ取引関 係 退職給付関係 ストック・オプショ ン等関係 税効果会計関係 企業結合等関係 資産除去債務関係 賃貸等不動産関係 収益認識関係 棚卸資産関係 セグメント情報等 報告セグメントの 概要 報告セグメントの 変更に関する事項 単一セグメントで ある旨 報告セグメントご との売上高、利益 又は損失、資産、 負債その他の項目 の金額の算定方法 報告セグメントご との売上高、利益 又は損失、資産、 負債その他の項目 の金額に関する情 報 セグメント表の脚 注 報告セグメント合 計額と財務諸表計 上額との差額及び 当該差額の主な内 容(差異調整に関
タグ種類
タグ付け範囲の概要
包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
詳細タグ 記載文章
包括タグ 記載内容全体
詳細タグ 表中の値
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
- 16 -
開示区分 する事項) 製品及びサービス ごとの情報 地域ごとの情報
主要な顧客ごとの 情報 減損損失 報告セグメントに 配分されていない 減損損失の内容 報告セグメントご とののれんの償却 額及び未償却残高 に関する情報 報告セグメントご との負ののれんの 償却額及び未償却 残高に関する情報 報告セグメントに 配分されていない のれんの償却額又 は未償却残高の内 容 報告セグメントご との負ののれん発 生益に関する情報 公共施設等運営事業 関係 関連当事者情報 開示対象特別目的会 社関係 1株当たり情報 重要な後発事象 修正国際基準に係る 連結財務諸表注記事 項 米国会計基準に係る 連結財務諸表注記事 項
タグ種類
タグ付け範囲の概要
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 売上高、有形固定資産のそれぞれの記載内容全
体 包括タグ 記載内容全体
詳細タグ 表中の値 詳細タグ 記載文章
詳細タグ のれん償却額、のれん、のれん(相殺前)の値
詳細タグ 負ののれん償却額、負ののれん、負ののれん
(相殺前)の値
詳細タグ 記載文章
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
連結附属明細表 包括タグ 記載内容全体 社債明細表 包括タグ 記載内容全体 借入金等明細表 資産除去債務明細表 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体
その他
- 17 -
開示区分
タグ種類
タグ付け範囲の概要
財務諸表
貸借対照表
損益計算書
製造原価明細書 売上原価明細書 鉄道事業営業費明細 表 自動車道事業営業費 明細表 電気通信事業営業費 用明細表 電気事業営業費用明 細表 営業費明細表 高速道路事業営業費 用、営業外費用及び 特別損失等明細表 事業費用明細表
表全体 表中の値 表全体 表中の値
包括タグ 詳細タグ 包括タグ 詳細タグ 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
株主資本等変動計算書 包括タグ 詳細タグ
表全体 表中の値
注記事項
継続企業の前提に関 する事項 重要な会計方針 重要な会計上の見積 り 会計方針の変更
会計基準等の改正 等に伴う会計方針 の変更 会計基準等の改正 等以外の正当な理 由による会計方針 の変更 会計上の見積りの 変更と区別するこ とが困難な会計方 針の変更
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
未適用の会計基準等 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 表示方法の変更 包括タグ 記載内容全体 会計上の見積りの変 更 修正再表示
包括タグ 記載内容全体
- 18 -
開示区分
追加情報 貸借対照表関係
タグ種類 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 詳細タグ
タグ付け範囲の概要
担保に供している資産の注記など (連結財務諸表作成会社を想定しているため詳 細は省略している) 主要な販売費及び一般管理費など (連結財務諸表作成会社を想定しているため詳 細は省略している)
損益計算書関係
包括タグ 詳細タグ
有価証券関係 税効果会計関係 企業結合等関係 収益認識関係 重要な後発事象
附属明細表
包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 引当金明細表等の明細表など
(連結財務諸表作成会社を想定しているため詳 細は省略している)
主な資産及び負債の内容 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 その他 提出会社の株式事務の概要 包括タグ 記載内容全体 提出会社の親会社等の情報 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体
その他の参考情報
提出会社の保証会社等の情 報 独立監査人の報告書(連 結・個別)
包括タグ 詳細タグ 監査上の主要な検討事項 包括タグ 詳細タグ
その他の記載内容
包括タグ 詳細タグ
記載内容全体 監査法人名、公認会計士名 記載内容全体 全体概要、見出し、開示への参照、内容及び理 由、監査上の対応、連結と同一内容である旨 記載内容全体 未修正の重要な誤り
(注)上記表の経理の状況については連結財務諸表作成会社の場合のタグ付けであり、
連結財務諸表を作成していない会社の場合にはその開示に対応したタグが用意され
ている。
- 19 -
【図表Ⅲ-3】「財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に
関する内閣府令 第一号様式 内部統制報告書」の XBRL タグ付けの概要(2023 年版
EDINET タクソノミから作成)
※ハイライトは詳細タグに関する項目である。
開示区分
タグ種類
タグ付け範囲の概要
表紙 財務報告に係る内部統制の基本 的枠組みに関する事項 評価の範囲、基準日及び評価手 続に関する事項 評価結果に関する事項 付記事項 特記事項
詳細タグ 表紙に記載される会社名等 包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体
包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体 包括タグ 記載内容全体
3.IFRS 適用会社及び米国会計基準適用会社に適用される EDINET タクソノミ
EDINET タクソノミは、内閣府令タクソノミと財務諸表本表タクソノミ、国際会
計基準タクソノミ及び DEI タクソノミで構成されている。内閣府令タクソノミと
は、EDINET で提出が義務付けられている提出書類のうち XBRL で作成される開示項
目から財務諸表本表タクソノミ又は国際会計基準タクソノミで定義されている科
目以外の開示項目で構成されているタクソノミである。財務諸表本表タクソノミ
は、日本基準で作成される財務諸表本表に係る科目で構成されているタクソノミ
であり、国際会計基準タクソノミは IFRS 基準に準拠して財務諸表を作成している
EDINET 提出会社の財務諸表の科目で構成されているタクソノミである。DEI タク
ソノミは EDINET で提出される書類の基本情報及び提出する会社の基本情報で構成
されているタクソノミである。このように EDINET タクソノミは、複数のタクソノ
ミで構成されており、EDINET 提出会社が適用している会計基準によって、使用す
る EDINET タクソノミの組合せが異なる。
IFRS 基準を適用している会社は、国際会計基準タクソノミを使用して財務諸表
本表、セグメント情報等の注記事項のタグ付けを行う。それ以外の開示項目につ
いては内閣府令タクソノミを使用してタグ付けを行う。なお、国際会計基準タク
ソノミは金融庁が作成したタクソノミであり、IFRS 財団が作成して公表している
IFRS タクソノミとは異なる。そのため、金融庁の国際会計基準タクソノミを使っ
て作成した日本企業の XBRL データと IFRS タクソノミを使って作成した海外企業の
XBRL データは、会計基準は同じ IFRS 基準であっても XBRL データとしての比較可
能性は確保されていない。
米国会計基準を適用している会社は、財務諸表部分について日本基準、IFRS 基
準のようにタクソノミが用意されていない。そのため、貸借対照表などの財務諸
表本表については詳細タグが付けられていない。財務諸表以外の部分については、
内閣府令タクソノミを使用してタグ付けを行う。
- 20 -
【図表Ⅲ-4】EDINET 提出会社の適用会計基準と EDINET タクソノミの組合せ
EDINET タクソノミ 内閣府令タクソノミ 財務諸表本表タクソノミ 国際会計基準タクソノミ DEI タクソノミ
〇…適用、-…非適用
会計基準
日本基準
IFRS 基準 米国会計 基準
修正国際 基準
〇 〇 - 〇
〇 - 〇 〇
〇 - - 〇
〇 - - 〇
Ⅳ.有価証券報告書等の作成から EDINET での提出までのプロセス
有価証券報告書等の開示書類は XBRL 形式のデータで提出することになるが、多く
の提出会社は「開示書類作成支援システム」を使って開示書類を作成している。一
般的に、開示書類作成支援システムは、ディスクロージャー支援会社がインターネ
ット経由のクラウドサービスとして提出会社に提供している。
ディスクロージャー支援会社の開示書類作成支援システムを使うことを前提とし
て3月決算会社が6月の株主総会後に有価証券報告書を提出する場合、一般的に3
月から4月上旬にかけて当期の有価証券報告書のひな型が前期の有価証券報告書を
ベースに開示書類作成支援システムにセットアップされる。このひな型では文章に
よる開示項目は前期の記載内容が当期の記載箇所に転記される。また、2期比較の
表形式の数値については前期の数値は前期の記載箇所に転記され、当期の数値の記
載箇所が空欄となる。その後、5月から6月にかけて提出会社は、開示書類作成支
援システム上で有価証券報告書の更新作業を行う。この更新作業には数値、非数値
の記載データに対する XBRL タグ付け作業も含まれる。
有価証券報告書等の財務局への提出は、インターネットを通じて EDINET で開示書
類のデータを提出会社がアップロード(登録)することによって行われる。
【図表Ⅳ-1】有価証券報告書作成スケジュール例
- 21 -
Ⅴ.EDINET で提出する監査報告書への XBRL タグ付け
1.EDINET で提出する監査報告書への監査人の関与
EDINET で提出される監査報告書については、2021 年3月 31 日以後に終了する事
業年度から監査上の主要な検討事項が、さらに 2022 年3月 31 日以後に終了する事
業年度からは、その他の記載内容が XBRL のタグ付けの範囲に含まれることになっ
た。
EDINET で提出される監査報告書の作成(XBRL データの作成を含む。)は、監査
人の作成した草案に基づき被監査会社の責任の下で行われる。具体的には、有価
証券報告書等を提出する被監査会社が、監査人から入手した監査報告書の草案に
基づいて、開示書類作成支援システムに監査報告書の記載事項を入力し、さらに
XBRL タグ付けをすることによって作成している。しかしながら、監査報告書は、
被監査会社ごとに違いのない定型的な記載ではなく、監査上の主要な検討事項の
ように個々の被監査会社ごとに固有の事項が記載されるため、被監査会社には監
査報告書の入力及び XBRL タグ付けに誤りが生じないように慎重な作業が求められ
ている。
被監査会社による開示書類作成支援システムへの入力のために監査人が作成し
た監査報告書の草案が、監査人が最終的に被監査会社に提供する原本と一致して
おり、誤りが含まれていない場合であっても、開示書類作成支援システムへの入
力の過程において誤りが生じ、適切な情報が提供されないときには、監査人の責
任によるものではないにもかかわらず、EDINET で提出される監査報告書の利用者
に対して、監査人が誤った監査報告書の提供に関与しているという外観を生じさ
せることがある。また、監査報告書への正確な XBRL タグ付けは、監査に関する情
報の収集や分析において利便性が高まることが期待される一方、不正確なタグ付
けによる情報の開示は利用者の利便性を損なうこととなる。
社会の期待に応え、公共の利益に資するため、誠実に行動するという倫理規則
の趣旨に照らして、監査人には、EDINET で提出される監査報告書の作成に関して
このような外観を生じさせないように、注意を払うことが期待される(監査基準
報告書 700 実務ガイダンス第1号「監査報告書に係るQ&A(実務ガイダンス)」
Q4-1参照)。特に、監査報告書の XBRL タグ付けの範囲が監査上の主要な検討
事項やその他の記載内容にまで拡大されており、監査人は被監査会社への監査報
告書の草案の提出から EDINET による監査報告書の提出までの一連のプロセスに関
して注意を払うことが期待されるものと考えられる。
EDINET で提出される監査報告書に対する監査人の対応を時系列で示すと、例え
ば、以下のとおりである。なお、スケジュールは3月決算会社を想定している。
- 22 -
【図表Ⅴ-1】EDINET で提出される監査報告書の作成・提出スケジュールの例示
2.監査人に期待される対応
上記【図表Ⅴ-1】EDINET で提出される監査報告書の作成・提出スケジュールの
例示における監査人の対応について具体的に示すと以下のとおりである。
(1) 監査報告書ひな型の提示(図表Ⅴ-1①)
被監査会社に対して監査報告書のひな型を提示する。監査報告書のひな型を
提示する目的は、被監査会社が開示書類作成支援システムに入力する監査報告
書のレイアウトを設定するためである。したがって、前年度と同じレイアウト
を予定している場合には、必ずしも監査報告書のひな型を提示する必要はない
場合がある。
(2) 電子データでの監査報告書の草案及び XBRL タグ付け指定の提供(図表Ⅴ-1
②④)
ア.電子データでの監査報告書の草案の提供
通常、監査人は文書作成ソフトウェアを使って監査報告書の草案を作成し、
それを監査人は被監査会社に対して、電子データのまま又は紙媒体に印刷し
て提供している。紙媒体で監査報告書の草案を提供した場合には、被監査会
社は開示書類作成支援システムへの入力が必要となるが、監査基準等の改訂
に伴う監査報告書の記載事項等の改正によって、被監査会社の入力負担が増
加しており、入力誤りのリスクが高くなっていると考えられる。そのため、
監査報告書の草案の提供に当たっては、紙媒体で監査報告書の草案を被監査
会社に提供することに代えて、セキュリティに十分配慮した上で電子データ
による監査報告書の草案を提供することが望ましいと考えられる。
イ.監査報告書へのタグ付け指定の方法
監査人が監査報告書の草案を電子データで提供することに合わせて、監査
- 23 -
報告書における XBRL タグ付けの指定も文書作成ソフトウェアのコメント機能
を使うことが効率的である。監査報告書の XBRL のタグは、「タクソノミ要素リ
スト」で確認することができる。
監査報告書の XBRL タグには、名称として「冗長ラベル」というタグの設定
がある。冗長ラベルには、タグの表示名称に加えて、個別、連結の区分、タ
グが属するグループ等が記載されており、他のタグとの重複がない独自な名
称が設定されている。そのため、監査報告書で XBRL タグを指定する場合は、
冗長ラベルを用いることが適切である。
また、監査報告書の XBRL タグには、[メンバー]と表記されているタグがあ
る。この[メンバー]タグは、監査上の主要な検討事項の数に合わせて、昇順
で設定する。例えば、監査上の主要な検討事項の一つ目には、1件目 [メン
バー]、二つ目には2件目 [メンバー]のように設定する。[メンバー]タグは
監査上の主要な検討事項の数に合わせて追加する。
なお、別紙として、監査人が文書作成ソフトウェアのコメント機能を使っ
て監査報告書に XBRL タグ付けを指定したサンプルを用意しており、適宜加工
して利用できるように文書作成ソフトウェアで提供している。
- 24 -
【図表Ⅴ-2】監査報告書に XBRL タグ付け指定をしたサンプル一覧
パターン/ 別紙番号
区分 会計基準
1
連結 日本基準
2
連結
国際会計 基準
3
連結 日本基準
4
個別 日本基準
5
個別 日本基準
6
個別 日本基準
7
個別 日本基準
8
連結 日本基準
9
連結 日本基準
監査上の主要な検討事項(以下、本図表において 「KAM」と記載)及びその他の記載内容の記載の特徴 ・ 表形式による KAM の記載 ・ KAM の数は2 ・ 開示への参照が複数あり ・ その他の記載内容あり ・ 表形式による KAM の記載 ・ KAM の数は2 ・ 開示への参照は複数あり、二つ目の KAM の開
示への参照は連続して記載
・ その他の記載内容あり ・ 表形式による KAM の記載 ・ KAM の数は2 ・ 開示への参照は KAM の見出しに記載 ・ その他の記載内容あり ・ 表形式による KAM の記載 ・ KAM の数は2 ・ 開示への参照が複数あり ・ その他の記載内容あり ・ 文章形式による KAM の記載 ・ 連結と同一として KAM の記載を省略 ・ KAM の数は2 ・ 開示への参照は二つ目の KAM に記載 ・ その他の記載内容あり ・ 表形式による KAM の記載 ・ KAM の数は2 ・ 一つ目の KAM は通常の記載で、二つ目の KAM
は連結と同一として KAM の記載を省略
・ その他の記載内容あり ・ KAM の記載なし ・ その他の記載内容あり ・ その他の記載内容あり ・ 未修正の重要な誤りあり ・ 表形式による KAM の記載 ・ KAM の数は2 ・ 開示への参照が複数あり ・ その他の記載内容(監査範囲の制約)あり ・ 表形式による KAM の記載 ・ KAM の数は2 ・ 開示への参照が複数あり
監査上の主要な検討事項に関する XBRL のタグは、【図表Ⅴ-3】のとおりである。
[メンバー]タグは、単独では使用せず、「見出し」、「開示への参照」、「内容及び理
由」及び「監査上の対応」のタグと組み合わせて、監査上の主要な検討事項の数
- 25 -
に合わせて使用する。[メンバー]タグは監査上の主要な検討事項以外でも利用す
ることが想定されており、標準タグとして 30 件まで用意されている。
【図表Ⅴ-3】監査上の主要な検討事項の XBRL タグ(連結・個別)
記載項目 区分 監査上の 主要な検 討事項
連結
個別
XBRL タグの冗長ラベル 監査上の主要な検討事項、連結 [テキストブロック] 監査上の主要な検討事項、個別 [テキストブロック] 全体概要、監査上の主要な検討 事項、連結 [テキストブロッ ク] 全体概要、監査上の主要な検討 事項、個別[テキストブロック]
連結
個別
タグ付けの対象及び内容
監査上の主要な検討事項の記 載全体に対してタグ付けされ る。
「監査上の主要な検討事項」 区分の冒頭に記載する説明文 言に対してタグ付けされる。 主見出しである「監査上の主 要な検討事項」は含めない。 監査上の主要な検討事項の連 番を示す「〇件目」のタグを 組み合わせて、個々の監査上 の主要な検討事項を区別する ための小見出しに対してタグ 付けされる。 個々の監査上の主要な検討事 項において注記事項への参照 が記載されている場合に、監 査上の主要な検討事項の連番 を示す「〇件目」のタグを組 み合わせて、文章中の注記事 項への参照部分を区切ってタ グ付けされる。注記事項への 参照が、文章中に複数記載さ れている場合には、それぞれ の注記事項の参照先ごとにタ グ付けされる。
監査上の主要な検討事項の連 番を示す「〇件目」のタグを 組み合わせて、監査上の主要 な検討事項に決定した理由に 対してタグ付けされる。
監査上の主要な検討事項の連 番を示す「〇件目」のタグを 組み合わせて、監査上の対応 に対してタグ付けされる。
全体概要
見出し
開示への 参照
内容及び 理由
監査上の 対応
連結
見出し、監査上の主要な検討事 項、連結
個別
見出し、監査上の主要な検討事 項、個別
連結
開示への参照~開示への参照 5、監査上の主要な検討事項、 連結
個別
開示への参照~開示への参照 5、監査上の主要な検討事項、 個別
連結
個別
連結
個別
内容及び理由、監査上の主要な 検討事項、連結[テキストブロ ック] 内容及び理由、監査上の主要な 検討事項、個別[テキストブロ ック] 監査上の対応、監査上の主要な 検討事項、連結[テキストブロ ック] 監査上の対応、監査上の主要な 検討事項、個別[テキストブロ ック]
- 26 -
XBRL タグの冗長ラベル
記載項目 区分 連結と同 一内容で ある旨
個別
連結と同一内容である旨、監査 上の主要な検討事項、個別[テ キストブロック]
共通 1件目 [メンバー]
共通 2件目 [メンバー]
共通 3件目 [メンバー]
共通 4件目 [メンバー]
共通 5件目 [メンバー]
タグ付けの対象及び内容 連結財務諸表及び個別財務諸 表の監査を実施しており、連 結財務諸表の監査報告書に記 載されている監査上の主要な 検討事項と同一内容であるた め個別財務諸表の監査報告書 においてその記載を省略して いる場合に、その説明文に対 して監査上の主要な検討事項 の連番を示す「○件目」のタ グを組み合わせてタグ付けさ れる。
監査上の主要な検討事項の記 載数に応じて追加する。例え ば、記載数が2の場合は、1 件目 [メンバー]と2件目 [メンバー]を、それぞれ「見 出し」、「開示への参照」、「内 容及び理由」、「監査上の対 応」と組み合わせてタグ付け する。
(3) 監査報告書の草案及び XBRL タグ付け状況の確認(図表Ⅴ-1③⑤)
監査報告書の草案及び XBRL タグ付け状況を確認する方法としては、被監査会
社が使用している開示書類作成支援システムから被監査会社に XBRL タグが表示
されているレポートを出力してもらい、当該レポートを確認する方法がある。
なお、開示書類作成支援システムの閲覧用 ID を被監査会社から付与されている
場合には、当該閲覧用 ID を使用してインターネットから開示書類作成支援シス
テムにアクセスし、表示の出力設定で、XBRL タグ表示(冗長ラベル表示)を選
択すると、監査報告書に設定されている XBRL タグとその設定範囲を確認するこ
とができる。なお、開示書類作成支援システムへのアクセスは、インターネッ
トを通じて各自のパーソナルコンピュータで行われるため、セキュリティへの
配慮及びシステムの動作環境を事前に確認する必要がある。
3.監査上の主要な検討事項の XBRL タグ付けの解説
以下、監査上の主要な検討事項の記載区分ごとに解説を行う。なお、特に明示
していない限り、連結財務諸表と個別財務諸表に対する監査報告書の両方のタグ
付けに共通する内容である。
(1) 監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項の記載区分の全体が「監査上の主要な検討事項」の
- 27 -
タグ付け範囲となる。この範囲には主見出しである「監査上の主要な検討事項」
も含まれる。
【図表Ⅴ-4】「監査上の主要な検討事項」のタグ付け対象範囲(監査報告書の該当部
分を抜粋)
(2) 全体概要
「全体概要」のタグ付け範囲は、監査上の主要な検討事項の区分の冒頭に記
載する記述内容である。この範囲には主見出しである「監査上の主要な検討事
項」は含まれず、また、個々の監査上の主要な検討事項の小見出しも含まれな
い。
【図表Ⅴ-5】「全体概要」のタグ付け対象範囲(監査報告書の該当部分を抜粋)
- 28 -
監査人は、企業及び監査に関する事実及び状況を踏まえて、報告すべき監査
上の主要な検討事項がない場合には、個々の監査上の主要な検討事項を記載し
ない場合がある。その場合には、記載しない旨の記述内容も「全体概要」のタ
グ付け対象範囲に含まれる(【図表Ⅴ-6】ケース1)。ただし、後述する連結と
同一内容である旨を記載している場合には、その小見出しと連結同一内容であ
る旨の記述は「全体概要」のタグ付け対象の範囲に含まれない(【図表Ⅴ-6】
ケース2)。
【図表Ⅴ-6】報告すべき監査上の主要な検討事項がない場合の「全体概要」のタグ付
け対象範囲(監査報告書の該当部分を抜粋)
(3) 見出し
個々の監査上の主要な検討事項には、区分を明確にするためにそれぞれに小
見出しを付けることが求められている。この小見出しに該当する部分が「見出
し」のタグ付け範囲となる。EDINET タクソノミに用意されている「見出し」の
タグは一つのみだが、これは同じく EDINET タクソノミに用意されている「メン
- 29 -
バータグ」と呼ばれる連番を設定するための XBRL タグと組み合わせて、複数の
監査上の主要な検討事項の小見出しに XBRL タグ付けを行うことになる。メンバ
ータグは「1 件目[メンバー]」、「2 件目[メンバー]」、「3 件目[メンバー]」とい
ったタグが用意されており、監査上の主要な検討事項の記載件数に合わせてメ
ンバータグを使用する。
【図表Ⅴ-7】「見出し」のタグ付け範囲とタグ付け方法(監査報告書の該当部分を抜
粋)
(4) 開示への参照
個々の監査上の主要な検討事項において注記事項への参照が記載されている
場合に、当該注記事項を示す記述内容が「開示への参照」のタグ付け範囲の対
象となる。「開示への参照」のタグ付けについては、「見出し」のタグ付けと同
様に監査上の主要な検討事項の件数に合わせたメンバータグとの組合せで注記
事項への参照の記述内容にタグ付けされる。
- 30 -
【図表Ⅴ-8】「開示への参照」のタグ付け範囲とタグ付け方法(監査報告書の該当部
分を抜粋)
<注記事項への参照が複数記載されている場合>
一つの監査上の主要な検討事項において、注記事項への参照が複数記載され
ている場合に、注記事項への参照の記述方法が、(A)文章中で離れた記述となっ
ている場合と(B)連続した記述となっている場合によってタグ付け方法が異なる。
(A)文章中で離れた記述となっている場合には、注記事項への参照箇所ごとに区
切って「開示への参照」のタグが付けられる。例えば、一つ目の注記事項への
参照には、「開示への参照」のタグ、二つ目の注記事項への参照には「開示への
参照2」のタグ、三つ目以降は、「開示への参照3」のタグ、「開示への参照4」
のタグというように注記事項への参照箇所を区切ってタグ付けされる。
一方、(B)複数の注記事項への参照の記載が連続した記述となっている場合に
は、注記事項への参照を区切らずに、注記事項への参照の全体に一つの「開示
への参照」のタグを付けることになる。
なお、同一の注記事項への参照が複数回記載されている場合には、初出の注
記事項への参照のみがタグ付けされる。
「開示への参照」のタグ付け方法の注意事項については、金融庁が公表して
いる「EDINET タクソノミの概要説明」に記載されている。
- 31 -
【図表Ⅴ-9】金融庁「EDINET タクソノミの概要説明」から該当箇所を抜粋
2-5-2-19 監査報告書 <KAM の「開示への参照」のタグ付け>
注記事項への参照が記載されている場合は、当該参照を「開示への参照」要素で
タグ付けしてください。
一つの KAM について注記事項への参照が複数記載されている場合、「開示への参 照」要素、「開示への参照2」要素等を用いてそれぞれタグ付けしてください。ただ し、連続して記載される複数の参照情報はまとめて一つの要素でタグ付けしてくだ さい。一つの KAM について同一の参照情報が複数回記載されている場合は、初出の みのタグ付けで差支えありません。
【図表Ⅴ-10】一つの監査上の主要な検討事項に注記事項への参照が複数ある場合(監
査報告書の該当部分を抜粋)
【図表Ⅴ-11】同一の注記事項への参照が複数回記載されている場合(監査報告書の該
当部分を抜粋)
- 32 -
(5) 内容及び理由
「内容及び理由」のタグ付け対象となるのは、監査上の主要な検討事項の内
容及び決定理由として記載されている内容である。記載区分の項目名である
「監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由」自体はタグ付けの範囲には含
まれない。監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由において、注記事項へ
の参照が記載されている場合でも「内容及び理由」のタグ付けの範囲は、注記
事項への参照の記載を含めた文章全体が対象となる。その場合、「開示への参照」
のタグ付けと「内容及び理由」のタグ付けが重複しているが、テキストデータ
としてはそれぞれ別のデータとして作成されており、タグ付けによるエラーは
生じない。
なお、見出しのタグ付けと同様に、監査上の主要な検討事項の記載件数に合
わせたメンバータグとの組合せでタグ付けが行われる。
【図表Ⅴ-12】「内容及び理由」のタグ付け範囲とタグ付け方法(監査報告書の該当部
分を抜粋)
<監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由において、記載内容を複数に分け
ている場合>
一つの小見出しを設定し、その監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
において、記載内容を複数に区分している場合には、「内容及び理由」のタグ付
けは区分せずに一つのタグを使ってタグ付けが行われる。つまり、小見出しが
- 33 -
一つの場合には「内容及び理由」のタグも一つとなる。
【図表Ⅴ-13】監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由に複数の項目が区分記載さ
れている場合(監査報告書の該当部分を抜粋)
(6) 監査上の対応
「監査上の対応」のタグ付け対象となるのは、監査上の主要な検討事項に対
する監査上の対応として記載されている内容である。記載区分の項目名である
「監査上の対応」自体はタグ付けの範囲には含まれない。なお、「見出し」のタ
グ付けと同様に、監査上の主要な検討事項の記載件数に合わせたメンバータグ
との組合せでタグ付けが行われる。
【図表Ⅴ-14】「監査上の対応」のタグ付け範囲とタグ付け方法(監査報告書の該当部
分を抜粋)
- 34 -
(7) 連結と同一内容である旨
連結財務諸表及び個別財務諸表の監査を実施しており、連結財務諸表の監査
報告書に記載されている監査上の主要な検討事項と同一内容であるため個別財
務諸表の監査報告書においてその記載を省略している場合には、その旨の記載
に対して「連結と同一内容である旨」のタグが付けられる。このタグは個別財
務諸表に対する監査報告書のみに使用され、連結財務諸表の監査報告書では使
われない。
ただし、個々の「監査上の主要な検討事項」区分の表記において、「監査上の
主要な検討事項の内容及び決定理由」又は「監査上の対応」の記載区分を設け
ている場合には、その記載内容として連結と同一の内容のため記載を省略して
いても「連結と同一内容である旨」のタグ付けは行われない。
「連結と同一内容である旨」のタグ付け方法の注意事項については、金融庁
が公表している「EDINET タクソノミの概要説明」に記載されている。
【図表Ⅴ-15】金融庁「EDINET タクソノミの概要説明」から該当箇所を抜粋
2-5-2-19 監査報告書 <KAM の「連結と同一内容である旨」のタグ付け>
個別財務諸表の監査報告書において、「内容及び理由」及び「監査上の対応」の記 載がなく、「見出し」、「開示への参照」及び「連結と同一内容である旨」(「開示への 参照」は記載がない場合あり)のみの記載がある場合に、「連結と同一内容である 旨」のタグ付けをしてください。一つの KAM で「連結と同一内容である旨」の記載 があっても、「内容及び理由」又は「監査上の対応」の記載がある場合には、「連結 と同一内容である旨」のタグ付けをしません。
【図表Ⅴ-16】連結と同一内容のタグ付け範囲とタグ付け方法(監査報告書の該当部分
を抜粋)
- 35 -
4.監査上の主要な検討事項の XBRL タグ付けの注意事項
(1) 「開示への参照」のタグ付け
開示への参照のタグ付けで誤りやすい例として、以下のようなケースが挙げ
られる。
【図表Ⅴ-17】開示への参照のタグ付けで誤りが生じやすい例
誤りが生じやすい例 タグ付けの範囲を注記事項への参照に区切らずに文 章全体を対象としてしまう場合 注記事項以外への参照にタグ付けしてしまう場合 タグ付け対象
誤りの種類 タグ付け範囲 の誤り
参照 図表Ⅴ-18
図表Ⅴ-19
同一の監査上の主要な検討事項で複数の注記事項へ の参照に異なるメンバータグを付けてしまう場合
の誤り メンバータグ の誤り
図表Ⅴ-20
【図表Ⅴ-18】開示への参照のタグ付け範囲の誤り(監査報告書の該当部分を抜粋)
【図表Ⅴ-19】開示への参照のタグ付け対象の誤り(監査報告書の該当部分を抜粋)
- 36 -
【図表Ⅴ-20】開示への参照のタグ付けのメンバータグとの組合せの誤り(監査報告書
の該当部分を抜粋)
(2) 監査上の主要な検討事項の HTML 上のレイアウト
EDINET での監査報告書は、ウェブブラウザのスクロールで全体を表示させる
仕組みである。一方、監査人が監査報告書の作成で利用する文書作成ソフトウ
ェアは、印刷レイアウトを重視してページ区切りが設定されている。監査上の
主要な検討事項の記載内容によっては、文章量が多くなり、監査上の主要な検
討事項の途中でページ区切りが生じることがある。そのような場合において、
監査上の主要な検討事項の表の途中で区切り線を入れてしまうと、XBRL タグ付
けの範囲が表の区切り線で止まってしまうため、文章全体を一つのタグでタグ
付けできず、コンピュータによる自動集計が適切に行われないおそれがある。
さらに、監査報告書を EDINET で閲覧した場合、スクロールの途中で監査上の主
要な検討事項の記載が分割された状態で表示される場合がある。
金融庁が公表している「EDINET タクソノミの概要説明」では、注意事項とし
て一つの監査上の主要な検討事項の「内容及び理由」(又は「監査上の対応」)
を一つのタグでタグ付けできないようなレイアウトは可能な限り避けるように
要請している。そのため、文書作成ソフトのレイアウトに合わせて監査上の主
要な検討事項の表の途中で区切り線を入れることがないように EDINET で提出す
る監査報告書を作成する必要がある。
- 37 -
【図表Ⅴ-21】金融庁「EDINET タクソノミの概要説明」から該当箇所を抜粋
2-5-2-19 監査報告書 <KAM の HTML 上のレイアウトに係る注意事項>
「内容及び理由」(又は「監査人の対応」)を HTML 表(又はテーブル行)で記載す る場合に、表の区切りを「内容及び理由」(又は「監査人の対応」)の記載の途中で 挿入すると、一つのテキストブロックでタグ付けできません。一つの KAM の「内容 及び理由」(又は「監査人の対応」)を一つのテキストブロックでタグ付けできない ような HTML のレイアウトは可能な限り避けてください。
【図表Ⅴ-22】表に区切り線が入っている場合(監査報告書の該当部分を抜粋)
【図表Ⅴ-23】表中に区切り線を挿入した場合の EDINET での監査報告書の表示(一部
抜粋)
監査上の主要な検討事項の表の途中で区切り線を入れてしまうと、「内容及び
理由」(又は「監査上の対応」)の途中で表が分割されてしまい、ウェブブラウ
ザでの可読性が落ちる上、記載文章をウェブブラウザからコピーしようとする
場合、コピー範囲の指定は表の区切り線で止まってしまうため、非効率な作業
を強いられることになる。
- 38 -
(3) 「連結と同一内容である旨」のタグ付け
「連結と同一内容である旨」タグを使用する場合には、以下の点に注意する
必要がある(【図表Ⅴ-15】参照)。
・ 個別財務諸表の監査報告書において、「内容及び理由」及び「監査上の対応」
の記載がなく、「見出し」、「開示への参照」及び「連結と同一内容である旨」
(「開示への参照」は記載がない場合あり)のみの記載がある場合に、「連結
と同一内容である旨」のタグ付けをする。
・ 一つの監査上の主要な検討事項で「連結と同一内容である旨」の記載があ
っても、「内容及び理由」又は「監査上の対応」の記載がある場合には、「連
結と同一内容である旨」のタグ付けをしない。
監査上の主要な検討事項を記載するに当たり、「内容及び理由」又は「監査上
の対応」において「記載を省略」している旨を記載する場合があるが、その記
載には幾つかのパターンが存在する。
【図表Ⅴ-24】監査上の主要な検討事項で「記載を省略」するパターン別一覧表
パタ ーン
連結/ 個別
記載区分の有無
監査上の主要な検討事項 の内容及び決定理由
監査上の対応
個別 記載区分無し
1
2
個別
3
個別
4
個別
5
個別
6
連結
記載区分を設けて「記載 を省略」している旨を記 載 記載区分を設けてその内 容を記載
記載区分を設けて「記載 を省略」している旨を記 載 記載区分を設けて「記載 を省略」している旨を記 載 記載区分を設けてその内 容を記載
記載区分無し 記載区分を設けてその内 容を記載
記載区分を設けて「記載 を省略」している旨を記 載 記載区分を設けて「記載 を省略」している旨を記 載 記載区分を設けて「同 左」又は「-」を記載又 は空欄にしている場合 記載区分を設けて「記載 を省略」している旨を記 載
「連結と同 一内容であ る旨」タグ 使用する 使用しない
使用しない
使用しない
使用する
使用しない
<パターン1>
前述の【図表Ⅴ-16】で示したパターンであり、「連結と同一内容である旨」
タグで記載内容をタグ付けする。
<パターン2>
- 39 -
監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由の記載区分を設けた上で、その
記載内容は連結財務諸表に対する監査報告書と同一内容であるとして具体的な
記載を省略している場合には、「連結と同一内容である旨」のタグ付けは行われ
ず、「内容及び理由」のタグ付けが行われる。
【図表Ⅴ-25】監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由において連結と同一内容で
あるとして記載を省略している場合(監査報告書の該当部分を抜粋)
<パターン3>
監査上の対応の記載区分を設けた上で、その記載内容は連結財務諸表に対す
る監査報告書と同一内容であるとして具体的な記載を省略している場合には、
「連結と同一内容である旨」のタグ付けは行わず、「監査上の対応」のタグ付け
を行うことになる。
【図表Ⅴ-26】監査上の対応において連結と同一内容であるとして記載を省略している
場合(監査報告書の該当部分を抜粋)
- 40 -
<パターン4>
監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由と監査上の対応の記載区分をそ
れぞれ設けた上で、両方ともにその記載内容は連結財務諸表に対する監査報告
書と同一内容であるとして具体的な記載を省略している場合には、「連結と同一
内容である旨」のタグ付けは行わない。
【図表Ⅴ-27】監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由と監査上の対応の両方にお
いて連結と同一内容であるとして記載を省略している場合(監査報告書の該当部分
を抜粋)
<パターン5>
監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由の記載区分を設けた上で、その
記載内容は連結財務諸表に対する監査報告書と同一内容であるとして具体的な
記載を省略し、かつ監査上の対応の記載区分において「同左」、「-」を記載又
は空白としている場合がある。これは、本来、「見出し」と「連結と同一である
旨」の記載で足りるところを、何らかの理由により表形式を残しているだけで
あり、「監査上の対応」の記載区分はあるが、その内容は記載していないため、
「監査上の対応」の記載がある場合には該当しないと考えられる。したがって、
「監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由」に書かれている文章に「連結
と同一である旨」タグを使用し、「監査上の対応」に書かれている「同左」はタ
グ付けしないこととすることが適当であると考えられる。
- 41 -
【図表Ⅴ-28】監査上の対応の記載区分を設けて「同左」又は「-」を記載又は空欄に
している場合(監査報告書の該当部分を抜粋)
<パターン6>
連結財務諸表の監査報告書の監査上の主要な検討事項において、個別財務諸
表の監査報告書に記載した監査上の対応と実質的に同一の内容であるとして記
載を省略する場合がある。「連結と同一内容である旨」のタグは個別財務諸表の
監査報告書で使用することとされているため、連結財務諸表の監査報告書にお
いて「記載を省略」している旨の記載があったとしても「連結と同一内容であ
る旨」のタグ付けは行わない。
5.監査報告書における監査上の主要な検討事項への画像の挿入
2023 年1月4日に稼働を開始したシステム更改後の EDINET では、EDINET で提出
される監査報告書に画像を挿入することが可能になった。この監査報告書への画
像の挿入は、監査報告書における「監査上の主要な検討事項」の記載に当たって、
記載本文の内容を補足するために画像を用いることを想定したものである。
金融庁は、EDINET の更改に先立って開催した説明会6において、画像を使用する
場合の留意点を示しており、その要点は以下のとおりである。
(1) 「監査上の主要な検討事項」の「冒頭部分」、「監査上の主要な検討事項の内
容及び決定理由」又は「監査上の対応」のいずれのセクションにおいても画像
を挿入することが技術的には可能である。なお、監査報告書本文(XBRL ファイ
ル)の作成に当たっては、画像ファイル(GIF 形式、JPEG 形式又は PNG 形式)で
表示する値(数値、文字列、表等)はデータとして扱えないため、データとし
て扱うためには、画像とは別に XBRL のインスタンス値として記載する必要があ
6 金融庁「EDINET 更改に係る提出者向け説明会(10 月 21 日開催分)」で寄せられた質問の概要及び質問 に対する回答の No.26~28 を参照。
- 42 -
る。
(2) 監査報告書への画像の挿入は、「監査上の主要な検討事項」の本文の内容を補
足するためのものであり、「監査法人のロゴ」や「監査人の直筆署名(サイン)」
などの画像は使用できない。
6.その他の記載内容の XBRL タグ付けの解説
2022 年3月決算に係る財務諸表の監査から、監査報告書において「その他の記
載内容」が記載されることになった。この適用に伴い、金融庁が公表した 2022 年
版 EDINET タクソノミからその他の記載内容をタグ付けするための XBRL タグが追加
された。これにより、EDINET で提出される 2022 年3月 31 日以後に終了する事業
年度に係る監査報告書からその他の記載内容に対する XBRL タグ付けが求められて
いる。具体的には、「その他の記載内容」のタグと「未修正の重要な誤り」のタグ
が、EDINET タクソノミの連結財務諸表に対する監査報告書及び個別財務諸表に対
する監査報告書の区分にそれぞれに追加されている。
【図表Ⅴ-29】その他の記載内容の XBRL タグ付け対象(連結・個別)
タグ付け区分
タグ付けの対象及び内容
その他の記載内容 その他の記載内容の全体に対してタグ付けされる。連結と個
別の両方において必ずタグ付け対象となる。
未修正の重要な誤り その他の記載内容に未修正の重要な誤りが記載される場合
に、その内容に対してタグ付けされる。
財務諸表又は監査人が監査の過程で得た知識と重要な相違があるその他の記載
内容の存在は、財務諸表に重要な虚偽表示があること又はその他の記載内容に重
要な誤りを示唆している可能性があるが、数多くの企業の開示書類に対して、財
務諸表利用者が目視によって監査報告書から未修正の重要な誤りの有無を識別す
ることは容易ではない。また、人手による識別には時間がかかり、重要な情報を
適時に入手できない可能性がある。そこで、その他の記載内容とその未修正の重
要な誤りに XBRL タグを付けることで、コンピュータ処理による識別を可能とし、
EDINET の情報提供機能が強化されるという効果が期待される。
その他の記載内容に重要な誤りがあるケースは非常に限定的と考えられるが、
それゆえに迅速な情報提供が求められる。その他の記載内容への XBRL タグ付けは、
監査報告書のデジタル化を推し進めて、監査報告書を含む開示情報の利用に関す
る業務の自動化・効率化を実現する取組の一環であるといえる。
(1) その他の記載内容
「その他の記載内容」のタグ付け範囲は、その他の記載内容の記載区分の全
体が対象となる。この範囲には主見出しである「その他の記載内容」も含まれ
- 43 -
る。
【図表Ⅴ-30】「その他の記載内容」のタグ付け対象範囲(監査報告書の該当部分を抜
粋)
(2) 未修正の重要な誤り
未修正の重要な誤りの有無は、監査報告書の利用者にとっても大きな関心が
あると考えられるが、有価証券報告書提出会社の監査報告書から未修正の誤り
が記載されているものだけを抽出するのは容易ではない。そこで、その他の記
載内容で記述される未修正の重要な誤りを特定しやすくするために、未修正の
重要な誤りが記載される場合にはその記述内容に対して XBRL タグが付けられる
ことになった。「未修正の重要な誤り」のタグ付け範囲は、その他の記載内容に
未修正の重要な誤りが記載される場合に限り、その記述内容に対してタグ付け
される。
金融庁が公表している「EDINET タクソノミの概要説明」では、「未修正の重要
な誤り」のタグ付けは未修正の重要な誤りがあると明記されている場合に限る
とされており、監査範囲の制約がありその他の記載内容に重要な誤りがあるか
どうか判断することができなかった場合などの重要な誤りの識別がない場合に
は「未修正の重要な誤り」のタグ付けは行われない。
- 44 -
【図表Ⅴ-31】金融庁「EDINET タクソノミの概要説明」から該当箇所を抜粋
2-5-2-19 監査報告書 <その他の記載内容の「未修正の重要な誤り」のタグ付け>
その他の記載内容に未修正の重要な誤りの記載がある場合に、当該記載内容に 「未修正の重要な誤り」のタグ付けをしてください。未修正の重要な誤りの記載 がない場合は、監査範囲の制約があり、関連するその他の記載内容の数値又は数 値以外の項目が、重要な誤りとなるかどうかを判断できない場合も含めて、「未 修正の重要な誤り」のタグ付けをしません。
下記【図表Ⅴ-32】は、監査基準委員会報告書 720「その他の記載内容に関連
する監査人の責任」(2023 年1月 12 日最終改正)の「付録2 その他の記載内
容に関する監査報告書の文例」の各文例において EDINET タクソノミの「その他
の記載内容」タグと「未修整の重要な誤り」タグの使用の組合せを示している。
【図表Ⅴ-32】文例ごとのタグ付けの組合せ
付録2 の文例 文例1 その他の記載内容は入手済みで
その他の記載内容の特徴
重要な誤 りの識別 無
重要な誤りを識別していない。
使用するタグ
「その他の記載内容」タグ
文例2 その他の記載内容の一部を入手 していないが入手済の内容に関 しては重要な誤りを識別してい ない。
文例3 その他の記載内容を入手してい ないため報告すべき内容の有無 を記載していない。 文例4 その他の記載内容を入手済みで あるが、その他の記載内容に重 要な誤りがあると判断している 旨を記載している。 文例5 その他の記載内容を入手済みで あるが、監査範囲の制約により その他の記載内容に重要な誤り があるかどうか判断することが できなかった旨を記載してい る。
文例6 その他の記載内容を入手済みで あるが、不適正意見の影響によ りその他の記載内容に重要な誤 りがあると判断した旨を記載し ている。
文例7 その他の記載内容が存在しない と判断している旨を記載してい る。
無
「その他の記載内容」タグ
-
「その他の記載内容」タグ
有
「その他の記載内容」タグ 「未修正の重要な誤り」タ グ
「その他の記載内容」タグ
無(範囲 の制約 有)
有
「その他の記載内容」タグ 「未修正の重要な誤り」タ グ
-
「その他の記載内容」タグ
- 45 -
「付録2 その他の記載内容に関する監査報告書の文例」の各文例でタグ付
けを行う場合、「未修正の重要な誤り」タグが使用されるのは、文例4と文例6
のように、その他の記載内容で「重要な誤りがある」と明確に記載されている
場合に限られる。したがって、文例5のように通例ではない記載であっても、
「重要な誤りがある」と明記されていない場合には「未修正の重要な誤り」タ
グは使われないことに留意する。
【図表Ⅴ-33】その他の記載内容に関する監査報告書の文例6に XBRL タグ付けを行っ
た場合(監査報告書の該当部分を抜粋)
その他の記載内容に重要な誤りがあるケースは非常に限定的と考えられるが、
それゆえに迅速な情報提供が求められる。財務諸表利用者が目視によって監査
報告書から未修正の重要な誤りの有無を識別することは容易ではない。人手に
よる識別には時間がかかり、重要な情報を適時に入手できない可能性がある。
そこで、前述のとおり、その他の記載内容とその未修正の重要な誤りに XBRL タ
グを付けることで、コンピュータ処理による識別が可能となった。つまりこの
ようなタグ付け範囲の拡大は EDINET の情報提供機能の強化の一環として位置付
けられる。
(3) 中間監査報告書での「その他の記載内容」のタグ付けに関する取扱い
中間監査報告書については、その他の記載内容に修正が必要であるが、経営
者が修正することに同意しない場合に限り、その対応の一つとして「その他の
事項」区分が設けられる場合がある。そのため、EDINET タクソノミでは、中間
監査報告書の区分において「その他の事項」のタグは用意されておらず、タグ
- 46 -
付け対象外となっている。この方針については、「2022 年度版 EDINET タクソノ
ミ(案)に対するコメントの概要及び金融庁の考え方」の No2 において明記さ
れている。
- 47 -
付録 EDINET に関連した日本公認会計士協会の公表物とその公表の経緯
EDINET による企業情報の電子開示は、監査人が監査の対象とした財務諸表との関
係や独立監査人の報告書の原本との関係を整理することが求められるなど監査業務
に大きな影響を与えてきた。日本公認会計士協会は、EDINET の開始や更改等に伴っ
て会員の業務に資するため、様々な公表物を作成して公表してきた。公表物には既
に廃止となっているものも多いが、現在の実務上の取扱いがどのようにして形成さ
れたかを過去の経緯に照らして整理しておくことは、将来の電子開示の進展に対応
した実務を検討する上で有用だと考えられる。そこで、本付録においては、EDINET
の稼働が開始された時期から現在に至るまでの公表物を時系列で整理してその概要
及び文書を発出する要因となった出来事を【図表1】として取りまとめるとともに、
EDINET の稼働開始と全面リニューアルに伴う日本公認会計士協会の公表物の公表の
経緯の詳細について1.以降に記載している。
【図表1】EDINET に関連した日本公認会計士協会の公表物の一覧
文書を発出する要因 となった主な出来事 2001 年6月に EDINET が稼働し、電子文書 での提出が可能とな る(紙面による提出 と併用)7
時期
公表物
文書の概要
2000 年7月6 日公表
2001 年2月
2001 年5月 14 日公表 2014 年4月 15 日廃止
情報システム委員会 研究報告第 19 号 「財務諸表及び監査 報告書の電子化とそ の対応(中間報 告)」
2001 年2月1日付け の日本公認会計士協 会会長名による文書 (JICPA ニュースレ ターNo.95、29 頁掲 載) リサーチ・センター 審理情報〔No17〕 「電子開示制度によ り有価証券報告書等 を提出する場合の監 査上の留意点につい て」
2002 年6月 10 日公表
EDINET により有価証 券報告書等を提出す
EDINET が稼働する 前段階において、 監査意見表明後の 財務諸表と監査報 告書の開示におけ る電子化の影響と 対応策について検 討した。 従来どおり紙媒体 による書類の形で 監査報告書を作成 し、被監査会社に 渡す手続を続ける ことを求めた。 EDINET で提出され る監査報告書の欄 外に監査報告書の 原本は財務諸表に 添付される形で別 途会社に保管され ている旨の記載を 求めた。 紙面による監査報 告書と電子データ
7 2004 年6月に大量保有報告書等以外の開示書類の EDINET 提出が原則義務化され、2007 年4月には大量 保有報告書等も対象となり、全ての開示書類の EDINET 提出が原則義務化された。
- 48 -
時期
公表物
文書の概要
文書を発出する要因 となった主な出来事
2014 年4月 15 日廃止
る場合の実務上の留 意点に関するQ&A (中間報告)
2007 年 12 月 27 日公表
2008 年5月 20 日公表 2014 年2月 12 日廃止
2008 年 10 月 22 日公表 2014 年2月 12 日廃止
2009 年3月 26 日公表 2014 年2月 12 日廃止
審査・倫理・相談課 ニュース〔No4〕「電 子開示システム (EDINET)の変更に 伴う監査人としての 当面の対応につい て」 日本公認会計士協会 常務理事名による 「EDINET への XBRL 導入に伴う財務諸表 作成プロセスの変更 及び監査人の留意点 について」
日本公認会計士協会 常務理事名による 「第2四半期以降の XBRL形式による 四半期連結財務諸表 等の作成に向けた監 査人の留意点につい て ―第1四半期の 四半期連結財務諸表 等の分析を踏まえて ―」 日本公認会計士協会 常務理事名による 「有価証券報告書に 記載される財務諸表 等の表示方法の変更 等に係る監査人の留 意点」
2014 年2月 12 日公表
自主規制・業務本部 平成 26 年審理通達
による監査報告書 の相違について実 務上の考え方や留 意点をQ&Aとし て取りまとめた。 EDINET への XBRL 導入に伴う財務諸 表の勘定科目の標 準化に対する金融 庁からの協力要請 への対応
EDINET において XBRL から HTML に 変換されるプロセ スが追加されたこ とに伴う監査人の 対応と監査報告書 の欄外注記の見直 しを求めた。 第 1 四半期の XBRL データを分析して ガイドライン等に 準じていない事例 を紹介し、第2四 半期以降に監査人 が留意すべき点を 取りまとめた。
会社が XBRL データ を作成するに当た り、監査人に対し て勘定科目の表示 方法の変更につい ての考え方や具体 的な取扱いをはじ め、標準的な勘定 科目の採用等に関 する留意点につい て取りまとめた。 EDINET で提出する 監査報告書の欄外
- 49 -
2008 年3月の EDINET 更改により財務諸表 本表に XBRL を導入
2013 年9月の EDINET 更改により XBRL の導
時期
公表物
文書の概要
2022 年 10 月 17 日廃止
2014 年4月 15 日公表 2022 年 10 月 17 日廃止
第1号「EDINET で 提出する監査報告書 の欄外記載の変更及 び XBRL データが訂 正された場合の監査 上の取扱い」 自主規制・業務本部 平成 26 年審理通達 第2号「EDINET で提 出する監査報告書及 び財務諸表等に関す る監査上の留意点」
2014 年4月 15 日公表
2018 年1月 12 日公表 2022 年1月 31 日改正
2018 年1月 12 日公表 2022 年1月 31 日改正
IT委員会研究報告 第 44 号「新 EDINET の概要と XBRL デー タに関する監査人の 留意事項」
専門業務実務指針 4480「電子開示書類 等の XBRL データに 対する合意された手 続業務に関する実務 指針」
IT委員会研究報告 第 51 号「電子開示 書類等の XBRL デー タに対する合意され た手続業務に関する Q&A」
2021 年2月 22 日公表 2022 年 10 月 17 日廃止
業務本部 2021 年審 理通達第1号「監査 報告書の作成及び EDINET による提出並
記載の変更と XBRL が訂正された場合 の監査上の取扱い について明確化し た。
これまでに発出さ れた複数の文書に 分散していた EDINET で提出され る有価証券報告書 等及び監査報告書 に対する監査人の 対応を一つの文書 として取りまとめ た。 新 EDINET の概要の 解説と XBRL の開示 書類で発生する可 能性のあるリスク とその対応につい て説明した。 監査の対象外であ る XBRL についてそ の信頼性を向上さ せるニーズに対す る業務として合意 された手続業務を 作成した。 XBRL データに対す る合意された手続 の対象となる電子 開示書類の範囲、 手続を実施するに 当たり留意すべき 事項等、実際に業 務を行うに当たっ て参考となる事項 をQ&Aの形式で 取りまとめた。 監査報告書の記載 誤りの防止及び発 見について注意を 払うこと及び「監
- 50 -
文書を発出する要因 となった主な出来事 入範囲が財務諸表本 表から有価証券報告 書等の開示書類全体 に拡大
2020 年 11 月に公表さ れた 2021 年版 EDINET タクソノミから監査 報告書の「監査上の
文書を発出する要因 となった主な出来事 主要な検討事項」が XBRL の対象範囲に含 まれた。
2021 年9月の公認会 計士法の改正により 電磁的方法により電 子署名を付した監査 報告書を作成するこ とが可能となった。
2021 年 11 月に公表さ れた 2022 年版 EDINET タクソノミから監査 報告書の「その他の 記載内容」が XBRL の 対象範囲に含まれ た。
日本公認会計士協会 での監査関連公表物 体系の見直し
時期
公表物
文書の概要
びに XBRL タグ付け への関与について」
2021 年2月 22 日公表
「EDINET で提出され る監査報告書の XBRL タグ付け範囲の拡大 に関する留意事項」
2021 年 11 月 19 日公表
EDINET で提出する監 査報告書の欄外記載 について(お知ら せ)
2022 年2月4 日公表
2022 年 10 月 13 日公表
日本公認会計士協会 常務理事名による 「EDINET で提出する 監査報告書への XBRL タグ付けについて (お知らせ)」
監査基準報告書 700 実務ガイダンス第1 号「監査報告書に係 るQ&A(実務ガイ ダンス)」
査上の主要な検討 事項」への XBRL タ グ付けに誤りが生 じないように注意 を払うことを注意 喚起した。 XBRL のタグ付けの 対象に「監査上の 主要な検討事項」 が含まれることに なったことを受け て、会員の理解に 資するために解説 を行った。 監査報告書の欄外 記載について、監 査報告書の作成方 法が書面又は電磁 的方法のいずれに おいても利用可能 な記載例を追加し た。 「監査上の主要な 検討事項」への XBRL タグ付けの方 針の明確化と「そ の他の記載内容」 の XBRL タグ付けに ついて周知を行っ た。 監査関連公表物体 系の見直しを機 に、これまでIT 委員会から公表し ていた EDINET 関係 事項を再編し、「監 査報告書に係るQ &A」に「4. EDINET で提出する 監査報告書関係の Q&A」として追 加した。
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1.EDINET の稼働開始(2001 年6月)と日本公認会計士協会の対応
2001 年6月に稼働を開始した EDINET は、それまでの紙面による有価証券報告書
等の提出をインターネットで電子文書として提出できるようにした。電子文書の
形式としては HTML(HyperText Markup Language)が採用された。2004 年6月の有
価証券報告書等の提出が義務化されるまでは、EDINET による提出と紙面による提
出が併用されていた。
日本公認会計士協会は EDINET が稼働開始する前に、JICPA ニュースレターNo.95
において 2001 年2月1日付けの日本公認会計士協会会長名による文書を公表し、
そこでは監査報告書の電子化と電子署名が一般的ではないことなどを理由として
引き続き紙面による監査報告書の発行を求めた。さらに、リサーチ・センター審
理情報〔No17〕「電子開示制度により有価証券報告書等を提出する場合の監査上の
留意点について」(2001 年5月 14 日公表、2014 年4月 15 日廃止)では、「当面の
間、監査報告書に記載された事項を電子データ化して金融庁に提出する場合には
欄外に(注)として監査報告書に記載された事項を入力したものである旨及び監
査報告書の原本は財務諸表に添付される形で別途会社に保管されていることを注
記するよう会社に依頼することが適当である。」とし、これ以降、EDINET で提出さ
れる監査報告書には欄外記載として監査報告書の原本は会社が別途保管している
旨が記載されることになった。これにより、多くの監査報告書(EDINET で提出さ
れたもの)には、以下のような欄外記載が行われるようになった。
(注)上記は、監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原
本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
また、EDINET で提出される監査報告書は監査人が作成した原本ではないことか
ら、「監査人は、監査報告書の原本の記載事項と監査報告書に記載された事項を電
子データ化して金融庁に提出されたものとが同一であることを確かめることが適
当と考える」とした。
このように、EDINET の稼働開始時においては、監査対象である財務諸表を含む
有価証券報告書等の電子化によって、引き続き紙面によって作成される監査報告
書とその対象となる財務諸表の一体性が損なわれることに対する対応に主眼が置
かれていた。
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【図表2】関連文書の概要
[関連文書] リサーチ・センター審理情報〔No17〕「電子開示制度により有価証券報 告書等を提出する場合の監査上の留意点について」(2001 年5月 14 日公表、2014 年4月 15 日廃止) [文書の主要なポイント] ・ 監査人は、金融庁に提出する最終の有価証券等と同一のものを紙媒体によって 入手し、これに綴り込まれた監査報告書に署名・捺印後、会社及び監査人双方が 保管するなどして、監査人が監査の対象とした財務諸表等及び提出した監査報告 書を確定する手続を行うことが必要である。
・ 当面の間、監査報告書に記載された事項を電子データ化して金融庁に提出する 場合には、欄外に(注)として監査報告書に記載された事項を入力したものであ る旨及び監査報告書の原本は財務諸表に添付される形で別途会社に保管されてい ることを注記するよう会社に依頼することが適当である。
・ 監査人は、監査報告書の原本の記載事項と監査報告書に記載された事項を電子 データ化して金融庁に提出されたものとが同一であることを確かめることが適当 と考える。
2.EDINET への XBRL の導入(2008 年3月)と公認会計士協会の対応
2008 年3月 17 日から EDINET が全面的に更改され、閲覧サイトのリニューアル
と注記事項及び附属明細表を除く財務諸表(連結財務諸表、中間財務諸表、中間
連結財務諸表、四半期財務諸表及び四半期連結財務諸表を含む。以下、財務諸表
本表という。)に XBRL が導入された。具体的には 2008 年4月1日以降開始する事
業年度から XBRL が導入され、有価証券報告書等提出会社(以下「会社」という)
は 2008 年度の第1四半期(2008 年4月1日から6月 30 日まで)に係る四半期報
告書に含まれる四半期財務諸表から XBRL で作成して提出することになった。
この EDINET で提出されるデータは、財務諸表本表のみ XBRL で作成され、それ以
外の部分については引き続き HTML で作成される。そのため、財務諸表本表は
EDINET で提出後に EDINET のシステムで HTML に変換されて財務諸表本表とそれ以
外の部分を一体化してから閲覧されることになった。
XBRL 導入の目的は、コンピュータによる財務諸表の比較可能性を実現すること
にあるが、そのためには会社が金融庁の XBRL に関するガイドラインに従って財務
諸表を XBRL で作成することが求められる。そこで、金融庁は新しい EDINET の円滑
な導入が図られるように、公認会計士協会を含む関係各所に対して協力を要請し
た。その要請を受けて、公認会計士協会は、2007 年 12 月 25 日に審査・倫理・相
談課ニュース〔No4〕「電子開示システム(EDINET)の変更に伴う監査人としての
当面の対応について」を公表した。財務諸表を XBRL で作成するためには、財務諸
表の電子的なひな型である EDINET タクソノミに基づくことが必要だが、EDINET タ
クソノミに用意されている標準化された勘定科目は、それまで会社が使用してい
る勘定科目と名称が異なっている可能性がある。企業間の財務諸表の比較可能性
を高めるためには、勘定科目の表記が異なっていても同じ意味を示すのであれば
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標準科目を使用する必要がある。そこで、会社が自社の勘定科目と EDINET タクソ
ノミの標準科目を適切に紐づけられるように、EDINET で提出する準備の段階で会
社に対して監査人が適切にアドバイスすることを求めた。
さらに 2008 年5月 20 日には日本公認会計士協会常務理事名による「EDINET へ
の XBRL 導入に伴う財務諸表作成プロセスの変更及び監査人の留意点について」を
公表し、EDINET に XBRL が導入されたことに伴って財務諸表作成プロセスが変更さ
れるが監査対象となる財務諸表には変わりがないことの注意喚起と監査報告書の
欄外の見直しを求めた。さらに監査人の実務の参考に資するため、EDINET に対す
る監査人の実務上の考え方や留意点に関する Q&A を記載した。
EDINET への XBRL 導入に伴う財務諸表作成プロセスの変更は、財務諸表本表の
XBRL が可視性の高い HTML に変換されるのが提出後の EDINET で行われることを要
因としている。つまり、監査人の監査対象となる財務諸表は、当然のことながら
可視性のあるものであり、電子的に HTML で作成されてウェブブラウザで表示され
るものと同一であることが確認できるが、XBRL は機械可読性を重視しているため
ウェブブラウザで表示しても可視性が低いため、監査対象となる財務諸表と同一
内容であるかどうかの判断が困難である。そこで、EDINET への提出前に XBRL を視
認できるように HTML に変換するプロセスが加わることが想定されるが、監査人は
そのプロセスの変更を考慮に入れて監査対象となる財務諸表がどの段階での財務
諸表であるかを特定することが重要であるとした。さらに、会社が EDINET で提出
した XBRL が監査対象とした財務諸表と同一ものであるかを確かめることが適当で
あるとした。これは EDINET で提出する予定ではない XBRL を誤って EDINET に登録
した場合に、EDINET において XBRL を HTML に変換するため、EDINET で閲覧される
財務諸表と監査対象とした財務諸表が同一でない状態となるリスクを低減するこ
とを目的としている。
会社が EDINET で提出する財務諸表は XBRL となったが、XBRL はウェブブラウザ
で表示される文書のレイアウト、勘定科目、金額、注記番号など以外にも、XBRL
特有のデータ属性(データ型、貸借属性など)や勘定科目の英語名称などが含ま
れている。しかし、監査人が監査の対象とする財務諸表は、従来どおり、可視性
のある情報であり XBRL 特有のデータ属性などは監査の対象とはしていない。現在
の金融庁の EDINET のダウンロードページにおいても、公衆縦覧に供されていない
情報は金融商品取引法上で定められた開示情報ではないと注意喚起している。
検索結果よりダウンロード可能な XBRL データに含まれる英語情報については参考 訳であり、その正確性が保証されるものではありません。また、XBRL データのうち EDINET において公衆縦覧に供されていない情報については、金融商品取引法上で定 められた開示情報ではありません。当該データは、利用者の責任において利用いた だくことに留意してください。
XBRL は視認する以外にも様々なソフトウェアで分析するなどの二次利用を可能
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にするデータであり、XBRL 特有のデータ属性などはソフトウェアでの利用におい
て重要な要素となる。しかし、監査人はその XBRL 特有の情報について監査の対象
とはしていないため、会社が監査報告書に記載された事項を電子化して EDINET で
提出する際には、監査報告書の欄外に(注)として以下の内容を記載することを
監査人が会社に依頼することが考えられるとした。
(1) 監査報告書に記載された事項を電子化したものである旨
(2) 監査報告書の原本は財務諸表に添付される形で別途会社に保管されているこ
と
(3) 財務諸表の範囲には XBRL データ自体は含まれない旨
これにより、多くの監査報告書(EDINET で提出されたもの)には、以下のよう
な欄外記載が行われるようになった。
(注) 1.上記は、監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原
本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.財務諸表の範囲には XBRL データ自体は含まれていません。
また、引き続き監査人に、これまでと同様に監査報告書の原本の記載事項と
EDINET で提出された監査報告書が同一であることを有価証券報告書等が公衆縦覧
に供された後に確かめることが適当と考えるとした。
EDINET における XBRL や XBRL から HTML に変換された財務諸表をどのように取り
扱うかなどについても、会員の参考として実務上の考え方や留意点をQ&Aとし
て記載した。
【図表3】関連文書の概要
[関連文書] 審査・倫理・相談課ニュース〔No4〕「電子開示システム(EDINET)の変
更に伴う監査人としての当面の対応について」(2007 年 12 月 25 日公表)
[文書の主要なポイント] ・ 金融庁から新しい EDINET の円滑な導入が図られるように、会社に対する周知及 び導入に向けた準備の促進を関与先に対して監査人から働きかけてもらいたいと の要請を受けて作成された。
・ EDINET への XBRL 導入に伴う財務諸表の勘定科目の標準化の趣旨を監査人が理解
し、さらに適切なアドバイスを会社に対して行うことを要請した。
【図表4】関連文書の概要
[関連文書] 「EDINET への XBRL 導入に伴う財務諸表作成プロセスの変更及び監査人
の留意点について」(2008 年5月 20 日公表)
[文書の主要なポイント] ・ 新しい EDINET では会社は財務諸表本表を XBRL で作成し提出することになる。 ・ 会社が作成した XBRL の財務諸表本表が EDINET において HTML に変換されるた め、どの時点の財務諸表が監査人に提供され、監査対象となったかを特定するこ とがより重要となる。
・ EDINET では XBRL 形式から公衆縦覧用の HTML 形式の財務諸表を作成するプロセ
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スが加わったため、監査人は、この HTML 形式の財務諸表の内容が監査済財務諸表 と同一であることを確かめることが適当と考える。
・ EDINET で提出される監査報告書の欄外に「財務諸表の範囲には XBRL データ自体
は含まれない旨」を追記することを会社に依頼する。
・ EDINET タクソノミの標準科目に合わせて会社が自社の勘定科目を変更する場合
の取扱いについて金融庁のガイドラインを紹介。
3.XBRL の導入範囲の拡大(2013 年9月)と日本公認会計士協会の対応
2013 年9月 17 日に稼働を開始した新 EDINET では、大幅なシステムの更改が行
われ、開示書類の二次利用を可能とする機能が拡充された。この更改では XBRL の
対象範囲が拡大し、財務諸表本表のみから有価証券報告書等の開示書類全体が
XBRL 化された。この XBRL の対象範囲の拡大には独立監査人の監査報告書(中間監
査報告書及び四半期レビュー報告書を含む。以下同じ。)も含まれた。さらに有価
証券報告書だけではなく、有価証券届出書、四半期報告書、半期報告書、内部統
制報告書、臨時報告書、大量保有報告書などの多くの開示書類も XBRL 化された。
開示書類全体を XBRL 化するに当たっては、XBRL の技術仕様の一つであるインラ
イン XBRL が採用された。インライン XBRL は、XBRL インスタンスのタグ付きデー
タを XHTML(eXtensible HyperText Markup Language)ファイルに直接埋め込む仕
様である。このインライン XBRL を採用したことにより会社が EDINET で提出した有
価証券報告書等は EDINET で変換されることなくそのまま閲覧されることになった。
【図表5】EDINET に採用されたデータ形式の変遷
この EDINET の大幅なシステム更改に対して、日本公認会計士協会では会員の実
務に資するため 2014 年2月に審理通達第1号「EDINET で提出する監査報告書の欄
外記載の変更及び XBRL データが訂正された場合の監査上の取扱い」、同年4月に
審理通達第2号「EDINET で提出する監査報告書及び財務諸表等に関する監査上の
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留意点」を公表した。
審理通達第1号では、EDINET で提出する監査報告書の欄外の記載を従来の「財
務諸表の範囲には XBRL データ自体は含まれていません。」から「XBRL データは監
査の対象には含まれていません。」に変更することを会社に依頼することを求める
ことと監査の対象となった財務諸表の可視性のある範囲で訂正する必要がない
XBRL データの訂正報告書に対しては、その内容について監査を実施する必要がな
いことを周知した。
(注) 1.上記は監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本
は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRL データは監査の対象には含まれていません。
【図表6】関連文書の概要
[関連文書] 自主規制・業務本部 平成 26 年審理通達第1号「EDINET で提出する監査 報告書の欄外記載の変更及び XBRL データが訂正された場合の監査上の取扱い」 (2014 年2月 12 日公表)
[文書の主要なポイント] ・ EDINET で提出される監査報告書の欄外記載を「XBRL データは監査の対象には含
まれていません。」に変更することを会社に依頼する。
・ モニター画面で視認できない XBRL 特有のデータの誤りによる訂正報告書に対し
ては、その内容について監査を実施する必要はないことを確認した。
審理通達第2号では、監査終了後の財務諸表及びそれに対する監査報告書を含
む適切な有価証券報告書等を電子データとして作成し、EDINET で提出する責任は
会社にあるが、監査人としては監査の対象とした財務諸表等又は監査報告書が、
監査の終了後に改変されることによって被るリスクを防止する手段を講ずる必要
があるとした。そこで、これまでに発出された複数の文書に分散していた EDINET
で提出される有価証券報告書等及び監査報告書に対する監査人の対応を一つの文
書として取りまとめて周知を行った。
【図表7】関連文書の概要
[関連文書] 自主規制・業務本部 平成 26 年審理通達第2号「EDINET で提出する監査
報告書及び財務諸表等に関する監査上の留意点」(2014 年 4 月 15 日公表)
[文書の主要なポイント] ・ 監査人は、EDINET で提出する最終の有価証券報告書等と同一のものを紙媒体に よって入手し、これにつづり込まれた監査報告書に署名・押印後、会社及び監査 人双方が保管するなどして、監査人が監査の対象とした財務諸表等及び提出した 監査報告書を確定する手続を実施することが必要である。
・ 監査人は、EDINET で提出する監査報告書の欄外に(注)として監査報告書の原 本に記載された事項を電子化したものである旨及び監査報告書の原本は財務諸表 等に添付される形で別途会社に保管されていることを記載するよう会社に依頼す
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ることが適当である。
・ EDINET で提出する監査報告書については、監査報告書の原本との同一性が確保 されていることを確かめるために、監査人は、監査報告書の原本の記載事項と監 査報告書に記載された事項を電子データ化して EDINET で提出されたものとが同一 であることを確かめることが適当である。当該手続は、監査の終了後に行われる ため監査手続には含まれない。
・ 監査の対象とした財務諸表等との同一性が確保されていることを確かめるため に、監査人は、監査の対象とした財務諸表等の記載事項と EDINET で提出されたも のとが重要な点で同一であることを確かめることが望まれる。当該手続も監査の 終了後に行われるため監査手続には含まれない。
以 上
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