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方を示している。
基準の主な内容は、以下のとおりである。
(1)内部統制の基本的枠組み
内部統制は、基本的に、企業等の4つの目的(①業務の有効性及び効率性、②財務
報告の信頼性、③事業活動に関わる法令等の遵守、④資産の保全)の達成のために
企業内のすべての者によって遂行されるプロセスであり、6つの基本的要素(①統
制環境、②リスクの評価と対応、③統制活動、④情報と伝達、⑤モニタリング、⑥
ITへの対応)から構成される。このうち、財務報告の信頼性を確保するための内
部統制を「財務報告に係る内部統制」と定義し、本基準では、この有効性について
経営者による評価及び公認会計士等による監査を実施する際の方法及び手続につい
ての考え方を示している。
国際的な内部統制の枠組みとして、米国のCOSO(トレッドウェイ委員会支援組
織委員会)の内部統制の基本的枠組みに関する報告書(以下「COSO報告書」とい
う。)などがあるが、本基準においては、国際的な内部統制議論がCOSO報告書を
ベースとしていることにかんがみ、COSO報告書の枠組みを基本的に踏襲しつつも、
我が国の実情を反映し、COSO報告書の3つの目的と5つの構成要素にそれぞれ1
つずつ加え、4つの目的と6つの基本的要素としている。
すなわち、内部統制の目的に関して、我が国においては、資産の取得、使用及び
処分が正当な手続及び承認のもとに行われることが重要であることから、独立させて
1つの目的として明示した。また、内部統制の基本的要素に関しても、COSO報告
書公表後のIT環境の飛躍的進展により、ITが組織に浸透した現状に即して「IT
への対応」を基本的要素の1つに加えている。なお、COSO報告書の構成要素とい
う用語を基本的要素としているのは、これらの要素は例示であることを明確にしたも
のである。
上記の内部統制の4つの目的は相互に関連を有しており、企業等は、内部統制を整
備・運用することにより、4つの目的を達成していくことになる。財務報告の信頼
性との関係からみると、経営者は、自社のすべての活動及び社内のすべての従業員
等の行動を把握することは困難であり、それに代わって、経営者は、企業内に有効
な内部統制のシステムを整備・運用することにより、財務報告における記載内容の
適正性を担保することとなる。また、内部統制システムの整備・運用を通じて財務
報告の信頼性を確保していくことは、業務の有効性及び効率性の確保による情報処
理コストの削減、さらには、市場における資金調達機会の拡大や資金調達コストの
削減等を通じて一定のメリットを企業等にもたらすこととなる。
経営者には、内部統制の基本的要素が組み込まれたプロセスを構築し、それを適